;0912============================== 2814:何の恋、かんの恋とて思ひ継ぎ、やうやくうつし世ひととせ過ぎたり。 もぐら 2813:もの思ひはもの思ひゆゑに、来む年に送らず、暮れに捨つべし、と思ふ。 もぐら ;0911============================== 2812:けふよりはきのふにあらじ、と思へども、なほきのふとふなつかしきかな。 もぐら 2811:ひとゆゑの悩みの多き秋なれば、暫しの憩ひは小春日なるべし。 もぐら ;0910============================== 2810:思ひみることさへ憂し、と秋ゆゑのあはれ増さるる京の夕暮。 もぐら 2809:ひとりゐて思ひ侘ぶるのこころさへ、今朽ち果てて時雨するなり。 もぐら ;0909============================== 2808:翔ぶ鳥は千鳥といへど、悲しきは百世も知らではぐれゐること。 もぐら 2807:翔びて往に、帰るを知らぬ旅鳥のごとくのけふも、時雨するなり。 もぐら ;0908============================== 2806:人の身がゆゑに翔ぶをしえざりければ、地球の丸きを知らずなりたり。 もぐら 2805:翔ぶ鳥の行方は知らじ、と思ふにも、足跡残る人ぞ悲しき。 もぐら ;0907============================== 2804:春遅し、夏や来じ、とふ風凄き北国ふるさと、けふ往なむかも。 もぐら 2803:色かへて心をこころと思ふにも、夏なほおそき北の島はも。 もぐら ;0906============================== 2802:見果てむ、のこころ無くして、けふもまた散り行く花に恋ひわたるかな。 もぐら 2801:さだめとふ知らぬがごとく散り紛ふ花、また見むのときしあらむや。 もぐら ;0905============================== 2800:見じ、とばかり堪えゐしことの儚し、となりぬる秋の果ての頃かな。 もぐら 2799:見ぬ人をひたすら見じ、と言ひしことの儚なはかなや、秋果てにけり。 もぐら ;0904============================== 2798:酔ふに良き食べ物なれば、浅草のおつまみピザにとどめ指したり。 もぐら 2797:酔ふに良く思ふに楽しき、浅草の電気ブランはさつき晴なり。 もぐら ;0903============================== 2796:明日のエコより今日のねこだまし。鼠ランドに遊ぶ人たち。 もぐら 2795:高速が、ガソリンが安くなれば良い、と。只より高い物無し、の例。 もぐら ;0902============================== 2794:儲けたきほどの金はしあらねども、二番目に安きワイン呑みたし。 もぐら 2793:心焼くるほどの思ひをせしがゆゑに、愛したりけり、と思ひけるかな。 もぐら ;0901============================== 2792:雪降れば若草芽ぶき、雨降れば蕾膨らむ。春は近しも。 もぐら 2791:いつまでも冬にゐるとは思はねど、なほもはげしき春の嵐は。 もぐら ;0812============================== 2790:待つ、と言ひて所詮儚きことどもの浮かび出でしが年の暮なり。 もぐら 2789:人は何を待つかは知らず、ひたすらに待ちても儚しとふを知るかな。 もぐら ;0811============================== 2788:鼠算するより、いたちごっことか、所詮は狸の皮勘定なり。 もぐら 2787:鼠掘りし穴より秋の風入りて、独り者ゆゑ腹減るばかり。 もぐら ;0810============================== 2786:ゐし人の名残とばかり降りしきる時雨に、うつしの身はし絶えなむ。 もぐら 2785:秋ゆゑに悲しきものを、なほも憂しと言ふが如くに凩の音。 もぐら ;0703============================== 2784:薄青き朝日に浮かぶ煙突ののどけき春のまっすぐな湯気 風蘭 2783:八朔の酸っぱさ満ちる口の中ふるさと偲ぶ早春の味 風蘭 ;0702============================== 2782:しなやかに花弁開きつそろそろと春の日差しにアイリス立ちて 風蘭 2781:狂い咲き菜の花匂う暖冬の立春近し朧月夜かな 風蘭 2780:弱き者雪の降り積む思いして心の果ては底無しの冬 風蘭 ;0701============================== 2779:我もまた西に行きたしふわふわと心の果てに雪の降り積む 風蘭 2778:新春に返信の無き友のこと募る不安を嵐と共に 風蘭 ;0612============================== 2777:風邪引いて弱き体にマフラーの5度増す温もり手編みなれこそ 風蘭 2776:涙壺こころの奥に押し込めて柔らかな目のシワシワの母 風蘭 ;0611============================== 2775:時雨降る上野の森の秋の色ダリを求めて瞑想のとき 風蘭 2774:薄富士に溜め息ひとつ 胸の中 冷たい風がウフフと言った 風蘭 ;0610============================== 2773:懐かしきめくるページのその中にセピアの四つ葉は跡付けており はなえ 2772:秋桜の彩り咲くなか掻き分けて笑顔をつくり シャッターチャンス はなえ 2771:鴨たちの光のなかに滑りゆく池の面ゆれ輝いて眩し はなえ 2770:早起きのゆるゆる過ぐる秋半ば熱きコーヒーと薄き朝焼け 風蘭 2769:常にない笑顔の君の爆発を見守るだけの清(さや)き夕暮れ 風蘭 ;0609============================== 2768:鉢植えの鬼灯ひとつまだ青く初秋の風をうけて侘しき はなえ 2767:日の落ちてそよ吹く風が草むらの虫の鳴く音が秋はこび来る はなえ 2766:尾花立ちこぼれ咲きたる赤萩の風にゆられし子守唄かな 風蘭 2765:秋の空踊る法被の山鉾の引き回す声高く弾けん 風蘭 2764:久々に若き血潮に魅せられて忘れじ色香今日の稲妻 風蘭 ;0608============================== 2763:炎天下あびて静かにしのぎおり漂いて涼し桔梗の藍 はなえ 2762:帰省せず我が障害を詫びしとき亡き母しのび健在唱うる はなえ 2761:更け行きて微風かすめし汗の肌涼やかなりし草むらの虫 風蘭 2760:薄墨のにじむ空より降りかかる光の雨と雷鳴の波 風蘭 ;0607============================== 2759:あの夏の熱き砂上にさくら貝むかしの乙女うす紅染むる はなえ 2758:せみ寄りぬ夏本番とセレモニー電柱にしがみ一頻り鳴く はなえ 2757:夏の花ベビーフェイスの色ゆれつ透明の花器ひかり染めゆく 風蘭 2756:暑き日にお好み焼きの青海苔の笑顔丸ごと生ビールかな 風蘭 ;0606============================== 2755:水無月の晴れの舞台に花しようぶ和ごころ染むや水かがみ揺れ はなえ 2754:盛り花の嫁より届く母の日の気くばり上手さわやかなれど はなえ 2753:昼下り雨宿りする黒猫の三つ指つきて構え正しく 風蘭 2752:梅雨入りの沈み入る日の庭先の和みゆるしむ紫陽花の赤 風蘭 ;0605============================== 2751:かほり湯の時のくくりをラベンダーに心解けてきょうの日おぼゆ はなえ 2750:支えあい尊きながれ風そよぎ青葉ひかりし語りべの縁 はなえ 2749:我儘な焼きそばの端炙られて身をくねらせつ炭になりゆく 風蘭 2748:五月雨の白きツツジの道並は目にしむあかり元気信号 風蘭 ;0604============================== 2747:とほき孫祝いおくりて胸躍るゆきかふ声はまだ童なりぬ はなえ 2746:春風に枝はなれ来し花いかだ身を寄せ合ってながれ旅ゆく はなえ 2745:若芽出でひかる公園の赤青の滑り台にも黄砂かすめん 風蘭 2744:散策に疲れし我に健康を説く君の靴はさくら踏みつけ 風蘭 ;0603============================== 2743:触覚の前髪ゆらしあふれでるピンクのえがお弾け跳ぶ朝 風蘭 2742:散歩道犬糞よけて陽のあかりタンポポツクシ垣根のもとに 風蘭 2741:いぶきの野弥生のひかり集めては風花舞し土筆のぞきぬ はなえ 2740:老梅のふるさとの作紅白や時の流れに在りし日の父 はなえ ;0602============================== 2739:雛あられ口に含みて蘇る幼友達トランプ遊び 風蘭 2738:温泉の山肌の雪ぬかるみて二人きりのヘアーピンカーブ 風蘭 2737:南天のかえる干乾び風冴ゆる 何処より来し百舌高鳴くや はなえ 2736:冬もえの紅零るる程に後れ咲く 窓知らせむや明る山茶花 はなえ ;0601============================== 2735:トーストの溶けゆくバター見つめつつテレビの中は雪国の朝 風蘭 2734:君といてリラックスできないなんて結露の雫追う視線ゆれ 風蘭 2733:パソコンに筆持つマウス絵手紙の 水仙の笑み春遠からじ はなえ 2732:冬とても白く積もらぬ穏やかに 豪雪地帯思い馳せぬる はなえ ;0512============================== 2731:日が落ちて色づく富士の立ち姿暗き部屋にも北風の音 風蘭 2730:今日の日の過ぐる時間の短さや寝屋に見る夢こころ寛ぎ 風蘭 2729:花も名を知らずして咲く可憐さに 迷い無きしや雄々しく揺れて はなえ 2728:またひとつ重ねる歳の振り向きて 鏡の中のエルダリー見つめ はなえ 2727:寒し世に清閑として咲く枇杷の 地道に灯り照らせ年の瀬 はなえ ;0511============================== 2726:寒き夜の華やかなりし電飾のおとぎの世界功の競演 風蘭 2725:臥しときのもろき魂さ迷いて包まれゆかん初恋のひと 風蘭 2724:水鳥の泳ぎ筋引く池の面ファンタジックに小春日踊る はなえ 2723:道すがら群れて揺れるは枯尾花霜月の野に華やかさ増し はなえ 2722:リハビリの厳し山坂四ヶ月退院の途に見せばやの花 はなえ ;0510============================== 2721:庭先のローズマリーの薄紫箒のあとに乱れ零れつ 風蘭 2720:会席のおめかしなどのあれこれと惑いあぐねし秋の空かな 風蘭 2719:屋上の風とたわむる朝顔や 揺れて和みし青空のもと はなえ 2718:ベッドにて早朝の窓開けみれば 静けさの部屋蝉時雨かな はなえ ;0509============================== 2717:秋風に昼寝もできず慌し洗濯物の温き夕暮れ 風蘭 2716:疑のこころ浮きつ沈みつ持て余しふと見上げれば満面の月 風蘭 2715:瞳閉ず一瞬の間も時は過ぎ流るる星に夢を盗まる 船坂圭之介 2714:俗世(ここ)からの出口のごとく闇に明く満月を閉じひとり眠らな 船坂圭之介 2713:緋のいろに染まるこころや哀別の楽とし聴かん 遠き夕雷 船坂圭之介 2712:ひとなつをまた流しゆけ夜を徹ししとどわが血のごとき濁流 船坂圭之介 ;0508============================== 2711:夕涼み蜘蛛の巣がきに見惚れ居て掛かりし虫も息ひそめたり 風蘭 2710:盆休み透明な菓子ひと匙で壊されてゆく楽しい会話 風蘭 ;0507============================== 2709:耳鳴りと気怠き体持て余す朝は眩しく虫群れており 風蘭 2708:悲しみの映画選びし友といて流す涙に我ら平和なり 風蘭 2707:指先に届く高鳴り胸おさへあふるる心向日葵の下 橘真知子 2706:とほさこそあれど言葉のゆきかふはけふ初めてと楽しみにせり 橘真知子 2705:夏の朝とったばかりの泥の瓜 朝露に濡れ見るも涼しき 鳳仙 2704:ひんやりの壁に足裏おしつけて 昼寝楽しむ午後のひととき 鳳仙 ;0506============================== 2703:大往生安らかなれど雨強く未練がましき紫陽花になり 風蘭 2702:ふるさとに宿とり行きて事忙し柳の風はひとときの友 風蘭 2701:夕凪の池に立ちたる青鷺の脛をハタハタ打ちしさざ波 鳳仙 2700:丹精の牡丹衰え散り落ちて 地に二三片重なり合ひぬ 鳳仙 ;0505============================== 2699:つやつやと赤きゼラニウム咲き乱れツバメ飛び交う視線の先に 風蘭 2698:暗闇の五月の風は不機嫌でさ迷いわめくガラスの孤独 風蘭 2697:退院の車窓に見る山法師素朴な花に癒される午後 窓蛍 2696:バチカンの選挙戦は根競べ白い煙が棚引くまでは 窓蛍 2695:バラ咲きて癒しの香り我が庭に 幾歳育てし我が子の如く はなえ 2694:新緑の初夏の空にて仰ぎ見る あげ雲雀鳴くや麦秋の畑 はなえ 2693:滝音につい誘はれて道の辺にホロホロ散れり山吹の花 鳳仙 2692:お茶漬けの沢庵すべて噛み切れず我が衰えを悟りたるかな 鳳仙 ;0504============================== 2691:これ以上続けることの詮なきを別れる事で答えをだしぬ 翔子 2690:解散で迎え待つ人横目にし揺れるネオンはバスの中から 風蘭 2689:木の芽立ちうす桃色の山裾を丸く波打つ高速道路 風蘭 2688:春霞ため息ばかりモヤモヤと日がな一日うろうろ就かず 風蘭 2687:携帯がブルルと鳴れば仕事中 気にするあまり手は二倍速 きくりん 2686:桜落ち 見上げる者ははやおらず 君は花踏み道を急ぐよ きくりん 2685:山路来てふと見付けたる紫の心ひかるるすみれ草かな 鳳仙 2684:春の空昨日の凧は今日も又同じ所に泳ぎをるなり 鳳仙 2683:満開のトンネル出でてさくら観の 来年またねと友と約束 はなえ 2682:孫の春背よりこぼるるランドセル のびのび活きよ向日葵の如し はなえ 2681:エンドウの時空を越えて甦るワインレッドにロマン求める 窓蛍 2680:こころざし半ばで降りる仕事場に心残りの背に桜散る 窓蛍 2679:のどかなる春の畑を打つ男 姿見えねど鍬のひらめく 鳳仙 2678:四方より風に乗り来る花吹雪 落ちて浮かべり池のさざ波 鳳仙 ;0503============================== 2677:再婚の夢語る友ゆるやかな日差しの中の沈丁花かな 風蘭 2676:気管支をかき乱したる春がすみミモザの黄色鮮やかなれど 風蘭 2675:遺されし『黒い卵』を受け継ぎて雛巣立たせむあなたの空へ kotou196 2674:夕暮れに石焼き芋の売り声が静けさ破り腹の虫鳴く 窓蛍 2673:気がつけば白い車で運ばれてバレンタインのチョコも食べず 窓蛍 ;0502============================== 2672:行く春の青き若葉にためらひて 遅く咲きたる八重桜かな 鳳仙 2671:一輪にまた一輪と咲く梅の 薫る紅にも暖かさ増す。 鳳仙 2670:チョコレート想いを詰めてラッピングいとしい人の雪解けを待つ 風蘭 2669:すれ違う人のにおいに惹かれしは膏薬貼りし母のぬくもり 風蘭 2668:木洩れ日の窓を通して顔に浴び木々の向こうに春の気配す 窓蛍 2667:深々と凍てつく月に夜鍋して遠くで汽笛が聞こえて侘びし 窓蛍 2666:欲しかりし書なれば前の持ち主の名前のあるも親しかりけり 浜田道子 2665:たまゆらの旅情を胸にきざまんと主婦の顔捨てて窓辺によりぬ 浜田道子 2664:キャラメルがほどけるような旋律の甘い歌声 好き、きみが好き 日下部 2663:黒猫と目が合う赤い夕暮れは首に吊した鍵が冷たい 日下部 ;0501============================== 2662:水仙も一輪咲ける竹薮に鴬笹鳴く声親しかり よだ 2661:腕相撲始めて吾に負けた日の顔浮かびくる父の命日 よだ 2660:路に落つる椿一輪一声も無しに止めたり吾が急ぎ足 月恋 2659:澄みわたる空に機上の人となり窓や狭しと下界を眺む 浜田道子 2658:パーマかけて二日ばかりは仕事場の鏡しばしばのぞきていたり 浜田道子 2657:あでやかな振袖姿ひとの子のうらやましきかな春の訪れ 風蘭 2656:物干しのかじかみし手にはぁはぁと吹きかける息しろく和らぎ 風蘭 2655:眼に入る景色を変えれば変わるのか そうでありたいそうではないか シラフ 2654:楽しさにとまどう我の悲しさを 誤魔化したくて喋り続けて シラフ 2653:七草の香り優しき粥を食べこの一年の健やか願う 窓蛍 2652:会津塗の屠蘇器を買って願い込め幾たび祝う年の初めを 窓蛍 2651:単純に男と女であることを楽しく思う君と幾たび 遊 2650:薄汚れたビルの谷間にまだ見えるそのままでいてどうか雪富士 遊 2649:廃校跡コンクリ片は大切の遺跡のごとし深く埋もる よだ 2648:廃屋の生家の庭に仰ぐ星人は斯くして老いてゆくべし よだ ;0412============================== 2647:今までに歩いた道にほたほたと いろんな色を落とし生きてる 日下部 2646:淋しさに色があるならふと独り早く目覚めた夜明けのブルー 日下部 2645:雲間より光射し込む水仙の花叢ゆすり海の風吹く キチロウ 2644:ビルの灯の彩り消えし秋の夜は白き砂漠の月の夜となる キチロウ 2643:残りゐる時を刻める砂粒に幽けき息を くちびるにゑみ 遼川るか 2642:夜の海 内なる波も抱いたまゝちひさくなりて眠る夢、見む 遼川るか 2641:父母の汗を吸いたる開墾地草木長けて荒野へかえる よだ 2640:父母に幼き吾も加わりて樹の根葛の根掘りたる開墾 よだ 2639:頼みごと受け止められぬ重きこと友といえども北風凍みる 風蘭 2638:シクラメン葉陰より出でる紅き花控えめなれど凛として立つ 風蘭 2637:祈るごと新聞少年見送りぬ路面こおりし雪の朝を 浜田道子 2636:着飾りて初詣する人群を避くるごと朝刊の配達急ぐ 浜田道子 2635:息絶える場所を探しているのかもしれない ハートの形の落ち葉 朝倉美樹 2634:手のひらに小さく涙のしずく描く 最後のデートにするおまじない 朝倉美樹 2633:木枯らしの吹く頃池の鴛鴦は 日ごと姿の美しさ増す 鳳仙 2632:出湯宿夜更けて時雨の音聞こゆ 犬も濡るるか遠吠えをして 鳳仙 2631:大鍋は欠伸いくつか吸い取って可も不可も無いビーフシチューあがり こだま 2630:退屈な夫婦喧嘩を一つしてカサブランカ一鉢を買う こだま 2629:淡々と一人の作業続けては 見上げた空の青さも一人 シラフ 2628:スタートのピストルの音聞こえずに 朝はゆっくり始まってゆく シラフ 2627:白鷺の姿優美な澄む川に餌を啄み冬の訪れ 窓蛍 2626:気休めに妻と杖とで筑前路見納めになる冬の旅かな 窓蛍 ;0411============================== 2625:空を飛ぶ鳥よりきっとこんな日は空を飛んでるメールが多いよ 近染 2624:あの海で浮かんだセリフがでてこない同じ波は二度打ち寄せない 近染 2623:心して食べよひとつを産むごとに陣痛はある鶏といえども るり 2622:生まるれば双子だったと思いつつ目玉焼きの黄身三つ平らぐ るり 2621:夜な夜なに夢にし見ゆる愛しけやしあに忘らじか朝な朝なに 空舟 2620:かれんとや咲きけむ花のなかりせばなんして君とこそかれぬらむ 空舟 2619:夕せつな茜に咽ぶ二日月あはれ情けの日をや追ふめり 空舟 2618:月草のためしに染めけん恋絵巻君知るらめや露つつむとは 空舟 2617:渡る時は知らず渡つてしまふだらう まだ爪先が触れぬ濁流 遼川るか 2616:黒髪に月の光といふ霜が降る 残酷をひとつください 遼川るか 2615:柿の種スパッと切れて白目向く味は上々満ち足りて好し 風蘭 2614:草刈機ひびき渡りて脱穀の思い馳せゆく田園風景 風蘭 2613:ひたすらに夢の中にて世辞を言う吾が分身は詐欺師やも知れず 浜田道子 2612:左手を軸に下より持ち上げて重きチラシを軽々運ぶ 浜田道子 2611:ふと君がどうしてるかと考えるたとえばメール着信音に 月恋 2610:「充実」の二文字を想う日曜日 首までつかってとりあえずよし シラフ 2609:見上げれば両手を広げたような雲 我の代わりにラジオ体操 シラフ 2608:もういやだ百の励ましもらひても逃げたき日あり介護の場より えのころ草 2607:天地の創り出されし太古より 色は変はらぬ白妙の雪 鳳仙 2606:枝先にさびしく咲きし返り花 鳥もいぶかり突きをるかな 鳳仙 2605:秋も暮れ白木蓮の葉がひとつ命の限り力尽くして 窓蛍 2604:寝入るまで頭で指を折りながら浮かぶ言葉で詠むは楽しく 窓蛍 2603:休日の日はこの足の痛まぬと夫は笑えり足叩きつつ 浜田道子 2602:朝早く仮眠の床に聞こえ来る電話のベルの激しき音が 浜田道子 ;0410============================== 2601:寒き夜はひとつ灯しゝ焔さへあをくあらむと祈りゐれども 遼川るか 2600:みづはゆく、風もまたゆく、忘れゆき甦りくる記憶 海流 遼川るか 2599:九層の大気透かして香りたつブルーマウンテンよりモールス信号 TANK郎 2598:飲み残せるコーヒーの影テーブルをへめぐり世界の涯に落ちたり TANK郎 2597:忙しく交差してゆく雲があり時々見ては仕事を続け シラフ 2596:百円に満たないペンがみつかって今日という日を強く記して シラフ 2595:幾億のノミ打ち振られし龍門の石窟仏像微笑むばかり よだ 2594:白馬寺の黄色法衣の若き僧携帯メールを緑陰に打つ よだ 2593:突き抜ける透明感のその先に切ないほどの秋空の青 遊 2592:ヘッドホン押し当てリアル遮断するあるのはただ空モーツァルト 遊 2591:夕焼けよ夢の羽衣燃え染めつ金糸銀糸で織り上げてゆく 風蘭 2590:深呼吸朝日に光る富士山を一気飲みしたら気分爽快 風蘭 2589:月見れば桂の花のかほりたるあなたにどうか異香の幸あれ 空舟 2588:夏の枝にあなたと帽子忘れ来し落ちては転ぶ我はどんぐり 空舟 2587:転んだら起き上がれない蟻地獄奮闘の末に安堵の帰宅 窓蛍 2586:萩、尾花が権現山に咲き競い姿ゆかしき秋の七草 窓蛍 2585:立ちこめる海霧に灯りを潤ませつ 闇間に揺れる釣り小舟かな 鳳仙 2584:冬枯れの落ち葉散り敷く雑木山 雀ガサコソ歩く音たて 鳳仙 ;0409============================== 2583:いつまでも夫婦寄り添いしなやかに過ごしていたい離れたる部屋 風蘭 2582:迫り来る土間・犬・団欒・夕餉どき 微分しながら自転車は突っ込む TANK郎 2581:垂れさがる果実のまどろみ ダリの絵の ひそかに置かれた収穫の籠 TANK郎 2580:冷ましたいものなどはなく 過ぎし日の線路の軋みだけを忘れず 遼川るか 2579:風上は南 去りゆく夏、見つめ霧雨にただ濡らす前髪 遼川るか 2578:火の花と裏で儚き足元の映えては消ゆる陰に知らしむ 空舟 2577:さめてなほ忘れなましかば浮き橋のただ夢魔の牲とぞなりななむ 空舟 2576:さだめてはつまらぬものと生まれ出で芥子と呼ばれて人知れず散る 空舟 2575:天涯に白雨を飲まむと弓を引き此方雲居に紅引く夕暮れ 空舟 2574:ちりちりと散らばる思ひ集めては焦がれて燃ゆる海人の芥火 空舟 2573:ほどほどでよいと思うがままならず黙って続ける作業を笑え シラフ 2572:飼い犬がひっそり死んだ雨の日も雨の温度は多分変わらず シラフ 2571:会えるかも分からぬ休み どうせならない方がまし虫の音ばかり トコトコ 2570:君想い大人になったつもりでも心みだれり 初恋よりも トコトコ 2569:我が足をそろりと踏みて幼子は顔のぞき込む期待する目に 浜田道子 2568:よどみなき世辞におされて試着をす洋服の値札手に取り見つつ 浜田道子 2567:学校で育てた苗を持ち帰り夏休みに咲く朝顔の花 窓蛍 2566:球児の笑顔と涙は紙一重夢を追いかけ熱闘の夏 窓蛍 2565:酔っぱらひふらつきながらゆく小径 池の端ゆえ見るも危なし 鳳仙 2564:麦の穂のそよぐ道ゆく巡礼の 金剛杖と笠の先見ゆ 鳳仙 ;0408============================== 2563:恋文より絵葉書がいい あなたへとそれでも送るけふのわたくし 遼川るか 2562:ともにゐるほどに覚ゆる寂しさといふ罪 北の地をゆく河よ 遼川るか 2561:帰り路遠回りせむ台風去り水溜りも夕焼けている 喜三 2560:喫茶店で三十九度になったと聞きいっそ四十と願いつつ居る 喜三 2559:反日の怒声の中で若者の背に染め抜いた「中日友好」 TANK郎 2558:オジサンの傲りの「ふふん」は「我もまた世界の中心で愛叫びたし」か TANK郎 2557:灼熱の太陽かげり打ち水にゆるやかな風すず虫聞こゆ 風蘭 2556:鮮やかな朱色の濃さに辛さ秘め 軒に下がりし唐辛子かな 鳳仙 2555:忍びよる秋の気配に心よせ 集ひ合ひた俳句教室 鳳仙 2554:ビール手にナイターを視る醍醐味は大技小技で一喜一憂 窓蛍 2553:再会の抱擁に見る家族愛涙なみだに画面も翳(かす)む 窓蛍 2552:七夕に賑はふ街の大川を 退き行く潮に中洲現る 鳳仙 2551:盆の月中天高く皓々と 波に揺れをる漁船照らしぬ 鳳仙 2550:留まるを知らずや城之崎夜の街障子の向こうに下駄の音響き 月恋 2549:君が来る日曜日には点滴の落ちるリズムでるるるを歌う いさを 2548:坂の途中 手を振る友にはまつわりつくひかるつぶたちこっちへおいで いさを ;0407============================== 2547:人工と自然の調べ 百華園 ミストの中で涼を楽しむ 星奈 2546:伸ぶるほどいづれ遠のく天 稔る稲穂のこゑを風に探らむ 遼川るか 2545:雨の夜はをさなに帰る 覗き込むみづたまりには母とゐる夢 遼川るか 2544:向日葵の背筋のばして高々と咲き誇るさま我も倣ひたし 橘真知子 2543:独り灯す線香花火のまたたきの優しき色に救はれてゐる 橘真知子 2542:食事する事さえしんどい夏の日は独りで居るとけじめ無く過ぐ 喜三 2541:栄養ドリンク染み入る如し熱帯夜明けて試練に向かわんとすれば 喜三 2540:つながれし綱の長さを受けとめて猟犬赤き眼を持てり 浜田道子 2539:カーテンのゆれいるさまを珍しみ瞳(め)を見ひらきて嬰児(みどりご)は見る 浜田道子 2538:星影の見合い乱舞に川光りゲンジボタルに魅せられし夏 窓蛍 2537:卯の花の薫り豊かな庭に出て陽光の中ホトトギス啼く 窓蛍 2536:花開く前に切りたるアジサイは今年も花をつけず梅雨明く TANK郎 2535:日々に遠ざかりゆく風景の奈辺にかある母の記憶も TANK郎 2534:不思議がり鼻を近よす犬の子にどっと飛び立つ餌漁る鳥 鳳仙 2533:汗しげき季節となりて洗髪は抜け毛気にして朝に一回 鳳仙 2532:雨に煙る無言館を後にして若く逝きたる人の切なし アベル 2531:荒梅雨に富士川の水嵩増して夕闇の中奔流となる アベル ;0406============================== 2530:とけかけしアイスキャンディ 指先にピンクの涙滴らせをり 遼川るか 2529:窓越しに滲みし音がとほくから届けばやうやく夏を感じぬ 遼川るか 2528:あおむけにするとイッパイのイカになるキミが腹筋まだ無きあのころ TANK郎 2527:今日からは一人で入る、子の声に脱ぎかけたパンツまた穿きなおす TANK郎 2526:もの言はぬ獣さへ子を慈しむ心を学べ人の世の親 鳳仙 2525:消えて行く命の重き でも何もなかったようにまわる世の中 月恋 2524:初夏だとて全ての襖引き開けても無職の心は広々とならず 喜三 2523:母の死に思い至るを痛む歯で物噛む時の如くに恐る 喜三 2522:紫陽花の雨に打たれて生き生きと葉にゆったりと蝸牛居る 窓蛍 2521:陥落後ユーフラテスは波高く悲哀はいつも嗚呼鳩ばかり 窓蛍 2520:子の寝冷え気遣ひながら若き妻そっと掛けたる己がジャケット 鳳仙 2519:歓楽の夜を彩るホステスは 月の夜に咲く月見草かな 鳳仙 2518:あたたかき部屋の気配にゆるゆると活けしばかりの芥子は苞脱ぐ 浜田道子 2517:海の歌うたえる子らに寝たきりの老女は和しぬ声にならずも 浜田道子 ;0405============================== 2516:五時半の夕日を撮るのを目的に会社へ続く玄関を出る ちょくこ 2515:餞別を探し求めて通勤路に花屋が五軒あることを知る ちょくこ 2514:校庭のケヤキ大樹に身を寄せぬ変わらぬ温もり少年の日と よだ 2513:凪ぎ浜でギター奏でし級友よ如何に老いしや訃報が届く よだ 2512:生きることあなたと時間(とき)を刻むことどの一瞬もすべてが奇跡 月恋 2511:ひたぶるに物悲しくも春の夜の疾風は窓を揺りて過ぎぬ アベル 2510:高く晴れ悲しきまでの青空に鯉は脳天気に泳いでいたり アベル 2509:さよならと最後に君に告げたとき心は君でいっぱいだった 月恋 2508:抱かれたく叱られたいと帰りしが病床の母の何と痩せたる 喜三 2507:我が身体動かなくなる難病に犯されし姉死を語られており 喜三 2506:富川の渓谷訪ね妻と行く杖を頼りに心爽やか 窓蛍 2505:ごくまれに弾く勝ち玉手に持てずその日その時打ち止めにする 窓蛍 2504:愛してるなんて言わない筈の人そのあなたから聞いた嬉しさ しずく 2503:降り出した雨に追われた砂場には おいてけぼりのままごとセット しずく 2502:水掛けて追い払いたる野良猫は身籠りおりしと夜更けて思う 浜田道子 2501:花嫁はただに涙を流しおり雪降りしきる夜の宴に 浜田道子 2500:青空に今年泳ぎし鯉幟 箱に収まり来年を待つ 鳳仙 2499:咲き満ちし白き牡丹は誇らかに 初夏の狭庭に清楚ふりまく 鳳仙 ;0404============================== 2498:雨滲む校舎閉じられ少年はしたたるものと隔てられゆく ユク 2497:錆びつきし傘釘の先に残る青 移ろひ易き手に沁みる青 ユク 2496:茂りたる青葉の下に腰かけて 客を待ちをる似顔描く絵師 鳳仙 2495:若葉縫ひ降り来る雨はさんさんと 止むことなしに梅雨の前ぶれ 鳳仙 2494:満月の如く信じて欠けもせず来たればこその尽きぬ涙か しずく 2493:遠くから貨物列車のガタゴトが今日の終わりを告げて過ぎ去る しずく 2492:ナベサダと阿部定は一字の違いナベサダは吹く阿部定も吹くか 吉原遊奇痴 2491:阿部定を愛しと語る友居しが二十年(はたとせ)前に縊れて死にき 吉原遊奇痴 2490:庭隈の濃きアイリスの紫は成さざる当為を問いてはいぬか よだ 2489:同じ日に植えし球根赤も黄も大小ありて咲くチューリップ よだ 2488:やって来た不孝の数々苛める父母のもう無い寒にありせば 喜三 2487:逝く父にもう頑張らなくて良いよと言えば止めようもなく涙が流れた 喜三 2486:横断をすると思えどままならず通りすがりの女(ひと)に感謝 窓蛍 2485:多良岳をふと見上げると錦雲心に懸かる七色の彩 窓蛍 2484:金曜は大掃除の日おもむろにエプロンをして掃除機を出す 宮まり 2483:歩くたび行き場を求め逃げ惑う塵をティッシュで拭く我が掃除 宮まり 2482:夕日から紅を吸い取りあの方に口移したき許されるなら すず乃 2481:大きなる星ひとつ見ゆ子ら連れて教会わきの道を行くとき 浜田道子 2480:軒先にうずくまりたる野良猫を小学生らが撫でてゆきたり 浜田道子 2479:夫はしも子は捨てられず苦しみて扉の前に立ち尽くす君 アベル 2478:妻も子も捨てて二人の新しき扉を開けむと我は踏み込む アベル ;0403============================== 2477:自らが拓きし畑にまた春の近づきたるに翁は逝けり ユク 2476:雪どけの水粛々と野を渡れ開拓の人逝きし朝にて ユク 2475:梅ノ木の花びらのない風景に気がついたのかカラス騒ぐな 黙山 2474:墨をすり筆を下ろせば遺書めきてすさびの文字もみだれみだるる GO 2473:遠く来し北の夕日に目を曝す死もかくあらん時の間を見き GO 2472:三年の命と分かりケセラセラ野に散る花もまた甦る 窓蛍 2471:知りたくて貪り読むは医学本朧気に知る症状を 窓蛍 2470:吾もまたかく子を叱りいしならむすれ違いざまにききたる怒声 浜田道子 2469:入歯とりし舅はにかみて笑いおりあどけなき顔ことさらによろし 浜田道子 2468:七人の小人いずこに消えにけん白雪姫の穢されし朝 二嶋結 2467:娶らざる小人七人侍らせて白雪姫はいよよ華やぐ 二嶋結 ;0402============================== 2466:生牡蠣の殻に残った汁すすり日本酒を飲むしかもあなたと nanami 2465:「好きだ」とは言わずに「俺が好きか」って聞く自己中さにほだされている nanami 2464:猫拾うこの世に生きた証とて残せるものは何も無いから 喜三 2463:渡らんと淵の水面の雨蛙波の輪残し魚に呑まれぬ 喜三 2462:それから は、考えてない考えない。だって二人はいつも これから 未明 2461:[モテる]って、決して嬉しい事じゃない。泣きながら打つ「先輩ごめん」 未明 2460:世阿弥言ふ四十は下り音立てて三十路のわれに落つる雪しろ GO 2459:為すこともなき誕生日身を寄する机一つにわれを泣かしむ GO 2458:海霧を撮らむと待ちし朝ぼらけカメラの砲列ざわめき起こる 雅由 2457:こごる手に息吹きかけて待つ日の出足踏みの音そこかしこから 雅由 2456:遠き道駆け来て今朝に逢うもがな柔き体をひしと抱きたし アベル 2455:声聞けぬ数日さへも狂ほしくいかばかりかと想ふ君かな アベル 2454:さりげなくALSと告げられてその病名知るよしもなく 窓蛍 2453:何となく日頃と違うこの身体予想もしない果てしない旅 窓蛍 2452:わが声に振り向きし舅がポケットの補聴器出してかくるまで待つ 浜田道子 2451:暖かき朝よと舅に声かけて窓をあくれば細き雨見ゆ 浜田道子 2450:心から友の出世を喜んだ自分にちょっと安心をした nanami 2449:心から友の出世を喜べるものなのかって自問してみる nanami ;0401============================== 2448:アメリカの卒業証書もてはやす文明開化日本国民 猿太 2447:アメリカに知らぬ顔され尻尾ふる九条レスの部隊出征 猿太 2446:赤きクレ−ン凍れる海に身を伸ばし朝陽に押されて右へと回る 川村健二 2445:とつくにの市場に並ぶ果実の如伝言版に書きくれし字は キャサリン 2444:正月にホームページを作りたり表紙に唯一伝言版あり キャサリン 2443:チューリップの球根の芽が立ち上がる凍りつきたる地面突き抜け オーロラくみ 2442:我は好き立ち居る姿自然にてはなやかなれねど水仙の花は オーロラくみ 2441:「おはよう」と青き大空突き抜ける力で満ちぬ朝の校庭 月恋 2440:嘘ひとつ吐きとおすことの苦しさに珈琲ごくりと音させて飲む るり 2439:大蒜も刻めば涙の出るを知る我が泣ける場所ひとつ増えたり 橘真知子 2438:全自動洗濯機からはみ出した8(エイト)ビートを刻む片袖 橘真知子 2437:またひとつ歳をとりてふと見ると我がてのひらは父に似たり 流れ隊 2436:堀川と添ひて走りし10番電車跡も残さずこの広き路 雅由 2435:本箱の片隅に見つけしフィルムのチンチン電車は轟音を発す 雅由 2434:自衛隊派遣下りぬただ希ふ砂漠の大地で死ぬな殺すな GO 2433:迷いつつ怖じつつ雪を踏み問ひぬ自衛隊派遣の大義とは何 GO 2432:闇の森ぬけて広野の川眩し流れのままに枯葉たゆたう 沢かすみ 2431:遠き日の想い彩る走馬灯ワインに溶けてゆるりと廻る 沢かすみ 2430:抗えぬ虚構の巷足ひきて小路曲がれば柚子日に映えて 沢かすみ 2429:今一度釣りがしたいという舅を助手席に乗せダムを巡りぬ 浜田道子 2428:枯れ草の明るさ賞(め)でつつ露しげき実家(さと)への道を舅と歩める 浜田道子 2427:黄に染まり銀杏並木を通り行く吾は黄色の足音立てつつ しのだ 2426:風なきにらせんを描き散り来る枯葉は吾が膝の上に裏返る しのだ 2425:正月のお飾りを売る店が出て商店街はここで終われり 喜三 2424:太陽は今くっきりと富士に入りぬ吾はその影に入りおるらむ 喜三 2423:吸つて吐く過酷な楽器ハーモニカ遊びで吹くにはちとつらすぎる しろねこ 2422:枯れ萩の地面にむかひしだれをり吾垂直に地球に立てり しろねこ 2421:"われ"それを表してゐる一行を赤の他人の書物に探る 満帆 2420:青空を花粉に赤い目で見つめ、詰襟のわれは寝転び遠くを想う 満帆 ;0312============================== 2419:年々に咲く冬桜共に見し人もなく花の散る下をゆく 絹 2418:夕づきて矢羽根すすきのひと群に虫すだき鳴く秋深むらし 絹 2417:愛撫され楽器のごとく鳴る我にフォルテを出せとなお彼は言う オーロラくみ 2416:ローズマリー触れて若やげその香り胸深く吸い一日始まる オーロラくみ 2415:しどろもどろにスピーチし塊りて三波豊和のマイ・ウェイを聞く キャサリン 2414:慶びて引き受けたりしスピーチは竹下景子の次でありしよ キャサリン 2413:大蟹の足を擡げてグイッともぐ 獣にも似た眼をしていぬか 蓮華草 2412:患える君おもう時内深く疼くものあり外は木枯らし 蓮華草 2411:熊の墓へ向かう山道闇深し獣眠るや眼光見えず よだ 2410:霧深く山奥まれる県境は対向車両のライトが乏し よだ 2409:凍る手にクロ釣り上げし荒磯の北風強しかのふるさとは よだ 2408:乾きゐるブナの落葉踏み行けばヒヨは鋭き声何処へ向かふや よだ 2407:色眼鏡で見られることの楽しさが悲しさだったと思い出した夜 キャサリン 2406:田の白き靄は蛙の寝息やもお元気ですか千葉カエルさん キャサリン 2405:老次(オイナミ)にかかる恋にや遭はむとは日々の生計(タツキ)の楽しくもあるか アベル 2404:しらしらとけふのひとひのはじまりてホテルのまどにあなたをおもふ アベル 2403:枝を張り樹齢を加えて今もなお父なる欅耳あてて聴く GO 2402:しまい湯に浸かりいる我に声かけて舅は今日も早寝するらし 浜田道子 2401:物分かり良けれど寂しき日々なるか風呂の焚き口に坐りいる舅 浜田道子 2400:折々の想いを集めてちぎりたり日暦薄く冬を生きつぐ GO 2399:とりどりの注連縄ならび声あげて路次の子供の店ぞはなやぐ GO 2398:退院しかっての病室見舞ひたる吾に健常者のごとき錯覚 しのだ 2397:銀杏の葉風に舞ひ来て吾が足に触れて去りたり行方は知らず しのだ 2396:浸し置く浅蜊はなにか物を言ふか皆口を開け砂を吐きつぐ しのだ 2395:縄文のなほ遥かなるいにしへに魚にてありしや水音恋ほしむ しのだ 2394:考えにつまれば一つ食べるみかん地上デジタル波とは何ぞい 考史 2393:増殖する夢や希望に押し出されて去ってゆくんだ髪はわれから 考史 2392:スリッパにゼリーの如き感触のゴキブリはべり ビビレはべりブ 宮まり 2391:外ならば気にも止めないゴキブリを出会い頭に踏み潰したり 宮まり ;0311============================== 2390:ホームにて旅立ち惜しむ二人ありいつも通える普通の駅で 宮坂史郎 2389:冬木立乾いた肌の黒き色雨望むとも雨は冷たく 宮坂史郎 2388:帰りたしとロスの沖に散骨を頼みし君は元日本人 アベル 2387:妻と子を先立てし君ようやくに見るも切なき日々の終われり アベル 2386:彼の人が投げ込み来るるメール箱秘密色にぞ染めしは罪か 蓮華草 2385:彩入りて尚かがやきぬリトグラフ君の世界に繋がれて行く 蓮華草 2384:疑問なき受信装置は傷ましや唯発信の支持くりかえす 猿太 2383:怖きもの昔陸軍いまブッシュ共に受信のセンサーを欠く 猿太 2382:窓拭けば冬の日差しが追い立てぬ部屋の隅々埃を取れと 響 2381:今日もまた畑仕事の母の手は生命線が深く走りぬ 響 2380:子ら三人のそれぞれの暮らし思ひ姉は落着先を決めかねるらし 絹 2379:兄逝きて気弱くなりしかやうやくに姉は子の許に身を寄せむと言ふ 絹 2378:真夜中に叫ぶは我か他人なるか霧深き夜の迷いなるべし 喜三 2377:働かぬ見せしめの如スーパーの袋を提げて昼の街行け 喜三 2376:地下鉄の切符売り場に忘れたる歌稿一枚車両は軋む よだ 2375:老い猫の墓掘る吾娘は怒るごとわれの葬儀の願いを問ひぬ よだ 2374:奄美には黒うさぎいる空の果て妹さがす旅まだつづく 戦国うさぎ 2373:秋篠の技芸天には姉がいる奄美の空の黒糖を買う 戦国うさぎ 2372:どろどろと貨物列車の列すぎて死ねと苛みし遮断機が上がる GO 2371:北窓をふさげば漱石鴎外も面やつれして冬がまたくる GO 2370:小春日に、長き無沙汰の、父母の、墓に参れば、闇は近ずく 千明春子 2369:闇迫り、帰途につく子に、幾度ぞ、同じ言葉を、掛けて見送る 千明春子 2368:屋久島の食堂のおっちゃんシカン蘭枯れてしもたわ かんにんなあ のんちゃん 2367:つき返すメットにどこか投げやりな「おい」と呼ぶ声もう知らないよ だ 橘真知子 2366:あんなにも想い分け合い笑ってた頃があるのにこのバカ野郎 橘真知子 2365:クリスマスのゴミが倉庫にありしことをクリスマス来て思い出したり 宮まり 2364:朝まだき九日分のゴミ纏め躑躅の返り花を見て往く 宮まり 2363:今日もまた己の世界に漂いてゴミを出すのを忘れてしまう 宮まり 2362:自らは戦士などとはつゆ知らず我らの過去は働き蜂よ 憂愁人 2361:自爆にて散る命こそ悲しけれ知覧を発ちし若鷲も帰らず 憂愁人 2360:終焉を人手煩わすことなかれと語る舅の瞳うるみぬ 浜田道子 2359:老い父に付き添い来たる旅の宿陽は光りつつ海に入りゆく 浜田道子 ;0310============================== 2358:見送りは嫌いなんだと言うくせに改札口で振り返るんだね nanami 2357:悔しさはダン、ダン、ダンとドリブルで打ちつけリングへ投げ入れてしまえ nanami 2356:薄の穂夕焼空にすっくとさ鴨とひんやり人待ち舟よ 粟森毬子 2355:肌寒の酔いどれ通りちらほらとギター奏でる駅は熱きか 粟森毬子 2354:カーテンの開く音がしてそれっきり隣室の子も鳩を見てるか キャサリン 2353:さくら木は紅葉せずに裸木へ恥じらい忘れし男の如く 大木摩耶 2352:高々とビルの避雷針は空を突き流るる雲をしずかに裂きおり switch 2351:流木の流れつくとこ草生いて水面に音なくかぜ渡る見ゆ switch 2350:咲くまでは長き寒さぞ桜木の待たるる春はまぶしくならむ 大木摩耶 2349:天候の狂ゐし今年の桜木の青葉落しぬ早九月尽 大木摩耶 2348:おしみなく画材を使ふも才能やも鶴太郎展を二度観てしまふ キャサリン 2347:「鶴ちゃんは金持ちだから」とふ (あってもしない人はしない)思ほゆ キャサリン 2346:少年の日の衝動のつながりか打ちたきまでに曼珠沙華燃ゆ GO 2345:世間から外れたような曼珠沙華いまだに挫折を焦がす入日よ GO 2344:水色のシーツに残りし移り香の人偲びつつ回す洗濯機 蓮華草 2343:凡々と朝昼夕餉と過ごす日に虹色に咲くチューリップを買う 蓮華草 2342:しゃきしゃきと稲株切りて溢れ出づる芳ばしい香は遠き秋日 kanda 2341:哲学を究めし貌の黒猫と深き緋色の火の星を観る kanda 2340:湖にかかれる橋を矢のごとく新幹線は灯を持ちて過ぐ 浜田道子 2339:若き日に父の住みいし琵琶湖畔夜すがら車の列は続けり 浜田道子 2338:しくじったハンマーチョップだ特売の卵は前か前の店だった 宮まり 2337:広告を3枚見比べ十時まえ「全部まわる」と太もも叩く 宮まり ;0309============================== 2336:銭湯の程よき広さに生じたるマイナスイオンをいっぱいに吸ふ 橘真知子 2335:肌の色言葉の違ひを乗り越へてマチスの画のごと輪になりゆかむ 橘真知子 2334:ベランダに真白きオクラの花咲きて花言葉には「身が細る恋」 早雲 2333:君想う故に我ありデカルトの言葉借りたい恋の始まり 早雲 2332:「呆けぬうち越して来たの」と葉書にて友は告げくる子の住所より キミエ 2331:続け來し朝の散歩も休みがち年ごと弱りて暑さこたへる キミエ 2330:勝つものと信じて耐へし杳き日々しみじみ思ふ南瓜炊きつつ キミエ 2329:もう無事に四度目の海を渡りしか博多産まれの返礼人形 キャサリン 2328:返礼人形の古き写真と違う帯・着物 気付きても誰も問わない キャサリン 2327:やり合うと同じレベルに見えてくる国連の場での北との喧嘩 猿太 2326:円高に輸入のねぎの値の安し輸入出来ぬか役所と政府 猿太 2325:最後ぐらい涙見せずに別れたいのにどうして涙涸れてくれない 亜衣香 2324:あのキスを忘れず夢に見ることで あなたに迷惑かかりませんか 亜衣香 2323:「明けない夜は無いの」と笑う君がとっても淋しかった 浅見宗親 2322:数滴のレモン垂らせる水をもて畳拭きをり暑き夕べを 粃 2321:仰向ける視線は天井のふちを這い思考は一点に追い込まれゆく switch 2320:音もなく降る絹糸の雨のまちそっとデジャブーの世界に入りゆく switch 2319:ひと針に込めし人形の語るもの温かさとか人生とかを 蓮華草 2318:撒き水のきらりと光る蜘蛛の巣に掛かりてゐたり蝶の亡骸 蓮華草 2317:予告なく死は迫らむか蟋蟀が手桶の水に沈みておりぬ 浜田道子 2316:機上より遥か見下ろす海岸に工場汚水の黒く拡がる 浜田道子 2315:ミュール手に波打ち際ではしゃぐ君秋の晴れ間のつかの間の夏 早雲 2314:風たちぬ丸い木陰に寝転べば空に溶けゆく子供らの声 早雲 2313:うさぎきてムーンライトのホテルあるドイツの朝の急行が出る 戦国うさぎ 2312:まんじゅしゃげ月に群れ咲く夜満たしうさぎがはねる軽井沢ある 戦国うさぎ 2311:昼食は要らぬと夫の言ひたれば心底「ニッ」と笑みたりわれは 粃 2310:胸裡にエイッと一声気合をかけて炎暑の道に一歩踏み出す 粃 2309:明るき夜空の星達の瞬き微かに輝き消える taka-rtr 2308:よどみよどんだ排ガスにまみれた空の薄き青 taka-rtr ;0308============================== 2307:國を見よ又企業見よ規模こそは悪と知るべし個に帰るべし 猿太 2306:処暑を過ぎ戦後三月を経て今日も爆死続発暑気盛んなり 猿太 2305:父母の墓洗へば野分けに水散りてお盆のあとの故山はさびし GO 2304:燈篭を置けば水照りの太田川西をめざして波に寄り合ふ GO 2303:黒砂糖ひとかけ口にお茶を飲む気遣ひなしのひとりの三時 キミエ 2302:耳そうじしつつ思ふは「聞き流すことも大事」と いつか見し歌 キミエ 2301:つつがなく生きて今年も盂蘭盆会 ビール供へて偲ぶ顔、顔 キミエ 2300:叶うなら吾も行きたや君の住む十万億土西の彼岸へ たかまろ 2299:山に遊び耳をすませば 森ごとの異なる風の音七重に八重に 肇 2298:「ボクたちは58年戦争をしていないよ」と世界に言えるね nanami 2297:とりあえず8月15日という日付だけでも覚えておこう nanami 2296:山之辺に天幕張りて過ごす夜に 息子との夏わずかとならむ hajimekomine 2295:夏の午後占い小路はしごする紅水晶が肌にささりて モンブラン 2294:「あんたがた何処さ肥後さ」の手毬歌素足に下駄をはきて遊びし 蓮華草 2293:にわか雨狐の嫁入り在りし日の母の微笑みと記憶繋がる 蓮華草 2292:わが命、在世のかぎりつづけうる孝のマニュアルもとめゐたりき 井上節也 2291:秋されば命日ふたつ実母と義母 追慕も孝のひとつと云はむ 井上節也 2290:いくたびも花火は空に燃え尽きて光は暗きに流れ帰らず TANK郎 2289:ははそはの作り賜いしブランマンジェの13年経て撒き散らす毒 るり 2288:テロリスト地震雷火事オヤジ赤鬼のごとブッシュ怒りぬ るり 2287:片恋のひとあれど君は我が浴衣を褒めつつ横で花火を仰ぐ 橘真知子 2286:打ち上がり広がり咲きて消えてゆく花火に乗せし恋心ひとつ 橘真知子 2285:釣り糸のゆらぎ静めてつかみたる手にヒクヒクと鰺の鼓動よ 浜田道子 2284:酔いて来し人に軽口たたきては心自在の我を危ぶむ 浜田道子 2283:照りつける太陽集め向日葵は花の数だけ夏を放てり 橘真知子 2282:煩ひにとらはるる心照らしゆけましろなデイジー無垢にてあれば 橘真知子 2281:長旅の殻脱ぐごとく蝋燃やすひとり結願わが魂おくり GO 2280:高嶺より雨あゆみきて浄めたまふ遍路に白きひとすぢの道 GO 2279:菅笠を目深に旅立つわが背なの父母の位牌の音しつつあり GO 2278:少年の日の戯れに殺めたるあまたの命かぞうるときあり TANK郎 2277:ゴキブリに懺悔はありや仰向けの足がゆつくり天を指しゆく TANK郎 2276:蝗とぶ大地を蹴ればゴールする幸福がある武蔵野歩く 戦国うさぎ 2275:あきあかね群れ飛ぶ空の焦げ目には雲がながれて高温日去る 戦国うさぎ 2274:時間切れは地面に太陽沈むまでそれまでは駆けて心ゆくまで 浅見宗親 2273:他人行儀は昨日までにしておいて今日から私を名前で呼んで 浅見宗親 2272:君のいない四畳半に佇むと時がゆっくり行くのがわかる 浅見宗親 2271:愛してる愛してないを使い分ける歯痒い選択肢は何処かに消えた 浅見宗親 2270:君を待つ短夜月はかたぶきていづくより犬の遠吠え聞こゆ るり 2269:おぼろなる眉月の見ゆる対角に花火上がりて瞬時に消えぬ るり 2268:神様に願い事ひとついたします 花火のようにころしてください taka-rtr ;0307============================== 2267:花占のように捨てゆきメモ帳は残り一枚電話を受ける ちょくこ 2266:高架化され通勤電車の窓の外鳥居を拝む景色となりぬ ちょくこ 2265:二度ベルが鳴り響く夜地震くる砂の城みつ海岸を去る 戦国うさぎ 2264:うさぎにはわにを数える海がある白き砂浜今こぎださず 戦国うさぎ 2263:大丈夫なんて聞かないで別れない?といったその後で taka-rtr 2262:今はまだ泣くことができないよ笑うだけで精一杯 taka-rtr 2261:自転車の上できちんと帽子取り生徒は「お早う」と言ひて追ひ越す ナガノキミエ 2260:はや目覚め今朝も聴きゐる「深夜便」足元とほく蚊遣火の見ゆ ナガノキミエ 2259:散歩する人の小さく口笛を吹けば素早く犬は走り來 ナガノキミエ 2258:すがすがしピンク浮き立つ睡蓮花渡り来る風夏しのびやに 蓮華草 2257:爪弾けるギターの音色鈍る夜の風は遥けき青田より来る 蓮華草 2256:トーチカの時の破片はそのままに宵待ち草に主を譲りて 千葉カエル 2255:思い出は去っても 香りは残る しみじみとコーヒータイム ゴン 2254:カタカタと皿触れ合いて鳴る音は昨夜の夢の会話の如し 紗扶蘭 2253:夫の背でハミングしつつ皿洗う夕べの夢を明かすことなく 紗扶蘭 2252:花菖蒲の葉にきららなす水滴となりて霧雨いつしか止みぬ るり 2251:梅雨時の静寂を包みむらさきの桔梗の蕾は日々ふくらみぬ るり 2250:宙に浮く言葉を誰が拾うべき今日リタイアの君の宴に 千葉カエル 2249:ただれてる寂しさで遊ぶ ただ虚ろ 始発が聞こえるまで そのままで 朝倉美樹 2248:強くなれと言うために今ここにいる葉っぱのうえの生き残り雨 朝倉美樹 2247:山桃の踏まれてあかく土に沁む突き落とされし幼子よ嗚呼 浜田道子 2246:古き映画を観つつ泪のあふれくる昔のくらしかく暖かき 浜田道子 2245:炎天に虫捕るばかりの夏休み 麦藁帽子は母の思い出 nohmen 2244:夏の陽が舗道を揺らす昼下がり白き傘さし母は去りたり nohmen 2243:硝子窓震わせ落ちる谷川も今日は静まり蛍飛び交う 千葉のカエル 2242:ひとりこがバイオリンひく夏雷にはげしくゆれるはまなすをみる 戦国うさぎ 2241:あざらしの雪にうもれる空をみし北の船くる高温日いま 戦国うさぎ 2240:変わりゆく身程変わらぬ白菊の紫程の色の世をふる 仲麻呂 2239:夢とぎれとぎれにきたるこの夜ごろ恋しきひとのみえてかなしも GO 2238:歌詠みて火照りの胸に逢いにこし君が飛天の夢にてもよし GO 2237:君はどこ掴むこころも若さゆえ掴めばいかに告白なせむ GO 2236:美しき誤解と知りつ詠む歌の微熱のわれを君知り給へ GO 2235:七夕の夜に出逢へる歌詠みの色紙のひとを知らずともよし GO 2234:天上に結び捧ぐる七夕の今宵の色紙わが歌ごころ GO 2233:七夕の記憶たどれば望郷を想う涙か綺羅の色紙は GO 2232:七夕のおのれのみ知る愛しみを結ぶ色紙のさやかにぞ舞ふ GO 2231:はまなすの海岸はしる汽車おくり北の星みる夕暮れひとり 戦国うさぎ 2230:七月のうさぎの浜にテポドンの轟音を聞く暁はなし 戦国うさぎ ;0306============================== 2229:雨の日の朝刊めくればぼそぼそと低い音にて目が朗読する ちょくこ 2228:きらきらと宝石並ぶ護岸壁朝日を浴びて休む鳥たち ちょくこ 2227:厚い雲夕暮れ時に朱に染まり乾く大地に雨注ぎ寂しき乾く女の体にお願いくちづけの雨を降らせて taka-rtr 2226:大いそぎ洗濯済ませばポツポツと予報外れてつゆの雨降る キミエ 2225:大切に姑つかひゐし俎板のくぼみ何かを語るがごとし キミエ 2224:菓子袋とぢる輪ゴムを置き忘れ見つけて可笑し腕にはめをり キミエ 2223:梅雨の夜逢えない時間長すぎて隙間を埋める雨音重く taka-rtr 2222:君想う女に生まれて良かったと愛し愛され磨きをかける taka-rtr 2221:わが裡の松毬ひとつ乾きしまま梅雨晴れの日に子は退学す キャサリン 2220:悲しきは不安と戦うこの心ふわふわさまよい涙に暮れる taka-rtr 2219:「会いたい」のたった一言言い出せず短き夏の夜長かな taka-rtr 2218:聖地を染める血の報復の連鎖 千年の悲しみと憎しみと nohmen 2217:Tシャツを濡らすアンニュイな初夏の朝青葉の横溢心重く nohmen 2216:まよはずに薔薇を送りぬ入院の祖父の喜ぶ顔を思ゐて キャサリン 2215:ふわふわと殻の中に包まれて白身に漂う黄身になりたい taka-rtr 2214:安らかに眠れと言って花添える棺の中は己なり taka-rtr 2213:世の中に祝えぬ人もいるものを街は一色今日は父の日 月恋 2212:そんなことないよといって笑み浮かべ不安にばかりさせないで taka-rtr 2211:母の刻みし包丁のリズムに目覚め腹の虫なく taka-rtr 2210:病床に種々(くさぐさ)並べ用足れるようにしており独り居の母は 浜田道子 2209:独り居の母送りゆけば錠かけし扉の前に野良猫の待つ 浜田道子 2208:七度目の夏も試合に出番なし ベンチの君も我には誇り 肇 2207:放たれし蛍の夏は短くもあふれる賞(め)で声 我は羨む 肇 2206:六月の花嫁が去るはまなすの一輪を摘み過去を旅する 戦国うさぎ 2205:短夜を旅し時呑む砂浜に貝殻拾う平和みつめる 戦国うさぎ 2204:みおちゃん曰く地震雷火事親父「おやじはパパよ。ママをなぐるの」 るり 2203:ははそはの作りたまいしブランマンジェ淡雪のごと甘やかされき るり 2202:愚かな自分罵って苦しめるは自分ただ一人 taka-rtr 2201:叫んでも君の壁が高すぎて届かぬ想いただ砕け散る taka-rtr 2200:目に見えず耳に聞こえぬ愛求む吐息交えて夜を越えても taka-rtr 2199:台本のような会話を交わしつつ 新しい教室に少女ら集う めぐみ 2198:オハヨウに続くことばをさがしてる 少しひらいた君のくちびる めぐみ 2197:石壁に去年の風残す四海波蔦の若葉がなぞり始める 千葉カエル 2196:悔しくて声にならない悲しみもこの波が全部消してくれるよ 浅見宗親 2195:うつむいて後一言を待つ君が初めてあったあの日に似ていて 浅見宗親 2194:高温の海岸歩く砂を踏むかかとは白く朝満ちてくる 戦国うさぎ 2193:はくびしん北京よりくる暁に月沈みだす死がたどりつく 戦国うさぎ 2192:君がため薄紅色の紅を差すただ一輪の花になるため 月恋 ;0305============================== 2191:われの身の半分は水 水と水が呼び合うように君と出会いき るり 2190:深海の魚群の影を追うごとき気持ちになりて君を想いぬ るり 2189:愛しさも愛しまざるもわがカバンわが存在と思えば虚し GO 2188:描きゐしイメージと多少の差異あれど先づは先づはと美容院を出る 粃(シヒナ) 2187:われもまた選歌してみむ横書を縦に直して印刷しをり 粃(シヒナ) 2186:夫あれば今日誕生日年月は名さへ忘るるほどに過ぎゆく キミエ 2185:とほき日の勉強嫌ひがアカサタナ短歌作ると日ごと辞書繰る キミエ 2184:田を植えて去りにしあとの水の面に緑の山のしんと映りぬ GO 2183:子供らのころがる土手をわが内の少年もいてころがるころがる GO 2182:菩薩にて心を洗う水の音何処の誰とて言わずも問わず ja_lasa 2181:悲しみも罪さえすべて包み込むただ抱きしめて背をさするだけ ja_lasa 2180:単線の電車待つ間の駅に立ちほんのつかの間新緑の中 翔子 2179:みちのくに地震(ない)のはしりてその人のようす確かむまでの長さよ 翔子 2178:ハチ公も顔をそむける汚ギャルたち嬌声あげて信号渡る 千葉カエル 2177:揺れる中流行病を恐れてかつり革持たず踏ん張る子供ら 千葉カエル 2176:約束を全部裏切っちゃいたいよ 欲しいもんは欲しいじゃないか 壱呼 2175:うたかたに、過ぎに時に不意にまた、涙こぼるる初夏の午後。 tamanori 2174:主無き、ゲージを脇に我はまた、家族も見せで頬を拭く。 tamanori 2173:あれは夢、それとも幻想?でも違う・・・身体に残る25時の記憶 萌 2172:重力は空つかまへて静かなり息を吹きかけ磨け玻璃窓 TANK郎 2171:木は風に葉裏を見せて揺れながら人に知られぬ言葉交はせり TANK郎 2170:幼子に ふと渡されしカーネーション ふと気が付けば我も母親 風花 2169:艶やけし都会の夜に夕化粧 咲いて向かうよ君が待つ店 風花 2168:身長が5mm伸びた数字記す係員にもう一度計れと言う 千葉カエル 2167:バリウムの苺の味に誑かされ左右天地に振り回される 千葉カエル 2166:風荒れて砂に埋もれた中東の破滅の真昼 兵士仮葬す nohmen 2165:憂鬱に心囚られた弟はムンクの叫ぶ人となりしか nohmen 2164:この我を我と思わす前方の「鏡よ鏡」我は何者 GO 2163:束の間を心揺れつつくらみゆく愛恋、生死、宿る鏡に GO 2162:我が足をそろりと踏みて幼子は顔のぞき込む期待せし目に 浜田道子 2161:カーテンのゆれいるさまを珍しみ瞳を見ひらきて嬰児は見る 浜田道子 2160:いそいそと孫の節句に妻発ちて菖蒲一束風呂場に残る 千葉のカエル 2159:南風に東京湾の芥寄り浜昼顔の花園侵す 千葉のカエル 2158:貝を採り落として割って糧とするカラスの知恵は何時に始まるや 千葉のカエル 2157:葉桜に社宅の跡地賑わいてアドバルーンが風に傾く 千葉のカエル 2156:また来たと窓から妻は首出してスイッチバックの車掌に微笑む 千葉のカエル 2155:杖持ちて間もなき妻は心揺れ下る人には見せまいとする 千葉のカエル ;0304============================== 2154:いつからかふたり使わぬ「さよなら」は永遠と言う意味を備えて 月恋 2153:なんかさあ言っちゃうけどさあ金(正日)さんと梅沢(登美男)さんて似てな いかなあ キャサリン 2152:アスファルト髪をなびかす黒き影我は四月の美少女となる ちょくこ 2151:ゆっくりとお行きなさいと出発の自動改札に阻まれており ちょくこ 2150:あたしにはもったいないと思う朝 学生服はまぶしく揺れる 朝倉美樹 2149:捨てばちの心にじゅんと焼きついた赤信号のむこうの夕日 朝倉美樹 2148:封印されし生家に入れば父母と幼き姉の笑顔の幻 よだ 2147:娶らざる男の葬列ふるさとは北風強し弔旗が傾ぐ よだ 2146:栄転も昇給もなし春の陽にイヌフグリの花群れて輝く よだ 2145:そよそよとそよぐ草木の美しき吾触れてみるその輝きに 月恋 2144:あかぎれたかかとに歪む母の顔母の中身が赤々く見え ごん 2143:空の青吸い込み凝縮して海は青い魚をかくまっている ごん 2142:行きなづむ職安の道街路樹の木の芽のびゆく空の冷たき TANK郎 2141:思ひだす度ひらく傷出血の錆たる記憶に染まる包帯 TANK郎 2140:過ぎ去りし君が面影追ひゆけどつひに届かぬ亜光速船 TANK郎 2139:再びはまみゆることなき宇宙船(ロケット)の豊旗雲を破りてはゆく TANK郎 2138:過ぎ去りし想い出重ね見ゆる桜(はな)華やかに見え哀しくも見え 月恋 2137:菜の花は辛子効かせつ味噌汁と炊き立てご飯のひとりの夕餉 キミエ 2136:言葉だけ浮かんでゐても詠めぬ歌 喉に何かがつかへたやうな キミエ 2135:孫たちの誕生日を思い出しロト6の数字を選ぶ 千葉カエル 2134:放りおく君子蘭は蕾だし霜枯れた葉のトリミングをする 千葉カエル 2133:あの頃を夢の続きで見るような都心へ向かう電車に乗った 夢の浮橋 2132:沿線の桜を見むとデジカメを携へ乗り込む鈍行電車 為々寸 2131:公園の樹々のおほかた伐られたり改修工事の始まる朝に 為々寸 2130:山下りてブナの根元に湧く水を緑の淡き蕗の葉で汲む 千葉のカエルおじさん 2129:幾トンも支えてきたる鉄筋はパワーシャベルに抗いており 千葉カエル 2128:落書きもヌードポスターも崩れ落ちダンプトラックは想い出を積む 千葉カエル 2127:薄れゆく入日に浮かぶ梨の花電車の窓にその棚つづく 千葉のカエルおじさん 2126:垣に這うアケビの蔓は空に伸び手がかり求め風に揺れている 千葉のカエルおじさん 2125:妻の手を想いて選ぶ花鋏やや小ぶりにてバネ弱きもの 千葉のカエルおじさん 2124:昨日まで賑わいありし花の下アミカサタケの宴にかわる 千葉のカエルおじさん 2123:花の舞ふ夕のしじまを花の舞ふ影なす城に日は遠くして GO 2122:開帳の厨子開かれてふとくらむ桜散華の庭の静寂 GO 2121:清貧をむねとし父の亡きあとも変わらず触れず食卓の位置 GO 2120:去年(こぞ)はまだ歩けたものを今日の吾は妻娘に押さる車椅子に在り noriさん 2119:検査日は憂鬱なれど「異常無し」の医師が言葉に見上ぐ青空 noriさん 2118:壷に有る妻が自慢の梅干を刺激を求めひとつ頬張る noriさん 2117:去年吾と鳴き声競いし鶯ぞ今年は来鳴かず春は過ぎつつ noriさん 2116:散り初めし桜の花を惜しむよに車椅子止め妻と眺むる noriさん 2115:舗装では時雨がきても興わかず雨の匂いに気が付かずいる 千葉カエル 2114:石楠花の蕾はわずかに色見せて縮緬の玉ほどけつつあり 千葉カエル 2113:わが胸に君の鼓動の断末魔抱きてすざまじ桜吹雪は GO 2112:シャッターを切らずに君を観ていよう花散る風の鎮まるまでは GO 2112:巻き上がる砂塵に進む戦車をや 文明の力と誰が呼ばらむ 肇 2111:スマッシュで弾んで飛んだボール追い気づけばうつむくアマドコロの花 千葉カエル 2110:雨風に耐えに耐えたる桜花日差しとともに散り始めたり 千葉カエル 2109:鼓舞しつつ絶望深める勤労者缶コーヒーで終電車を待つ nohmen 2108:年ふりて骨粗しょう症になりし母小さき椅子に腰掛けており nohmen 2107:桜花雨にうなづき頭垂れ明日は晴れとの予報も知らず 千葉カエル 2106:四階にピアノを揚げし力人缶コーヒー持つ手振るえている 千葉カエル 2105:語らずと約束してもつい口に花の宴に景気のこと 千葉カエル 2104:花束をい抱きて電車に乗る人の思いを知らば 様々な春 肇 2103:校庭で球蹴る吾(あ)が娘の勇ましさ 後の年にぞ我れどう語らむ 肇 2102:揺れ惑う日々も愛しく抱きとめよ 十四の君に我未だ語らじ 肇 2101:寂しげな遠き瞳の吾(あ )が妻に押し黙りにけり 春の朝餉は 肇 2100:三味線の音流れるか 軒先の連なる先にヒメジョオン 肇 2099:夜桜よ、目が離せない貴女から。その美しさ・・・妖しいまでの。 萌 2098:輝ける三百の瞳を生きがいに、今日も私は教壇に立つ。 萌 2097:大部屋にテレビ途切るることなくて読まざるままの時が過ぎゆく 浜田道子 2096:生涯に一度の贅沢紅き薔薇あふるるばかりの病室にいる 浜田道子 ;0303============================== 2095:信号に従っただけその我をスキップで抜くランドセルの子 ちょくこ 2094:土の無い町に生まれた私は天然成分何パーセント? ちょくこ 2093:すとおんと腹に落ち来るハート展戦争なんかやめて観に来よ キャサリン 2092:酔いたるゆえ否本心か十対より夫の靴選りて排尿ししは キャサリン 2091:里を出て一人の生活を始めると母のメモにて道具を求める 千葉カエル 2090:業績の良くも悪くも和みいる年度の楽日は致し方なし 千葉カエル 2089:嬰児の半ばに開けた手を想い頬ずりしたい春のもみじ葉 千葉カエル 2088:お隣りの子の弾くピアノ「春の歌」 メンデルスゾーンが窓より入り來 為々寸 2087:一人降りて一人乗り來し昼のバス座席に人らみな無口なり 為々寸 2086:ほぼ同時に白木蓮を見定めて互いに発する短き声を 千葉カエル 2085:雪すさり水仙の葉は陽をみるも春と覚えず黄色きままで 千葉カエル 2084:細切れのブラスバンドの音途絶え校庭の隅にイヌフグリ揺れる 千葉カエル 2083:花ふぶき舞いちる時はいつもよりふんわりゆっくりあなたをつつむ 夢の浮橋 2082:ぬめやかに夜の肌(はだえ)に露結び草濡らしつつ春は萌え出づ TANK郎 2081:水含み大気は動かず地より出づるものみな耐えたり春の重さに TANK郎 2080:春の宵の深まりゆく薄紅(うすくれない)の闇に煙草の火をともしおり TANK郎 2079:何処より匂って来たる沈丁の香りの先の見つけられずに 翔子 2078:春浅い故郷の街に人声なくただ鳶の声澄んで聞こえる 千葉カエル 2077:溶けてゆく雪の尻っぽのすぐ脇に水仙の葉はまだ黄色くて 千葉カエル 2076:彼岸には田んぼの雪も溶け出して点線となる畦だけ目立つ 千葉カエル 2075:残る雪踏み台にして手を伸ばし良い林檎をと枝を切る 千葉カエル 2074:雪残る彼岸の墓地にケズリ花食紅に染まり華やかでもある 千葉カエル 2073:風呂敷に父母の遺影を包み終え立ち上がるとき家の静寂 よだ 2072:青春の夢の結実如何ばかり生家の太き梁は黒ずむ よだ 2071:鍵掛かる生家を訪へば木瓜の花紅濃ゆく散りはてており よだ 2070:サーブ撃つ少女の横顔しるしたる日記は今も古家にありや よだ 2069:種いもを植えたる土にかすかにも蒸気秀に出ず彼岸に入る 加藤英夫 2068:雨上がり蟻の歩みのかがやきて黒土の上くろがねの列 加藤英夫 2067:枝高く白木蓮の花は咲く一尺ほどの間隔保ち 千葉カエル 2066:フジツボの殻の間にハマエンドウ光る海辺に時々揺れる 千葉カエル 2065:処理場の庭に流れる小川にはクレソンの花白く広がる 千葉カエル 2064:野芹つむ棚田の畦は崩れかけ西洋タンポポの花が咲く 千葉カエル 2063:ねずみらが暴れ出す夜菱餅を棚にかくして雛闇にいる 福田亜津子 2062:パセリなどまぜこみ今は菱餅をささげて雛は闇に沈黙 福田亜津子 2061:雨上がり祈りの島の大山にレンブラントの光がそそぐ 千葉カエル 2060:溶岩の黒き磯に椿散り大波ごとに海原に往く 千葉カエル 2059:知に飢えて欠食児童も真剣にあの日の学びが国の礎 千葉カエル 2058:月見草種をさがして歩道には自転車に乗るテニスギャルくる 福田亜津子 2057:白馬乗る人をみかける軽井沢メゾンホテルにムササビが飛ぶ 福田亜津子 2056:もしも吾(あ)が星の母なら戦争をしたがる子らの尻たたけない キャサリン 2055:留年と浪人の子と姑(はは)の待つ家(うち)へかえろう夕日に押され キャサリン 2054:蕨採り茹でて小銭を稼ぐ母指染めるアク夏まで取れず 千葉カエル 2053:膝丈のスカートの裾ひるがえし風吹きすぎぬ三月の少女 TANK郎 2052:話すことなくて視線のさまよえば窓外に木々は芽吹きていたり TANK郎 2051:静まれる大気の層をつかまえて地より伸びたり冬の公孫樹 TANK郎 2050:父娘隣り合わせて比べている携帯メールの指使いのこと 千葉カエル 2049:七才に「お前を生まなきゃ良かったと言わすな」と言う我は毒薬 ごん 2048:感傷にひたる沈黙珈琲の濃き苦味にて聞くは告白 Terada 2047:春の夜は寂し寂しと新聞をひろげて手の爪足の爪切る Terada 2046:私がなぜ私が病気なの?自問すれども解答はなし 萌 2045:萌え出春の息吹よ、願わくば君に宿れと祈りつつ去る 萌 2044:Say yes 五十路の半ばになりとても 未知の世界に踏み込む意欲を 千葉カエル 2043:講談を語るごときのいでたちで謝恩会へ急ぐ乙女ら 千葉カエル 2042:花びらを飛び立つように跳ね上げて日差しの中にカタカゴ揺れる 千葉カエル 2041:明日葉を夕餉の糧と折ってみて黄色の汁にたじろいでおり 千葉カエル 2040:業績が未達の二人抜け出して何も言わずに饂飩をすする 千葉カエル 2039:年度末に委員交代は常なれど今年の多くは補充なきまま 千葉カエル 2038:雛の背に押し花の絵を立てかけて梅の蕾の膨らむを待つ 千葉カエル 2037:サンシュユも日銀に咲くと良く映えて連れ立つシニアに愛でられており 千葉カエル 2036:大うそつきと荒くれたしが子の為と押し黙るしかなき保護者面談 キャサリン 2035:ようやくに登校したる我が子より「母さんごめん」とメールがとどく キャサリン 2034:今君と同じく笑う時間(とき)に居て離るる明日の切なさ想う 月恋 2033:すべからく恋すべしとは桜唇の誘うがままに咲けど実らず chopin 2032:ハタハタも秋田産と北鮮産では付き合いのない親戚という 千葉カエル 2031:デパートの火災訓練の避難人香水のかおりを供にゆく 千葉カエル 2030:深き紅(あか)色柄為したる夢を見し 心細さに妻を眺むる 肇 2029:鮮やかに二重(ふたえ)の虹が降り注ぐ 浜辺の君へ遥かな沖へ 肇 2028:トラックに信号の赤い灯散リて雨と轍に集まってゆく 千葉カエル 2027:バス停の雨音聴いて想いだすトタン葺きなる里の町並み 千葉カエル 2026:一本に二つの色を持ちて咲く思いのままてふ梅匂ふなり 翔子 2025:梅の花散る芝生をガマが行く歩き方を思い出すように 千葉カエル 2024:ひと時のレジャーのために求む舟腹上にして墓場に浮かぶ 千葉カエル 2023:始発バス待つ間の寒さは変わらねど 空の明るさに春を感ずる 千葉カエル 2022:焔立ちカルストの山這い上がる そちこちに白い島を残して 千葉カエル 2021:窓越しにみゆ薄墨空静かなる山々見とれ来ぬ君まつや 宵待ち草 2020:いつの世も為政は民と意を違え 犬と言わるも恥じる気配なし 千葉カエル 2019:殴られ屋のごとき感情血に沈み人の言葉は傷口を刺す nohmen 2018:孫よりも義母(はは)が欲せし愛犬(いぬ)の写真(フォト) 逝きし朝に枕辺にあり nohmen 2017:尺こえるアラカブ下げて割烹に 胸を張って敷居をまたぐ 千葉カエル 2016:アラの子を育てて放つ研究者 会えるとしても10年後とか 千葉カエル 2015:ソロソロと九十九折の道を往き 入り江の奥のルルドに至る 千葉カエル 2014:城門を校門とする生徒らは 物静かに家路を急ぐ 千葉カエル 2013:雁がねは長安の地に帰り着き 我風待ちで三井楽にある 千葉カエル 2012:十八で教えに殉じた若者の 像のまわりに散り敷く椿 千葉カエル 2011:臼形の芝生の山に火が進み 生まれし火山の姿に戻る 千葉カエル ;0302============================== 2010:島巡るバスはそろそろと離合する 椿の花を振り落としつつ 千葉カエル 2009:遣唐使は帰らずともと船出する 西のはてなる泉に寄りて 千葉カエル 2008:シナ海は空青碧と色を変え蛤とりは目を休ませる 千葉カエル 2007:頬かむりの女は沖を見やって浜に立つ キビナゴ入れる篭揃えつつ 千葉カエル 2006:その棘で私の小指を貫いたサボテン果てる誰知らぬ日に ちょくこ 2005:爪を切る垢を落とす髪を切る体ばかりが新しくなる ちょくこ 2004:口開けばパカッと落ちる入れ歯とて年はくわなの焼きハマグリよ 馬耳 2003:あのブタにそしてこのブタに満遍なく死を以って了わる神業の妙 馬耳 2002:焼肉の香りにいざなわれ寄りゆけど試食の勧めが逃げ腰にする 井上節也 2001:散り落ちた椿の花を踏まぬよう歩幅をかえて飛び跳ねてゆく 千葉カエル 2000:暗闇に媼が一人あらわれてステンドグラスの灯りに向かう 千葉カエル 1999:血のにおい嗅がばたけびて我もまたジュラ紀の大地を走りたるにや TANK郎 1998:石のバラ咲ける沙漠を速歩するケダモノたりしときもありけむ TANK郎 1997:ヒトザルの末裔うすき指をもて滅びし者の骨拾いけり TANK郎 1996:そのかみのデスモスチルスなりし日のわれは水辺に草食み滅べり TANK郎 1995:雑踏にただ黙々と歩きつつ寂しさ募れど逢えぬせつなさ 宵待ち草 1994:流れゆく言葉の波にとり残され消えゆく雪と我重ねたり 宵待ち草 1993:きさらぎの冬日の中の大水木骸(むくろ)のごとき身を解(ほど)きおり nohmen 1992:懐かしき行進曲を駅で聞き 搭乗までの時間をつぶす 千葉カエル 1991:幼き頃戦の苦労知らぬ人 民の気持ちを踏みにじりたり 千葉カエル 1990:蝶もまた惜しからざりし命さえ花なき野辺に遊ぶと思えば chopin 1989:歌書くと胸のノートを取り出すと 縦走の汗にインクがにじむ 千葉カエル 1988:遊びつつ身体で覚える感覚を 持たぬ今の子殴り方知らぬ 千葉カエル 1987:通夜の席弔問客が絶えしころ日常会話が蘇えりたり nohmen 1986:発掘を終えて待つ身の造成地 古人の標しはありや nohmen 1985:源泉に卵を入れたオヤジきて 時計見ながら効能語る 千葉カエル 1984:山を往き杉林では厳しさを アオキの藪では安らぎ感じる 千葉カエル 1983:フロリダの青空の下始動する松井の笑顔にほっとする我 遊字弄 1982:我が胸の奥に燻るかたまりは松井なき後のジャパンプロ野球 遊字弄 1981:春を待つ坂の途中の窓辺には花咲くようなパラソルがあり 夢の浮橋 1980:水仙に被さるようなゼラニウム 幾度かの霜で紅葉になり 千葉カエル 1979:悪評の切り立つ護岸に守られて 川面の水鳥安らかにあり 千葉カエル 1978:春の雪降るといふたにわが身まで届かぬうちに雨となりたる 翔子 1977:地下鉄に修学旅行の五六人 流れる駅名顔で追いかける 千葉カエル 1976:洋上の雲間よりあらわれる国際便 5分ほどの間隔おいて 千葉カエル 1975:身を焦がす恋には無縁という人の「天城越え」などしみじみ聞かす 小夜子 1974:じゃがいもを転がしながら箸にさす不味そうだねと夫の鬱の日 小夜子 1973:そわそわと芽吹く桜は止められずただひとときの夢ぞ恋しき chopin 1972:隣でも容易に読めるマンガ本 粗い絵の上に大きな活字 千葉カエル 1971:バス停に氷雨が作る降り残し 屋根の形を横にずらして 千葉カエル 1970:上下するマラソン人の薄絹を シルバーに光らせバスは追い抜く 千葉カエル 1969:明星は見つめているからそこにあり 明けゆく空にフェイドアウトす 千葉カエル 1968:押し合って轍の氷を割ってゆく 早い当番の小学生たち 千葉カエル 1967:糖尿に効く茶を妻は買いだめす 飲みたくてもキャップまわせず 千葉カエル 1966:春浅き小心者の花壇には 種類多くも目を引くものなし 千葉カエル 1965:宛名見て同期会の知らせとわかる いつも名前の一字が違う 千葉のカエル 1964:散髪を終えて店出る人は皆 やや気恥ずかしげに笑みを浮かべて 千葉のカエル 1963:コンパクトで化粧している子に申す 部品よりもバランスが大事 千葉のカエル 1962:新しき塔婆に雪はよけて積もる この世に未練がまだあるかのように 千葉のカエル 1961:助手席に恋あり加速の春隣角をまがれば咲く木蓮よ 五色 1960:形見なる春のネクタイ締め直し直しつつ往く大路風舞ひ 五色 1959:電線に居残る雨粒落ちてきて 垣根の山茶花大きく垂れる 千葉カエル 1958:北国の雪は下から吹き上がる その上空に青空見えるも 千葉カエル 1957:午後3時 氷雨降る中聞こえるはエアコンの音と妻の寝息のみ 千葉カエル 1956:湯の中で氷雨から雪への早替わりに気づいて洗い場へ移る 千葉カエル 1955:給料と乗る車のアンバランス 経験者にはその先見える 千葉カエル 1954:かいなくもかさねた雪の恋はとけ雨水となりてこの身うるおす chopin 1953:仮宿で船頭と囲むイロリ火に 赤いかお顔釣果を語る 千葉カエル 1952:人前で化粧するのはパンパンと 諭してくれる人いなくなり 千葉カエル 1951:光芒を空に大地に長く出し 雲を縁取り日は沈みゆく 千葉カエル 1950:母逝きて誰もあらぬ古家に新しき鍵おろして去りぬ よだ 1949:古庭に笹鳴く目白の睦む声一人居の母聴きてありしか よだ 1948:葬りの点火ボタンを押しており罰受くるべし喪主なる我は よだ 1947:もう一度棺の蓋を開きては母の額の冷たさに触る よだ 1946:その前をときどき通るイチマルキュウ 孫のねだりで実態わかる 千葉カエル 1945:看板が島あげますと目をひきつけて やめた煙草の香りにさそう 千葉カエル 1944:少年は主人公に成代わり 気合とともにゲームを進める 千葉カエル 1943:死ぬこともさしてつらくはないものを 花なき野辺に遊ぶと思えば chopin 1942:茜雲湯気立つ水面に映りても 一羽の鳥が切り裂いてゆく 千葉カエル 1941:家並みの動きにときどき朝日さし 予習している君の顔照らす 千葉カエル 1940:小石でも手摺りにあたる音がして ベランダ見ると朝日さしている 千葉カエル 1939:チャンネルを変えれば青い空があり 遠い国でのゲームがはじまる 日暮 1938:ボタン押す海の向こうでミサイルが あなたに何が見えていますか 日暮 1937:責任から外れてすぐに感ずるは 空気の濃度が薄まったよう 千葉カエル 1936:脳髄がヒアシンスの香りに反応し 半ばの夢から豆球の薄闇へ 千葉カエル 1935:「降ります」の一言だけで道あける それが言えない最近の子ら 千葉カエル 1934:うららびの友の来るを待ちわびてコーヒー豆をせわしく挽けり 翔子 1933:死にたいのたった一つの共通点 それで他人と死ねる世は末 千葉カエル 1932:近頃はネットでデートはあたりまえ 手の温もりなど知らなくてもよい 千葉カエル 1931:奥様の両手の指に遊びなし 荷物握れば個室の空間 千葉カエル 1930:禁煙とケイタイ禁止はゆきわたる 次の課題はゴミの持ち帰り 千葉カエル 1929:雨上がり肌にやさしい風が来る まだ明けやらず花粉も飛ばず 千葉カエル 1928:ステーキもケーキも頭なでなでも 味のないガム あなたとでなきゃ 朝倉美樹 1927:ポストまでの道のりは晴れ あなたへと飛ぶ封筒にくちづける晴れ 朝倉美樹 1926:あたしの手きみの手を組みつくる鳩 左右の羽は違って一羽 朝倉美樹 1925:落ちたって構わないって思うから あなたとだけ乗る観覧車なの 朝倉美樹 1924:横にいるきみから届くおやすみのメール 心がくすぐったいよ 朝倉美樹 1923:定食に食べた鯖味噌美味しくて 産地を誉めるとノルウェーとか 千葉カエル 1922:腰痛にいつも言われし歳のせい 今日この頃はインフルエンザと 千葉カエル 1921:人並みに面倒見てきたベンケイ草 花屋でみるとタバコの値段 千葉カエル 1920:桜芽にさわりて春を呼び招く 幼き我が子の手を添えて 肇 1919:桜舞い 風のワルツに魅せられて 幼き我が子 踊り旋(まわ)れり 肇 1918:地球の自転を反転すれば 北朝鮮は暖かくなると 千葉カエル 1917:拍子木の音に目覚めて想いだす 歌舞伎にあらず火の用心のこと 千葉カエル 1916:剃り甘く大胆カットも我慢する 1000円未満の料金なれば 千葉カエル 1915:霞んでも富士山見えると気分良しWeb占いが注意と示すも 千葉カエル 1914:体力の配分方法が左右するゴール見えてのラストスパート 千葉カエル 1913:やわき陽に田おこし進めるその後を数間離れて白鷺が追う 千葉カエル 1912:雪道を君と別れたあの水車ごっとんごっとんもう止むだろう GO 1911:悔ひ残す君なき朝の寂しさになぜに寄り添う歯ブラシ二本 GO 1910:跳び鮎の 背なにきらめく夏の風 旧(ふる)き橋には我独り 肇 1909:白球は魂なりや 少年の 浜風にのり夏空をゆく 肇 1908:慰霊碑に 頭(こうべ )を垂れる老夫婦 移ろわざるは その祈りなり 肇 1907:春雷に 乱れ荒ぶる 宵桜 窓辺の向こうも我が心かな 肇 1906:砂の野に たたずむ花もありてなお 踏み散らす国の行く末 如何に 肇 1905:後の世の伝ゆるところ 如何ならむ 殺戮の野に聳ゆる者を 肇 1904:マジデッ!で始まる会話ひそひそと ウッソー!とホントォ!だけが聞き取れる 千葉のカエル 1903:プレカットの建材使う家作り 端材ないから子供も寄らぬ 千葉のカエル 1902:住みなれた社宅は更地に建売に 戦後復興を支えてきたのに 千葉のカエル 1901:高圧の水を差し込みハス根掘る 腰までの泥が感覚奪う 千葉のカエル 1900:何者かバスのライトを横切ると 運転手と共に右足踏み込む 千葉カエル 1899:終業の合図でクレーン動き止め 上げたアームは恐竜に似る 千葉カエル 1898:山川に草木にも神宿る 時には物を言わせてみたい 千葉カエル 1897:予告なくお座敷列車通過して 通勤客は目だけで送る 千葉カエル 1896:枯野焼く炎はすでに遠ざかり 匂いは遅れて車内に来る 千葉カエル 1895:早起きしてオカラの香りに近づけば 曇るガラスに人影走る 千葉カエル 1894:口出しも手出しもならずといましめて今の世に姑となるは寂しき 浜田道子 1893:身軽にはなれぬ欲との二人連れ人の欲しがる物はあげない 浜田道子 1892:雨ならば蛙のごとき我が恋もあがりし時の虹にとならむ aman 1891:雪崩きて退院の日にあたたまるひれ酒を買い水仙香る 福田亜津子 1890:ウサギ来て蒲の穂綿にくるまれば鰐あばれだす海あたたまる 福田亜津子 1889:暴走の牛の群れ見る西部劇成人式の開場知らす 福田亜津子 1888:降る雪に鱈を煮る夜下田には水仙香り海また老いる 福田亜津子 1887:ほうじ茶を煎る店先に湯呑みあり バンドエイドの手に勧められる 千葉カエル 1886:デジカメの対象物をさがしてもモノトーンの今陽の扱いだけか 千葉カエル 1885:オーブンで土産のタイヤキに活入れる止める目安はやや焦げかげん 千葉カエル 1884:春立つ日イヌノフグリはただ二輪昼が過ぎても開く気配なし 千葉カエル 1883:親として若葉マークを付けたいが息子のバイクに貼る場所がない 千葉カエル 1882:あげたてのポテトの中に何がある 明るい笑顔バーチャルな君 日暮 1881:好きだとか君への愛が全てとか けーたいでんわの中だけにして 日暮 1880:デイケアの迎えの車横付けす 渋る義父を嫁励まして 千葉カエル 1879:復刻の茶瓶を買って想いだす 長距離列車で上京した日 千葉カエル 1878:抱かねば遥けく遠くかぎりなく眠りゆく手の位置定まらず GO 1877:牡丹雪降りくる愛に狂ひしをただ淡々と秘めて放さじ GO 1876:御苑なる温室の外にうつむくは季節の女神クリスマスローズ 千葉カエル 1875:コロンビアの航跡見上ぐ人々は 心がいまだ追いついて来ず 千葉カエル 1874:猫のえさ狙うカラスは梅散らし 「ア」に濁点の声にて威嚇 千葉のカエル 1873:水道の蛇口伝ってとうちゃんがこっちゃ来いと、かあさんが言ふ。 takano 1872:二つ三つ今年も咲けしヒアシンス 桃色の花砂糖菓子に似て 千葉カエル 1871:鬼もまた仲間と思う歳になり定年の年節分来る 千葉カエル 1870:宇宙(そら)に散る勇気ある命知らしめる人間(ひと)の計算神に及ばず 千葉カエル 1869:宇宙にも駅を造るとのこころざし戦艦ヤマトの若人継げよ 千葉カエル ;0301============================== 1868:鬼気迫る勝負の顔の横綱はいま穏やかに道を譲りたり 千葉カエル 1867:息子来て一人一人の孫のこと 酒をさしつつ誘導尋問 千葉カエル 1866:少女らは蛹のごとく固くして殻割れば手に白く流れり TANK郎 1865:光にはなれぬこの身を地の底に沈め葬れ地球重力 TANK郎 1864:最後まで優しさくれた君の目に映るはずない涙目の我 ゆみ 1863:声聞けば逢いたい気持ち溢れ出し高鳴る鼓動止める術なく ゆみ 1862:明け方に夜露あわせて名をかけば指の痛みに悔いて悲しか aman 1861:母の忌に母の好みし白梅の開き始めて想ひ安らぎ 翔子 1860:友達の合否発表待つ生徒ピースサインに歓声上げた nanami 1859:学芸会母待つ娘はドアばかり見ていたそうで遅れてごめん nanami 1858:こんな夜もたまにはいいさ過ぎ去りし 日々の悔恨肴に酔うて でらえ 1857:裸木の梢のうえに凍りつく三日月冴ゆる睦月の尽日 ミナミ 1856:すいせんの花咲き誇る庭の冬香り漂い霜柱立つ ミナミ 1855:みかんひとつ遠き目をした君の手に 握られたるはあわき絶望 日暮 1854:つっばれよ それができるも今のうち 電車を汚す悪たれどもめ 千葉のカエル 1853:寒波来て干し鱈になるスラックス ストーブの前に直立不動 千葉のカエル 1852:鴉ども常のごとくに騒ぎをり世は元日の朝となれども 猿太 1851:葉牡丹のパステル調の紫に白き霰の凍りつきたり 猿太 1850:我が老師もまた冥土へ旅立ちぬまた会いましょうあの世とやらで 馬耳 1849:寒の朝ものみな凍え動きなしオナガ鋭く鳴いて寂を切る 馬耳 1848:重力の恩寵四角い冬空に青き宇宙はつなぎとめらる TANK郎 1847:自転車をこぐ足眩し女子高生 坂の半ばでハンドル乱る 千葉カエル 1846:冬日さす三四郎池に来たれども その荒れ様に足踏み出せず 千葉カエル 1845:ひょっとしてなにかかわれと万華鏡あらわれたるはにたりよったり aman 1844:貴方だけ写すこころのシャッターは スピード早く絞り放たん ピント 1843:外套をたくし上げるほど強く吹く 驟雨消したる春の香乗せて 千葉カエル 1842:息をして手袋ぬがす南風 一夜のうちに青空に変え 千葉カエル 1841:金持ちの本はコレダとビラは言う 他人の真似ではなれないこの世 千葉カエル 1840:新聞のベタ記事には一字だに違いなしとは誰の作にて 千葉のカエル 1839:何気なく冬日を透かす白髪あり 眼鏡を下げて挑む妻なり 千葉のカエル 1838:ビジュアルを求めつづけるメディアでは情景創る才能育たぬ 千葉のカエル 1837:靴の紐きちんと結んだ子の顔は頭ボサでも賢く見える 千葉のカエル 1836:行く先は界を隔てた人に逢う窓なき部屋と記す電車乗る 夢月里穂 1835:思いがけぬ優しき言葉かけられて額あげれば 白梅咲いた 夢月里穂 1834:組合の正規料金足かせに 向かいの床屋閑散として 千葉カエル 1833:経済紙株価の欄は素通りで 早期退職の会社は不調 千葉カエル 1832:カラス殿お墓に飾る花びらの意味をすこしはわかってほしい 黙山 1831:音楽も新聞もありコーヒーも揃っています通勤電車 黙山 1830:指差呼称元気がいいぞ運転台 この意気込みをいつまでもとぞ 千葉のカエル 1829:ストックとキンセン花咲く白間津に 接写レンズを忘れて来たり 千葉のカエル 1828:過ぎし日に心ときめきよみしうたパソコン触れてここに再び 千明春子 1827:冬至きて闇の迫るの早ければ心せくなり老いたるわれは 千明春子 1826:きょうの日は終えねばならぬ山道に老婆を残し落ちる冬の陽 TANK郎 1825:冬ざれの街角の奇跡さざんかの紅い花咲く白い花咲く TANK郎 1824:目を閉じて貴方が見える私とてやがては開けて神を見るかな aman 1823:幾人を送つたのだろう斎場にいつもと変わらぬ梅咲きにけり 翔子 1822:ブライダルの隣に下がる雑誌ビラ 離婚の確率3分の1と 千葉のカエル 1821:「辛口」と答えるクイズメールする 幾度のトライに杯進むビール 千葉のカエル 1820:凍みる朝 真綿を纏う霊峰よ 君が方を知らせる富士やま 岸朝子 1819:さぁ転べ!ヨチヨチ歩きの都会人 融けはじめたる室蘭の道 千葉のカエル 1818:CHANELとか大きなマークのバック持つ女の会話のレベル疑う 千葉のカエル 1817:成田への スーツケースを見透かすと 冬から夏への変身用具 千葉のカエル 1816:東京に雪降る午後は気忙しく 「明日にします」とメールを送る 千葉のカエル 1815:愛しさが苦痛へたわむ返信の賀状したため暦もめくる GO 1814:言葉なく見つめ合ふ真夜漆黒の寒紅梅の花は匂ひぬ GO 1813:冬の歌奏でる星は電線の五線譜の上 「ラ」から「ソ」へとぞ 千葉のカエル 1812:血圧が中位安定と言う我に 妻は煎じる玉葱の皮 千葉のカエル 1811:潮上がり月は東に生まれ出ず 波越え匂う勝どきの梅 千葉のカエル 1810:娘をばセンター試験に送り込み 父はそぞろにまたレシーブミス 千葉のカエル 1809:戸をひらき白き朝にため息の凍てつく中に心のぬくもり 岸朝子 1808:横綱の引退知らすメール見て 何故にか想う千代の富士のこと 千葉のカエル 1807:あの靴はもう3年も履きふるす あと一月で主とリタイア 千葉のカエル 1806:寒空に嬌声響かせギャル等ゆく 薄紅色の腿をさらしつ でらえ 1805:南向く小さき庭のエリカには 春の霞を招く力あり 千葉カエル 1804:軒下の玉葱たちは芽を覚まし 春よ春よと陽に手を伸ばす 千葉カエル 1803:カラスウリ年を越えると色抜けて 中身はすでに鳥たちの胃へ 千葉のカエル 1802:陽のぞき花大根は背を伸ばす プリマベーラの前髪見たり 千葉のカエル 1801:突然に今日は来れぬと息子から おでんの仕込み手が止まる妻 千葉のカエル 1800:青い火と指の痛さに声が出る 予感ありしもドア開けた時 千葉のカエル 1799:布団からまず足が出て背中出る 朝に気がつく喉のガラガラ 千葉のカエル 1798:妻痩せる 風邪長引いて妻痩せる 尻が一番 腿・乳の順 千葉のカエル 1797:道の端の陽だまりのうえ二組の猫のカップル寝そべり座れり 球士 1796:老ひつどふ紫煙たちこむ囲碁クラブ満ちたらひし顔ひとつだになし 球士 1795:啄木鳥と思いて重く目をあける 向かいの客の貧乏ゆすり 千葉カエル 1794:鶏走り芹は埋まりて雪の下 湯治するなら玉川温泉 千葉カエル 1793:この星に住む人々の先行きを論じる父子の言葉平らか 別役君江 1792:低い陽は高層ビルにはねかえり コーヒーカップのアロマを醸す 千葉カエル 1791:午後遅い小論文の採点は 後になるほど振れ幅大きく 千葉カエル 1790:赤坂の冷たき道にひれ伏して 物乞う人は我と重なる 千葉カエル 1789:道具にもふと温もりを感じたり 我しか知らぬちょっとのクセ 千葉カエル 1788:明けきらぬ駐輪場は吹きさらし 整理の人の気持ち知るべし 千葉カエル 1787:北風に編隊くずすカラスあり 夜明けの空に枯葉のように 千葉カエル 1786:復刻のテネシーワルツ聴く妻は 遠野の疎開語り始める 千葉カエル 1785:伏せし妻イチゴの氷食べたいと 下駄のつまさき丸めて急ぐ 千葉カエル 1784:妻伏すと大義名分できたよう 早めの直帰も後ろめたさなし 千葉カエル 1783:今日だけは歩幅は半分内股に 振袖着たるエセ西洋人 千葉カエル 1782:成人の振袖見ては振り返る 孫娘の顔に挿げ替えて 千葉カエル 1781:「海だった」老婆はポツリ白い息 内房線の窓に寄りつつ 千葉カエル 1780:白鷺は凍る護岸に肩並ぺ 潮に乗り来る鰡の群れ待つ 千葉カエル 1779:咳こらえ身体をそっとだましつつ マスクずらして生姜湯を飲む 千葉カエル 1778:葦枯れて田畑渡る風寒し 先祖に向ける顔はあるのか 千葉カエル 1777:北鮮の魔法に頼る独裁者 ハリーポッターを愛読するか 千葉カエル 1776:栴檀の実を離れし雨粒は 高き景色をカプセルに詰め 千葉カエル 1775:手を握るブランコの音静止せり 頬につたわる母のぬくもり にらたまごはん 1774:顔のないアンフェタミンの夜は明けず漏れる日射しのはるかかなたに aman 1773:携帯のアドレス削除してみても悲しき性か覚えているを 翔子 1772:シャカシャカも着信音も減りたれば 電車の中で睨む的なし 千葉カエル 1771:卓上のカサブランカに盃をあぐ酔えば心の更に醒めつつ 小夜子 1770:東京の澱みし空気突き抜けて 黒く鋭い夜明けの富士よ 千葉カエル 1769:松取れて銀座の柳なお青し 常緑樹かと見まごうばかり 千葉カエル 1768:小気味よきおと響かせて自動車の扉しまりぬけじめの如く 浜田道子 1767:砂浜に二人の孫を放ちやる服もズボンも青空に投げ 浜田道子 1766:大江戸線仁王が二人乗り込みてチャンコの材料リストを見つつ 千葉のカエル 1765:ちょん髷が片減りの下駄引きずりて 仰ぐは幟初場所近し 千葉のカエル 1764:年かわりSaleとOffが目立つかな 商戦知らす中吊り揺れて 千葉カエル 1763:清清しい仕事始めの日なれども 始発電車の常連足らず 千葉カエル 1762:装いを和か洋かと嫁と孫 成人式がもう間近なのに 千葉カエル 1761:青空を仕切るがごとく降りてくる 雪雲カーテン家路を急がす 千葉カエル 1760:陽だまりに浜の冬グミ花終える 来る寒波をものともせずに 千葉カエル 1759:葦群をキジの番いが歩み出る 雪に負けまい荒田の主ぞ 千葉カエル 1758:朝日射しテニスコートに続く道 車の進みに氷溶け行く 千葉カエル 1757:元旦はクリーニングも休みたり 蒸気止まりて溝凍りつく 千葉カエル 1756:氷雨落ちFocusする指止める ねらう椿のそのまた白き 千葉カエル 1755:新年の雨に嵩増す養老川 今年の豊穣約するごとし 千葉カエル 1754:紫の粒々目立つ唐黍を 花瓶にいけて豊作願う 千葉カエル 1753:完熟の柿の実一つ知らぬ間に 啄ばまれたり万両の脇 千葉カエル 1752:アナウンサー雪の影響強調す 岩手の孫のサッカーは如何 千葉カエル 1751:朝日射し落ちて輝く餅の粉 パールのような残像つくる 千葉カエル 1750:寒風にささくれ立ちて足の裏 絨毯相手にマジックテープ 千葉カエル 1749:風邪おしてテニスに行こうと意欲でる 寝汗と一晩格闘したる朝 千葉カエル 1748:蓮氷ポストの周りを埋め尽くす 遅れた賀状にバリケードかな 千葉カエル 1747:天然の調味料かも強霜がおりて野沢菜甘くなりたり ユリ 1746:おきまりの三日坊主を危ぶみて内緒に始むダンベル体操 ユリ 1745:気がつけば手動モードの加湿器は 茶臼岳なる深きガスのごと 千葉カエル 1744:上の階我目覚めし頃寝るらしい パタッと止まるストーブの音 千葉カエル 1743:強いられて咲きたる梅の誇らしげ 店員さんの髪飾りに似て 千葉カエル 1742:正月も体内時計休みなし 我を起こすぞお茶を沸かせと 千葉カエル 1741:老妻の身体をさすりて顧みる 我が手を弾く感触いずこ 千葉カエル 1740:とうとうに枕並べて討ち死にす 正月の風邪馳走をさらう 千葉カエル 1739:君からのメールが来ない土日には女の匂いが漂って来る 露子 1738:いつまでも女でいたいどこまでも男を呑み込む恋のうわばみ 露子 1737:元旦に正真正銘の氷雨来る 東京都心は雪が降ってると 千葉カエル 1736:年末にやっと求めしプリンター 写真見る妻シミが目立つと 千葉カエル ;0212============================== 1735:迎えたる身を確めて安堵すも神籤にすがる極寒の朝 まりこ 1734:あらためて自分の歳を覚悟する 同期の陛下のガン知る老妻 千葉カエル 1733:灰色のカーテン降り来る雪雲か 明日元旦は雪の世界とぞ 千葉カエル 1732:お話は村の地蔵から始まって小仏を越え大菩薩に着く 老師 1731:我が老師虫の息にてわれに問う歌はできたかと一首添削を乞う 馬耳 1730:Imagineをもっと早くに知りたれば 我が人生も別な方向へ 千葉カエル 1729:ハイビスカス寒さに耐えて十余年 幹の瘤こそ生い立ち語る 千葉カエル 1728:錆びし柚子嫁に行けずに引き取られ 我が家の風呂に生きがい感ずる 千葉カエル 1727:新聞の集金来る年の瀬に また三ヶ月と差し出す洗剤 千葉カエル 1726:渋柿を寒空に曝す幾日も 透き通るまでトポトポになるまで 千葉カエル 1725:年の暮れ風邪をもらいし妻なれば 一つ仕事し一つ横たわる 千葉カエル 1724:石廊崎正月用の鯛上げる 島の半分時折沈む 千葉カエル 1723:蛍光のジャケツト着ては竿を振る ねらいは鯛か新年間近 千葉カエル 1722:天とどくアロエ畑に陽が射して キャンドル灯り来る年祝う 千葉カエル 1721:アロエ花陽に透かすとき紅に 来る新年祝う爆竹 千葉カエル 1720:亀の手とフジツボ入る味噌汁は 南伊豆路の丸秘の味ぞ 千葉カエル 1719:焼くサザエ「もう食べごろよ」って囁くと 踵を返す石廊崎かな 千葉カエル 1718:一つさえ見えぬ星なし弓ヶ浜 片瀬の波は凍りつくかも 千葉カエル 1717:潮騒が冷気を運ぶ枕もと 弓ヶ浜なる片瀬の波は 千葉カエル 1716:アロエ花石廊の崎を席巻す まだ水仙の目覚めぬうちは 千葉カエル 1715:バス降りて水仙の香り運びくる 爪木の崎に南風そよと 千葉カエル 1714:高々と皆一斉に燈をかかぐ ここ石廊崎のアロエの花よ 千葉カエル 1713:行儀よきピラカンサスを見つけたり 蜜柑棚なす伊豆急の駅 千葉カエル 1712:タマちゃんがいたという川横切りぬ 冬の陽には清んで見えるも 千葉カエル 1711:気がつけば程よい揺れに眠りおり 水仙求めて伊豆への旅路 千葉カエル 1710:新聞をめくる動作で推し量る 職場の地位と部下の見る目と 千葉カエル 1709:中古車は霜降る闇に並べられ 赤い新車は輝く室に 千葉カエル 1708:街路樹と公園の木のもみじ葉を吹き寄せくれぬ一夜の風の 猿太 1707:はやり風邪学級閉鎖の報道を気ぜわしく見る風強きよる 猿太 1706:標準語でしか喋れぬ哀しさは父母と故郷を捨てたる日より TANK郎 1705:前輪の下より弾力伝われば転びながらも犬が心配 TANK郎 1704:一人くらし最高なのよと母わらうわたし一人の最高の母 晶子 1703:エルブェ川たゆたふごとく流れありクリスマスの街の真中を 翔子 1702:半月の闇の部分を見せている人と思えば寂しさも消ゆ 夢月里穂 1701:裏切りもなく抱かれている孤独 かくすごとくに雪片重なる 夢月里穂 1700:いさかひて1年が経つ雪の日に元気ですかとメールの届く 翔子 1699:一年の感謝をこめて拭き清め 阿片窟とも呼ばれしコーナー 千葉カエル 1698:吐く息は生きてる証と 真っ白に息吸うときは細切れになる 千葉カエル 1697:渡り鳥未だ目覚めぬ池巡る 半ば凍りて残りに漣 千葉カエル 1696:しんしんと凍てる地下道行く女の ヒールは響くひずめのごとく 千葉カエル 1695:何人の乗客見てる白き富士 コマおとしにてビルの間に間に 千葉カエル 1694:年の瀬に歌を詠みつつ疲れ知る 誰かほぐせよ心の肩こり 千葉カエル 1693:咳一つまた咳一つ あちこちで我慢の紐が切れたように 千葉カエル 1692:イブの日はバスに乗らずに歩くべし フライドチキンが胃を裏返す 千葉カエル 1691:我が家にはイブの気配はさらに無し 孫3人が育つにつれて 千葉カエル 1690:足元に視線を集め歩を運ぶ冬の日差しの背なに重たき 小夜子 1689:緩やかにカーヴする坂一つ越ゆ並木の山茶花びっしり紅し 小夜子 1688:湾岸線 タンクローリー連なりて 暮れの景気はいかがなりしか 千葉カエル 1687:澄む空に富士追う日々が恒なれど 特攻の本首押さえ込む 千葉カエル 1686:頭垂れ寒き電車で涙溢る「月光の夏」読み進むうち 千葉カエル 1685:年おして赤魚狙うか 釣り人はお神酒一杯電車を降りる 千葉カエル 1684:デパートのネオンが消えて久しかり 小店のツリー誇らしげに見ゆ 千葉カエル 1683:駅ホーム ようやくにして朝日射す 点字プロツクの影長くしつ 千葉カエル 1682:街並の二人景色に悪寒して猫舌温むeve-chocolatかな まりこ 1681:鰤のアラ中骨選りて塩焼きに んんマンダムと酒すすむ宵 千葉カエル 1680:鰤のアラ買いて後悔 どう作るブリダイコンを HPで探す 千葉カエル 1679:純愛と言いつつ君は乳を揉む おかしくもあり哀しくもあり でらえ 1678:羊雲ぷかぷかゆくよ山裾の タンポポの咲く地雷原かな でらえ 1677:霜降りてテニスコートもキラ光る ボール弾まずキリキリと舞う 千葉のカエル 1676:テニス終え待ちわびていたBBQ ニセアカシヤの枯れ木も手伝う 千葉のカエル 1675:この氷雨雪にかわると予報あり 万両の実を食べる客来ず 千葉のカエル 1674:西伊豆の湯のTVに箸止まる 明日行く宿の隣町とか 千葉カエル 1673:割り箸を二つに折りて腹開く 岩手の新巻千葉にて泳ぐ 千葉カエル 1672:木枯らしが蒲の穂ほつる休耕田 三年(みとせ)前には黄金光りしに 千葉カエル 1671:解剖の楽しさ語って憚らぬ竹松舞の音の清らか yuko 1670:私って強いんだよと言うほどに隠し切れないあなたの脆さ yuko 1669:河豚かなし 伊万里の皿が自己主張 客の一声 いい器ですね 千葉カエル 1668:ウルメ持ち俺はやったんだと叫ぶヤツ こぶしで拭う忘年の酒 千葉カエル 1667:窮屈な車内で抱き合う 路地裏のだぁれも知らない車内恋愛 ァタシ 1666:年の差はいくつ数えど縮まらず 逢う度香るマイルドセブン ァタシ 1665:赤々と松明のごとく燃えており 武蔵野一のクチナシなるぞ 千葉カエル 1664:雪国はツライと間違うテキストも 身の丈越える雪知ればこそ 千葉カエル 1663:立ち飲みで飲み放題と胸を張る 去年の暮れと同じ幹事よ 千葉カエル 1662:中吊りは十大ニュース盛り立てる 我が家のそれはハテ温泉かな 千葉カエル 1661:雲切れて陽はビルにかかり冷気呼ぶ淡きネオンが呼び込み照らす 千葉カエル 1660:冬の陽は斜めに射して焼き上げる 横切るカラスミディアムレアに 千葉カエル 1659:揺れ揺れる冷たき床に座り込み広げた書物は化学UB 千葉カエル 1658:着膨れて慌しくも取り出すは リュージュ,シャドウにマブタ製造器 千葉カエル 1657:デパ地下は魔物が棲むと云う人も メヌケの視線我を呼び込む 千葉カエル 1656:逝きし子と同じ歳なる工事場の人に手渡す煙草二つを 弥生 1655:佐渡暗し 大波しげく押し寄せて 汽車の窓には浪の花過ぎる 千葉カエル 1654:気仙港森真一の歌碑ありて 浜茄子の実と歌うブルース 千葉カエル 1653:酒に云う 俺はおまえが大嫌い 炬燵の上に徳利を舞わす 千葉カエル 1652:酒息が滴となりてすべり落つ 雪積む窓にむなしいと云う 千葉カエル 1651:小夜ふけてチャットにふけり酒にふけ いやます孤独じっとかみしむ でらえ 1650:こずえよりはらりぱらりと秋の声 空見上ぐれば白き月いて でらえ 1649:救急車のサイレンの音あるは死にはた甦る束の間の生 TANK郎 1648:次世代に何を残すべきかなど聞けば滅びのヴィジョンのみ湧く TANK郎 1647:うすあおき空にちぎれししろきくも裸木のうえながれてはやし 球士 1646:床に臥すホームレスの人そしらぬ顔する勤め人今日も過ぎゆく 球士 1645:夜明け前 息がかわりて水玉に電車の窓を下へ下へと 千葉カエル 1644:あの頃は笑い上戸と言われしに 今ぞその心忘年会に 千葉カエル 1643:ひこ生えの稲も屈みて 霜に埋む白鳥たちは羽に埋まる 千葉カエル 1642:いのししを今日は狙うと狩人は薪をくべつつ 円陣を組む 千葉カエル 1641:湯疲れはいと恐ろしいさわらびの湯 アイゼン強いる蕨山より 千葉カエル 1640:霜一面歩くにつれて 愉快にも落ち葉が描くシルクスクリーン 千葉カエル 1639:公孫樹葉はアスファルト道に貼りつきぬ 散った昨日は立ち上がりしも 千葉カエル 1638:寿ぎの金文字増えて 中吊りに岩手の孫に送る年玉 千葉カエル 1637:浮世絵はこの空の色映したり 凍てる明星グラデーション 千葉カエル 1636:中吊りに雪つむ写真増えてきて 心誘う故郷の山 千葉カエル 1635:あづま屋にツララ並びて露天風呂 外はサラ雪内はボタ雪 千葉カエル 1634:巨星おち降る雪を見る松の木に帰らぬ人の門暮れ残る 戦国うさぎ 1633:アラスカをとうくはなれて朝がくるアザラシ泳ぐ冬の川見る 戦国うさぎ 1632:陽の高さ十度ほどまで上がりたり 甍の霜を僅か溶かして 千葉カエル 1631:暮れかけていそぎ終えしブラシかけ 霜が顕わすテニスコート 千葉カエル 1630:始発バス吐く息白く待つも良し 眼こらせば北往く衛星 千葉カエル 1629:年せまり剃りたがいて沁みる血は歯槽膿漏の血にはない味 千葉カエル 1628:真綿のよう天気予報の雪表示 関東地方を覆う勢い 千葉カエル 1627:見えずとも蒲の池にぞ風の道 ただ一つ走る水鳥の羽 千葉カエル 1626:残りたる紅葉葉透かし陽が射して 愛宕のタワー小さめに見ゆ 千葉カエル 1625:丹沢の雪峰越えるジャンボ機はイモリのごとき赤き腹して 千葉カエル 1624:首垂れて霜田に顔を埋めたり 仏はいずこ蓮(はちす)の殻よ 千葉カエル 1623:七十六母の打ち遺しメール便今押し入れにノートパソコン apricot 1622:パソコンのソフトに遺し母の四季初夏の田車秋の収穫 apricot 1621:女は転ばぬ杖を教える 男は転んだ後の杖を語り 私の娘は今迷う k.honma 1620:八人の子供育てし母に今趣味もてと言えば寂しき顔す 浜田道子 1619:やつれたる母を囲みてすまし顔の我等幼し古き写真に 浜田道子 1618:群雲に灯台のごとく瞬きて 凍てつく梢に明けの明星 本郷順司 1617:幾たびか霜に会うてか 浜茄子は紅き水晶いただきており 本郷順司 ;0211============================== 1616:杣人の夕餉の煙たなびきて まどろむ雀紅葉の山へ 本郷順司 1615:五本指に最大のパアを作らせて六年ぶりの君に駆け寄る ちょくこ 1614:誰が何を探しているか十五夜のサーチライトが空巡りおり ちょくこ 1613:禁煙は人権侵害と憤る君の本気につける薬がない TANK郎 1612:禁煙でなければ他人に迷惑をかけるを可とし煙吐き出す TANK郎 1611:紫の煙を吸って吐き出さぬ生命をかけた君が誠よ TANK郎 1610:時宗の廟所の紅葉空を染め 友と歩けばいっそう紅く まさこ 1609:末期がんでばあさんが逝ったのはいいが献体とかで忽然と消えぬ 馬耳 1608:我が老師今わの際にとりとめの無い歌作り我に聞かせる 馬耳 1607:冴え渡る空気の中に霧氷林凛と立ちて我等迎える ミナミ 1606:火山岩降り積もりたり山道にトーミの頭は断崖の上 ミナミ 1605:好きだからわかってしまう君の嘘どうすればいいこれからわたし 月恋 1604:君と似た香りに心揺れ動く二度と逢わぬと心決めても 月恋 1603:住人は暇でひとりで掃除機を今日も曳きづる「やだねったらやだねっ」 トシコ 1602:夕空に鳥よせ柿のふたつみつ残して木々は身ぐるみを捨つ トシコ 1601:大鍋で雑煮作りし遠い日が今懐かしく一人鍋みる apricot 1600:パソコンを開けば孫より新春の「淋しいでしょう」のメールが一行 apricot 1599:脳内に緑の草原広がって例えば海馬という馬を飼う りつ子 1598:両手にて君の冷えたる頬包み待つ終電の光射しくる GO 1597:雪やみて始発電車の音聞こゆ君が寝息のまたあたらしく GO 1596:送金の預金通帳残高ゼロ子の健在を証して居りぬ アン 1595:意地悪な心が外に出ぬように言葉少なく人にむかいぬ アン 1594:三日月の皿に星粒盛りつけて照らしてみたい貴女の顔を ethatori 1593:月ならば欠ければ満ちる潮ならば引けばまた寄る不況もきっと ethatori 1592:色とりどりの落葉ふみさまざまの人の生おもふ葉またひとつおつ 球士 1591:会ひたくてひたぶるにゆく古都のみち十二神将笑みくるるなり 球士 1590:すべきことあるとき人生は短くて諦めたれば長き一日 TANK郎 1589:一生は言うべきほどのこともなく話せば愚痴か自慢ばなしか TANK郎 1588:今日ここは雨だったのと電話する君とのそんな日常が好き 月恋 1587:出せもせぬ手紙に何故かあれこれと君への言葉考えている 月恋 1586:「バイトだよ〜〜ん」添え書きひとつにビール券二〇〇二年十月真理子十七歳 JAF01007 1585:永遠に続けばいいと思う路 君の笑顔を独り占めにして 月恋 1584:金色の穂波駆け抜けMAXは越後の豊饒告げに行くのか JAF01007 1583:焼かれればいやな色した頭蓋骨母よ素直に真っ白くなれよ TANK郎 1582:意識なく母その人は失せたるに肉体はひとり生きて在りけり TANK郎 1581:平穏にゆったり住まう場所があり 飯が食えたらこれが天国 黙山 1580:地獄とは自分が神と考える 人間だけが住まう世の中 黙山 1579:好きだから君の代わりを捜してる いつ捨てられても泣かないように 露子 1578:あなたから消していきたい昔の彼女 落ち葉とともに眠らせましょう 露子 ;0210============================== 1577:この年の収穫終へて夕暮れの畑に吾の長き影立つ ユク 1576:疎まれも羨まれもせず群の中たった一羽のその白い鳩 ちょくこ 1575:幼子の手に愛されて愛されてドナルドダックは黒鳥になる ちょくこ 1574:天気図の縦の縞より吹き出づる寒風強し西空を見る 猿太 1573:為す程のことは為したり竿の先夕日に染まるお精霊蜻蛉 猿太 1572:乾きたる音たて触れ合うほの白きワイングラスは秋を写せり 弥生 1571:手折り来て静かに痛む柚子のとげ鼓動と同じ速度を持てり 翔子 1570:握りたる砂の指間よりこぼれ落つ色即是空我無一物 馬耳 1569:脅そうと入れ歯はずしてクソ孫の口に押し込めば喜んで受け 馬耳 1568:分からず屋 演じた父の亡骸に 生まれて初めておやすみのキス 加野粋 1567:夢に見る今宵も君の姿追ふ 君の残り香いとかなし けいこ 1566:幼き日果てなき森と映りしは 庭先にある小さな草むら 月恋 1565:初めての大パノラマに魅了され疲れ吹き飛ぶ青空の中 ミナミ 1564:谷川の紅葉鮮やか見に来しか吾も天狗もとまり場にいて ミナミ 1563:初めての 我が子の声を聞きながら われと同じかと息子の聞く 卯月 1562:わが血すじ確かに伝えて 四十路最後の秋迎えけり 卯月 1561:菊の香につつまれ孫の宮参り 幸多かれと大だいこの音(ね) 卯月 1560:初孫に会いし帰りのすすき道 わが身よりわく 甘き乳の香 卯月 1559:秋雨に雨に濡れつつ 後朝の(きぬぎぬの)君の涙の訳を思ゆる 杜茂 1558:この秋も食に走りき 望月の月餅と思う我が身悲しき 杜茂 1557:秋風や 私想ふ人をつれさりて 目にみえねども夢に吹かせよ 春香 1556:百五十億年宇宙の年齢を「たかが」と言えば星も笑いぬ TANK郎 1555:自転車のブレーキ効かずあと一秒 突っ込む先に犬眠りたり TANK郎 1554:うつくしき木こころある人の多かりしケナーの音聞こゆ信濃路の宿 球士 1553:ブルージュ 運河にかこまれ穏やけし鐘の音澄めり聖堂のそら 球士 1552:グランドに少年たちの力瘤組体操は幾何学模様 響 1551:テープ切る晴れやかな子の後ろから阿修羅の顔の吾子はゴールす 響 1550:名月(めいげつ)のあがるに気(き)づきながむれば はじまりもなく暗いびろうど Isdigit 1549:老人らばかりが住めるこの街に時計塔は今日も5時の鐘打つ TANK郎 1548:一世代へれば老人ばかりなるニュータウンの淋しき夕暮れ TANK郎 1547:目覚めては身に添うほどの匂いあり過ぎては遠し君がほとぼり TerodoHirosi 1546:酔いつぶれ蝙蝠傘を剣のごと恋の雫を闇に打ち振る TerodoHirosi 1545:逢えなくて苦しい日々が気付かせる ふたり手を取り歩く幸せ 月恋 1544:万葉にむた流浪らへば 吾が部屋は古代大和ぞ吾は旅人 BIL ;0209============================== 1543:カマキリよりまだましなどと思うなよ生きたまま吸い尽くされようぞ 馬耳 1542:腐れ縁なれど無ければ生きる意味さえ見出せず今日も縛につく 馬耳 1541:飛行機の窓から見えるどの国のものでもないただ暁の空 ちょくこ 1540:光浴びクルクル踊るチュチュのごと晴れ間に傘が仕舞われていく ちょくこ 1539:うさぎくる吉野の山に雲ながれ秋はかすかに菊そめてゆく 戦国うさぎ 1538:秋風に空港にたつ人を待ちはなびらかぞえコスモスゆれる 戦国うさぎ 1537:遠ざかる夏の名残を追いながらサルサを聴きつつ海を見ている 夢の浮橋 1536:椋鳥の等間隔に並びゐて五線譜いっぱい和音は続く 涙 1535:輸入米増えゆく国の稲雀休耕田の草に降りたつ 猿太 1534:閉ざされて一月足らず工場の門に蔓草伸び始めたり 猿太 1533:曼珠沙華君のおもかげ立つごとくそこにもここにも日をみだしつつ TerodoHirosi 1532:一番星いまよみがえれわが胸に君ちかじかと思い染めぬる TerodoHirosi 1531:君を縛るモノなど何も無いのだからここから去ってどこへでも行け・・・ 浅見宗親 1530:最後くらい優しい人になりたくて綺麗な言葉を選んでる君 碧 1529:「君以外誰もいないよほんとだよ」嘘でもいいよ君が好きだよ 碧 1528:指折りて秋の七草数へれど一つ足らぬを思い出せなし 翔子 1527:彼岸花(ひがんばな)咲(さ)き初(そ)むかたをながむれば いつか悲(かな)しき たそがれの海(うみ) IsDigit 1526:日朝の恩讐のかべにかぜふけり平和はこべや首脳会談 球士 1525:国を超へユーロのコイン転がりぬルクセンブルグに十二本の旗 球士 1524:夏すぎて秋は来たけど秋は来ず コオロギ悩むけったいな秋 黙山 1523:ピッピッと鳴らすな車 うるさいわ たまには歩け あんたら若い 黙山 1522:ひるとよる 橋をこえればわかれゆく そのさかいめをじっとみている IsDigit 1521:真夜中に声をひそめて掛けて来る電話待たなくなりて三年 あばうと 1520:健診の数値気にする年齢(トシ)となり恋愛沙汰も絶えて久しく あばうと 1519:図書館の 検索窓に向かいおり 書もオラクルの下につきたり IsDigit 1518:めぐりあう 心の鍵は無限長 解き明かすまでに また分かれ行く IsDigit 1517:限りなく軽い日常についふっと 刑務所入ろうと言ってしまう私 Isdigit 1516:そまびとの枕となりて年月を 過ごす杉より月のぼり来る Isdigit 1515:風呂あがりオレンジジュースぐっと飲み今日一日の締めくくりかな 相沢小鈴 1514:別れた夜空に浮かんだ紅い月涙でぼやけ朧に見える 相沢小鈴 1513:秋雨に玉輝けるひと滴 逢うこともない儚さを知る 詩音 1512:井中より出でてまみえた大空は 美しくあり 汚くもあり 詩音 1511:虫集く君の寝息とかむさりて眠ってしまう事の惜しさよ 翔子 1510:寄せ返す波の数だけ君想う 絶え間なくそして絶ゆることなく 月恋 1509:溜息は口に出来ない言葉たち 気づかれぬようそっと吐き出す 月恋 1508:君のこと好きだと言われ一瞬に特別となる好きの一言 月恋 1507:ひび割れたカップをそろり持つ日々を投げ出したいよ君はどうなの xq 1506:いつからか言葉を選び語り合うほかには避ける手だて浮かばず xq 1505:黄金に変わる日を待ち八月の公孫樹はなおも熱風はらむ 戦国うさぎ 1504:栗を待つ九月の歩道旅人がひとり訪れ銀の笛吹く 戦国うさぎ 1503:時経ちて気づく思いは盲目の今やすくいぬ一粒の雫 圭南 1502:粉ちらし森を彷徨うかくれ蛾のせなかに被う狂おしき半纏 圭南 1501:ブレーキを外す右足手を触れて 君の重みを想ふ膝かな nanako 1500:高速の流れぬ様と着信音 気ばかり逸り針20指し nanako ;0208============================== 1499:よりにより「トイレに行く」と立った時なんで「好きだ」というのかなぁ nanami 1498:彼氏ではない人と来た夜の海言葉なくなりとりあえずキス nanami 1497:亡き母に言ってしまった一言を忘れる事ができないのが罰 nanami 1496:夏休み生徒のいない教室に「おつかれさん」と最後の施錠 nanami 1495:緩まったネジ巻くように幼子はハイソックスを伸ばしては歩く ちょくこ 1494:にぎやかなゆうげの声をおいながら路面電車が軒先をゆく 夢の浮橋 1493:恋なんて 曖昧なこと多いのに 残す痛みは何より確か ゆき 1492:本当の気持ちを知るには難しい 全文字一律フォントのメール ゆき 1491:ムンムンたる真夏の日差し浴びおれば茫漠として我蒸発す 馬耳 1490:店を裂くギャルの怒声は「クソババア」老女切り返す「アンタモソウナルヨ」 馬耳 1489:失恋の傷口舐める夜の雨しとしとひんやりやさしく滲みる 露子 1488:今年またお洒落な服を準備して一度も着ずに夏が過ぎゆく 露子 1487:虚礼また楽しむ大人になれかしとよく動く師の厚き唇 TANK郎 1486:契約を済ませて帰る客に礼 一、二、三と三つ数える TANK郎 1485:被爆せる日本は戦後繁栄す核恐れずと印度人言ふ 坂の上 1484:この吾と同年輩の人の死を天寿全ふと追記しありき 坂の上 1483:夕闇に妖しく揺れる合歓の花逝きたる人の魂しひのごと 坂の上 1482:葉の蔭に尻まるまると数揃う青い柿です九月早々 tosiko 1481:私のこと気にしないでと婉曲に言っていながら何かを待てり 翔子 1480:描かれし花の滲みし夏見舞額に収めて思いで閉じて 翔子 1479:宛先も書かぬ手紙にあれこれと言葉ひとつを決め兼ねており 月恋 1478:その恋は終わったはずよと夾竹桃 花くちぐちに我を諭すも あばうと 1477:空想に遊ぶ少女や木の陰に 夏の盛りの花百日紅 あばうと 1476:炊き上がる白いご飯が待ち遠し宅急便の母の梅干 響 1475:コンクリートのテラスは灼熱そそくさとトカゲは走る草叢目指し 響 1474:今朝咲きしダリアを切りぬ丁度よく盆の供花に間に合いにけり さるた 1473:壁にはう五センチもある大蜘蛛のそろりそろりと隠れて行きぬ さるた 1472:雲の間に神の嘲り見るような五十六億七千万年 TANK郎 1471:モーツアルト聞きつつ畑に熟したる葡萄の房のしずかに揺れる 弥生 1470:汗ばめる肌に吹き来る風のあり 湿り含めど秋の匂いす。 タミ 1469:秋立ちて故郷向かう車窓より富士は黒々変わりなくゐて 涙 1468:乙女らのおほきなるヒップ街に満つ生命あふれて夏はなざかり 球士 1467:月を追ひ義姉、義父、母と逝きにけり薄雲うきて風おもき夏 球士 1466:もう二度と行けない部屋の主から「降りそうだから」と雨傘借りる 碧 1465:潔く散る花火見た帰りには私を振ったりしないで 貴方 碧 1464:マシンガン詩人乱射すコトバの弾をそこにかしこに薬莢血って 肇紀 1463:虚ッ句ホック恥ずしてながむ厭肌に暗い幕して極みさがして 肇紀 1462:ひとり来てひとり去り逝く道のりを我が道とする我でありたし よういん 1461:遠き日に想いを寄せし君が影密かに偲びリラの花見る よういん 1460:八月の鯨を待てば灯台が熱さにかすむ砂時計見る 戦国うさぎ 1459:きらきらと氷を飲めばプールには水が満ちてる高輪の夏 戦国うさぎ 1458:夢やぶれ 鏡の彼に諭される この世に在るは君と我のみ ゆびきゅ 1457:愛の名を札に記してつなぎ合う 見えない絆 見えない鎖 ゆびきゅ 1456:便利さの溢るる日々を逃れ来て森林浴に癒されてみる よういん 1455:幾星霜永らへ来しか泰然の大樹見上ぐる我の小さき よういん 1454:藍絞り手染めの作と念を押しハンカチ渡す妻の存在 庸允 1453:吾が孝を受けざりしまま身罷りし母を偲びて生き続けをり 庸允 1452:ひと坪の愛犬遊ぶ庭の隅白粉の花広がりて咲く 響 1451:乾燥機時々エンストどうせなら完膚なきまで壊れておくれ 響 ;0207============================== 1450:憂い色 現(うつつ)の光で褪せた花 染めも虚しく裁かれぬまま 憂過 1449:病状を知ってはいたが何となく先の気がして悪態も吐いた TANK郎 1448:悲しみは無けれど死にゆく母哀れなりかみほとけ在らば在りませ TANK郎 1447:さりげなくあなたがくれし野の花は清らかな愛と言う花言葉 月恋 1446:走り行く時間(とき)を脱け出し野を行けば 昔懐かし野辺の草花 月恋 1445:終着駅過ぎても続く赤茶けた線路の先を見つめていました 夢の浮橋 1444:俎板に鯛を待たせて受話器とる刺身の鮮度を少し気にして 弥生 1443:携帯に呼ばれて受話器を握る手の魚くさきを詫びておりたり 弥生 1442:卒寿過ぎの母から小遣いもらう嗚呼我出戻りの還暦息子 馬耳 1441:生き様の蟻塚のごと眼に見えて高さ増すなら嗚呼モーマンタイ 馬耳 1440:迷いガ二立ち止まっては 波の音感じてるのか 東へと行く やす 1439:生え際の白髪目にとめ 同僚が「疲れているね。」と声かけ通る やす 1438:「夕焼けがキレイだよ」ってメール打つすぐに返信「ちょうど見ていた」 nanami 1437:かたくなな生徒が始めて語る夢非常階段夏風の中 nanami 1436:子のための精霊舟を作りたる若きらの足ふとぶと長し 弥生 1435:住む人の代わりたる家の庭に咲くカンナは赤き風をうみたり 弥生 1434:ゴメンねと小さくおじぎしたりしてこんな夜中にかけたくせして ごん 1433:七夕に来るはずだったあの人が越えられぬ川何が流れる ごん 1432:強くなれそうでからだをきりました腰まで伸びた髪をショートに キャサリン 1431:げに此処は宇宙のほとり草に寝て両手をひろげ星を見たりし キャサリン 1430:たける夏フリルの白きペチュニアは病みたる我のまなこに涼し しかこ 1429:風鈴の振れたる音に涼をとる 最高気温32.5℃の夕べ しかこ 1428:夏の日の夢に見るのは甲子園現実にしろ高校球児 相沢小鈴 1427:「美しき敗者」またの名は「カイン」白き裸体が歩く羨道 日下羊一 1426:「本当の空」は何処(いずこ)だ? 僕だけが庭の朝礼隠れ見て思う 日下羊一 1425:焼け跡にゴンドラの無き観覧車 周り踊りし笑窪(えくぼ)の老婆 日下羊一 1424:紅貝(ぺにがい)を磨いたピアス今日からは可愛いあたいの兇器に変わる 日下羊一 1423:夏ぐみの口に残りし酸っぱさは少し甘くて少し切なく 翔子 1422:本土寺に紫陽花を見に立ち寄れば名残の花が二人を待てり 翔子 1421:まだ若い君の瞳に映る僕PM9:30(クジハン)だから さらば恋人 浅見宗親 1420:二人きりで海に叫んだ夜にすら君思わずにいた さらば恋人 浅見宗親 1419:我(が)を捨てた時にようやく手に入れた鬼のあなたの こまやかな愛 紅茶 1418:よくひびくあなたの声を背で聴く 薄き唇思い出しつつ 白妙菊 1417:七夕のルビーのような夕焼けを 君も見てるの?誰と見てるの? 白妙菊 1416:血清の鉄成分は上昇すコーヒーで飲みし不良患者の 響 1415:指這えば硬きしこりの乳房持つ半年ごとに医者に会うため 響 1414:田んぼ道吾に向かって風がふく 両足でぎゅっと踏ん張ってみる いくこ 1413:Tシャツの袖から伸びるその腕は あの夜 私を抱きしめた腕 白妙菊 1412:吾を想い眠れぬ夜を過ごしたと いう君の目に映る紫陽花 白妙菊 1411:恥骨ヶ丘ゆきのバスあり 水玉模様傘に欲情 肇紀 1410:背高椅子天使縛られそこにあり不倫の翼裁かれる朝 肇紀 1409:梅雨晴れの空を見上げて不図おもう昔は待つていなかつた「父の日」 球士 1408:術終えて三年経ちぬ生きてあり汚職失業殺し合ひの世に 球士 1407:鉛筆の先から生まれる恋の歌 未来の日記を書き綴ってる 露子 1406:あの夜に煙草みたいに味見してポイとそこらに捨てられちゃった 露子 1405:ブレーキ壊れたる自転車が突っ込む 玄関先で犬悲鳴上ぐ TANK郎 1404:憎しみはいずこより人と会うとき僕は安全装置を外す TANK郎 1403:新しき傘が嬉しく ひたすらに空を見上げた遠き夏の日 月恋 1402:雨の中 相合傘で君と行く ふたり握った傘を押し合い 月恋 ;0206============================== 1401:後味の悪い電話の切り方をする人だけど今夜は会いたい nanami 1400:誰もいない露天の寝湯でつま先を伸ばして数える夏っぽい雲 nanami 1399:巣づくりの雀とトタン張る吾と 屋根の上にて一休みせり ユク 1398:梅雨空をささえるような丘の上薄紫のあじさいが揺れる 夢の浮橋 1397:消し忘れし伝言板をもlove話にし四婆スクラム紀尾井町ゆく キャサリン 1396:パート終え電車を降りた改札に切符を待つ間きのうは二秒 キャサリン 1395:視線受け乾くお顔も 湧く笑みを傍で覗くも そう我が望み 憂過 1394:皐月来て乙女の裸像耀けり古利根川のあたらしき橋 tosiko 1393:智恵の実は美味かりけりや輪廻する五十六億七千万年 TANK郎 1392:碁会所のガラス戸越しに老人は片ひざたててビール酌みをり 翔子 1391:老妻は白骨となりてビンの中机上に置いて老夫離さず 馬耳 1390:線香の煙もうもうと部屋に満ち妖怪のごと老婆出てくる 馬耳 1389:慈しみ育てられたか花々の新地になりてなお花の咲く 翔子 1388:こぼれ落つ金の雫を受けとめてしあわせ満たすチューリップグラス ひよこ 1387:窓辺にてグラス片手に空眺め今宵のメイン月夜に乾杯 相沢小鈴 1386:別れた日貴方がつけた唇の傷は消えても未だに疼く 相沢小鈴 1385:ぐうたらな一日だったとほざいてる そんなら電話の一つもしろよ 露子 1384:雨のたびあざやかになる紫陽花のように染まっていきたいあなたの色に 露子 1383:パート終え電車を降りた改札に切符を待つ手 五秒ほど見る キャサリン 1382:潮騒に媛(ひめ)のやさしさと勇気を感じられる走水(はしりみず)の海 相沢小鈴 1381:鴨川の岸辺に集う恋人達想い深く愛を語らう 相沢小鈴 1380:梅雨明けを待ってここから逃げ出そう 君をバイクの後ろに乗せて 碧 1379:待ってよ ねぇどこまでいくの?と訊く暇もないよにきしむシングルベッド 碧 1378:ぼくもまただれかの代わり? すぐそばにある温もりが欲しかっただけ? はなび 1377:君はただ「ごめん」と一言いうだけで気持ちにけりをつけて出て行く はなび 1376:今日あったことなど君と話してる特別じゃないこの時が好き 月恋 1375:「オランダはみどり」の歌集にチューリップをさがせば「嫌い」と言はれてしまふ キャサリン 1374:芦ノ湖に若き日のこと思い捨てただ月をみるペンションの夜 戦国うさぎ 1373:神猿の霧の坂見る短夜におとずれてくる激突の死 戦国うさぎ 1372:極上の弁当携え襲名座時空を越える梅雨の幕間 あわもり 1371:ズンズンと、リズムが響く命脈 太鼓のバチが神をも下ろす やす 1370:生け簀では、嫌だ嫌だとカニ三匹 縛ったはさみを口へと運ぶ やす 1369:ワンルーム 鍵をあければ闇ひとつ 墓場のような床に置くカバン 朝倉美樹 1368:それぞれに 持っている力は違うけど ひとつの裸で生きているのに 朝倉美樹 1367:不細工な顔の苺を摘みあげて 見捨てられない この子も苺 朝倉美樹 1366:赤い血が流れてるのかわからない人のためでも汗を流そう サヤマサオリ 1365:あなたとのメールの履歴消しただけなのに携帯軽い気がする サヤマサオリ ;0205============================== 1364:悪しき事は必ずや後に言わむとす美酒のめど下戸は吐き出だす常 キャサリン 1363:井戸水の流れ出る音と競いしか蛙(かわず)田ごとに声つくしをり キャサリン 1362:谷津の田は大河の如く映し出す土は王となり姫を抱きいる キャサリン 1361:人の世は移りゆくとも大空を泳ぐ真鯉の居場所変はらず きたの夢子 1360:思い切り手足のばして床を出る孔雀サボテン今朝咲いたはず tosiko 1359:退廃色は生なましくも神殿のマーブルの床染めぬくほどに 肇紀 1358:ユトリロを観にゆこうよとふりむけば絵好きの羊そこにありけり 肇紀 1357:法隆寺歴史あふれる斑鳩(いかるが)の空は昔から変わらぬまま 相沢小鈴 1356:想い人貴方に会えぬこの気持ち光源氏の女人のごとし 相沢小鈴 1355:この雨で洗い流して始めたい君との恋をもう一度 露子 1354:恋あざみ傷つけたくはなきものを思いあまってこころ紫 露子 1353:新しき農作業着で皆揃ひ 春のまつりの準備ととのふ ユク 1352:還暦のわれ棺箱に半身入れ振りさけみれば雨の過去山 馬耳 1351:銭湯の大鏡見て老いし身のくずれたる様に脂汗かく 馬耳 1350:夏の夜の湿り気さえも欲す吾に 今宵冷たき君の横顔 夜宵 1349:通い詰めた書店は消えて様々な待受けの音のみ残る みゆき通り 夢の浮橋 1348:嘲られ目ざめる午前三時半悪夢は朝がくれば終わるか 佐藤紅茶 1347:引きこもり独り体を丸めては来ない手紙を待つようになる 佐藤紅茶 1346:思はざる場所にて咲けるネモフィラを見つけて頭痛ひととき忘る しかこ 1345:葬式の終わりし家の庭に咲く鬼百合二本猛々しくも 弥生 1344:日没の西の空より惑星のショーの始まり観客となる 翔子 1343:雨の中すっくと立てる雑草は後ろ振り向かぬ君に似ている YurikoTakahashi 1342:天の淵掛けて千切りしわが心思わす程に雪吹きすさぶ YurikoTakahashi 1341:こたつより出でて見に行く母の日の 花束美はし目の覚めるごと 荻野芳子 1340:目の覚める花束とどく二男より 湧きくる元気の忽ちにして 荻野芳子 1339:夏まつり道路の規制厳しくてにぎわい徐々に離れ行く 翔子 1338:眠りたる猫をスケッチする時の少女の顔の丸く輝く 弥生 1337:ととのえし髪の香りも清々と 命輝く二十歳の背広 じゅん 1336:新春の光り抱きしめ翔ぶごとし 二十歳の背広輝けり じゅん 1335:快きそよ風の吹く春なれどげに我が心穏やかならず 四万歩 1334:時陰り末こそ知れぬ世にあれど我は黙して鳥の声聞く 四万歩 1333:君何処五月の第二日曜日母と告げるは出来もせぬのに 空 1332:空仰ぎ十人十色カーネーション我が唯一赤を一輪 空 1331:石鼎の菊を探して奥吉野ひとりくる月からの使者かも 福田亜津子 1330:一人子が座る座敷の蛍飛ぶ奥吉野には松風が鳴る 福田亜津子 1329:今日もまた無為飽食に過ぎゆきぬ有事法制たくらまれるなか 東風球士 1328:不条理に追いつめられし自爆テロ瞳にやどる空の色かなし 東風球士 1327:仲たがいして歳月の早き事今何してる何思ってる 翔子 1326:活かされて今ある術は心意気恩師顧み天空の青 あわもり 1325:泣かせたくないんだ 無理な冷たさを加減できない きみも苦しい 朝倉美樹 1324:似た人の背を2メートル追うために飛び降りた電車 痛い息切れ 朝倉美樹 1323:100人に「愛してる」など言われても君じゃなければ意味が無いんだ はなび 1322:都会にも星はかがやく虹もでる そばにはあなただけがいなくて はなび 1321:待ちわびた夢の祭典キックオフみんなのソウル届けゴ−ルへ そう 1320:空泳ぐ鯉が最近減ったのは少子化なのか不精のせいか そう 1319:夏蜜柑の花の蕾は地にいくつ昨日の嵐に間引かれたりし 弥生 1318:古利根に水の嵩ます早苗どき葦の若葉をあひる分けゆく tosiko 1317:誰ひとり誉めてくれぬ手料理に舌鼓打つ我は悲しき まさえ ;0204============================== 1316:食物である証なる札つける きのう生れし仔牛の耳に ユク 1315:白鳥の北へ帰りし三日あと 南の国よりオオジシギ来る ユク 1314:浅葱色の直垂姿で眺めたきなどか早咲く深山の菖蒲 夢の浮橋 1313:厚紙を貼りしごとくに心には 何もふれぬ日 歳かと思ふ 玉井千津 1312:先行きを思へば羨ましくはなし 若きが茶髪ふりたててゆく 玉井千津 1311:ベランダで五月の空にあぎといて入歯の奥に風通わせる tosiko 1310:八重桜の花びら散り敷く境内の櫨の木末の芽吹きの気配 木村元子 1309:塀際に吹き寄せられて突風に小さき渦なし花びら舞ひ上ぐ 木村元子 1308:街角でキャリアな友と再会しマニキュアくらいしてればよかった nanami 1307:ほろ酔いで葉桜の下歩く人花束かついでちょっと泣き顔 nanami 1306:早くしろ!士官の怒声背でうけて筋肉が押すハンドスパイキ 長谷俊 1305:拿捕賞金を心に描き胸を張るパウダーモンキーの夕暮れの影 長谷俊 1304:古い絵の戦にまつわる物語 命の意味は沈黙のなか ゆびきゅ 1303:傷ついた幼き自我の非難場所 「組織」が教える嘘と従順 ゆびきゅ 1302:コーヒーの中に一滴蜜落とし 感じてみたい君の唇 露子 1301:お花見で心に集めた花びらを しとねに散らして君に逢いたい 露子 1300:時折に10年通いし喫茶店伴う人の明日からは無き YurikoTakahashi 1299:またひとつ心に影を置き去りに人は去りゆくときの彼方に YurikoTakahashi 1298:己が巣へ戻りそびれたゴキブリに朝六時の厨に出会う 弥生 1297:肉片の散らばりかすかも動かない子のそば離れず母親の猫 朝倉美樹 1296:無理をして笑わなくてもいい場所へ飛べる羽など夢 大人って 朝倉美樹 1295:あたしを 哀しくさせる寝顔して 「疲れたよ」とは言わないでくれる 朝倉美樹 1294:退屈な日常こそが幸せと分かったような口きくわたし ゆめこ 1293:うらうらと春陽をあびる丘の上(へ)に姿隠してただ君待つや 原なみゑ 1292:しんしんと寒さが身体をはいあがる負けない強い心が欲しい ポチ 1291:だいだいのまぁるい月が浮いていた疲れた人々優しく照らす ポチ 1290:朝空にほんのり浮かぶ白い月心をきれいにしてくれそうだ ポチ 1289:暖春と術後の笑みに休らえどいつ来たるやも焦る孝行 あわもり 1288:君と逢ういつもの駅の階段をひとつ飛ばしに駆け下りて行く 月恋 1287:百鳥も目覚めけらしな春の朝谷に来嗚くはシンフォニーかも TAC 1286:こぬか雨のど潤すか諸鳥の声をちこちに吾が里の春 TAC 1285:遠き春ただ待つことの苦しみにいつか花咲くことも忘れて 月恋 1284:飾らない想いをそっとうちあけてみたくなるよう風のやさしき 月恋 1283:風そよぐ緑の海に身を沈め果てなき空を眺めてみたし 月恋 1282:手に採らば萎れる花のはかなさも風吹く大地(ち)では光り輝き 月恋 1281:とけてゆくアイスクリームをえらんでるそんな気持ちのこの分かれ道 まさひと ;0203============================== 1280:まないたに横たわりたる絹のはだの春灯に映ゆる青き大根 tosiko 1279:「あの頃のすべては空ろ」とつぶやいて銀座線を降りていった 夢の浮橋 1278:棺箱に納まりし遺体 霊気飛び去り朽木のごとし むちょう 1277:母めしい糞にまみれて床の上 ひとりむすめは遠く病みおり むちょう 1276:目をそばめかすかに捉える淡き夢 もがいてみても未だ掴めず 佐藤正義 1275:海渡る鳥達のような強さが欲しい 憧れの地へ辿り着くため 佐藤正義 1274:原野にはまだ雪深く残れども 娘と自転車買う日をきめる ユク 1273:二人だけの六年生を送る歌 古き校舎の窓ふるはせる ユク 1272:幸せな想いがポトリ音をたて線香花火のように消えゆく 月恋 1271:雨粒のたったひとつになりたいよ 許されはしない消えたい願望 朝倉美樹 1270:見つめたい思いの分だけ見つめてもいい恋をする こんなあたしも 朝倉美樹 1269:月光が織り成す金の夢景色 過ぎる春秋 暗雲の下 ゆびきゅ 1268:子が堕ちる 危惧というよりむしろ畏怖 ニュースに満ちる様々な”if” ゆびきゅ 1267:色のこる木蓮の花拾い居る夫の背丸し冬日集めて 弥生 1266:暮れ残る西空の果てにひとすじの光り輝き一蝶を見る 四万歩 1265:苔むした石碑に穿つマリア像風雪に耐へ信をつらぬく 四万歩 1264:しらじらと息苦しくて親指と人差し指でバスの窓ふく キャサリン 1263:目覚めればのぼる朝日に逆らえず どこまでもまぁ こんな感じで しらつゆ 1262:寒空に減りゆくピースと吐く煙 釣り合うだろうか じっと手を見る しらつゆ 1261:携帯の先で寝惚けている君に届くだろうかレモンの匂い 碧 1260:「ごめんなさい」でズバっと先手を打っている切り札として残す「ありがとう」 碧 ;0202============================== 1259:酒蔵の馬謖鞭打つ行く末を涙に代えし兄四十肩 あわもり 1258:母よりの手紙来たれり 何にまして とりとめもなき話ぞうれし ますお 1257:奢りなくひがみもなくてどくだみの花庭すみに白く咲きたり ますお 1256:しんしんと耳をつきさす闇の音 深く吸い込まれ 心浮き立つ 泉あかり 1255:くっくっく 夜半に鳴り出す腹時計 ついつい食べる即席めん 泉あかり 1254:自転車で長坂下れば音速を超えられるからみな得意顔 nanami 1253:ベース弾きは地方を回り酒を飲み自由な音を自由に奏でる nanami 1252:この私が一目で惚れた貴方のように指にきらめくシルバーリング GHT 1251:照準が合うと止まってしまいそうで視界の隅にそっと捉える GHT 1250:わが宿に春の日差しの満ちぬれば 鳥遊び来てさえずりやまず ますお 1249:ふりそそぐ光よろこび 鳥たちのさえずりやまぬ 春は来にけり ますお 1248:欅の秀二月の風にさゆらぎぬ黙念として天を掃くため tosiko 1247:オロオロと物考えて道来れば頭上で鴉アホーアホーと鳴き むちょう 1246:山茶花と椿の違い知りたくて道端の赤い花拾い来る むちょう 1245:花数に勝る人の目に晒されグランプリの蘭静かに俯く おとめ 1244:咲き誇る蘭に負けじと化粧した姿哀れ人混みのなか おとめ 1243:突然の電話も焦らず君の声聞き分けるのはプロフェッショナル GHT 1242:お花見に行こうと言う君「花はまだ」そう思ってたつい昨日まで GHT 1241:自分だけかわいがる嘘つかないで次のひとには 愛した人へ 朝倉美樹 1240:手を離す 二度と会えない 心臓を半分とられた程に 泣きたい 朝倉美樹 1239:みきちゃん、から 前の女、になり 私 ひとり相撲をとことんまでやる 朝倉美樹 1238:ゆっくりと電気充ちたるアイロンは朝日射さざる部屋に立ちたり 弥生 1237:十八の強気の我が子まだ明日があると言ひつつ残す夕飯 こだま 1236:速達の合格番号一覧はわが子の番号抜けて届きぬ こだま 1235:静かなるオリオンの空 子と仰ぐ 吾等の立つも惑星の上 ユク 1234:開拓の人の灯せし火を伝へ 家族は眠る 風雪の夜 ユク 1233:経験を多くつむためふられるか これも運命 進む道だな デメマニ 1232:見たこともないほど黒く焦げたパン 初めてであう 深い悲しみ まさひと 1231:並べねば 紅くかがやく一粒を 不ぞろいと呼ぶ 箱詰めのため まさひと 1230:木蓮の グレーの蕾の隙間から白い顔出す 春の訪れ 木下鞠 1229:訳もなく目覚める夜半の静寂の心細さを埋めるコーヒー こだま 1228:野で翁背を屈めつつ芹を摘む節太き手でゆるゆると摘む こだま 1227:寄り添ふて月見る母の小ささよきれいと言いて我をも見上ぐ officeikebana 1226:雑踏は まるで鰯の群れのよう 流れに飲まれあたしも鰯 木下万理 1225:行かないで 置いてかないで 真夜中のドアの向こうの背中と涙 木下万理 1224:真っ白なままに生きれぬことを知る せめて汚れた白でありたい まさひと 1223:大人やら社会が悪いと叫んでた 昨日が今日はそう叫ばれる まさひと 1222:真っ白の目玉頬張る前頭葉 いまの流行は至上の無味 ゆびきゅ 1221:真っ白な画布にあなたの肖像画 記憶で染める 動きだすまで ゆびきゅ 1220:この苺美味しいねと言ひ 決めかねている事有れば 言葉途切れぬ 迪子 1219:水仙の匂ひも花の色も好き 一輪挿しても束ねてもなほ 迪子 1218:叫べども届かぬ想い数多持ち我は彷徨う時の迷い子 こだま 1217:君と行く冬の舗道の楽しけれ滑れば笑い寒けりゃ寄り添う こだま 1216:あのヒトが 捨てられないというのなら せめてあたしに恋をしてよ 木下万理 1215:青い夜 ダブルベッドとバーボンと それが二人の「喜びの島」 木下万理 ;0201============================== 1214:雨あがる 梅便り来し小路までペダルを踏んで ゆっくり行かん ますお 1213:窓白み いずこの鳥か訪ねきてさえずり始む 春近きらし ますお 1212:強い目で首をひねって手を叩き床踏みならしフラメンコ踊る nanami 1211:サルサゆえ曲の終わりが永遠の別れとなりし名も知らぬまま nanami 1210:外国で開いた娘の初メール「まま」と一言だけ書いてある nanami 1209:いつもより早い迎えの母見つけ娘はひとつぴょこりと飛んだ nanami 1208:何もないことが一番幸せと 失ってからいつも気がつく まさひと 1207:もう2度と食めることなきおふくろの味を求めて 厨房に居る まさひと 1206:後悔をしないためだけに生きてきた それも後悔してる30歳(さんじゅう) まさひと 1205:割り切れぬ想いという名のがらくたを リサイクルなどと掻き集めてる まさひと 1204:雪の中かすかな息吹福寿草小さき命逞しくあらん アベリア 1203:飢え忍び寒さに耐えてなお遠き子らの瞳アフガンに輝く アベリア 1202:大雪にまだ薄暗き戸を開けて道かく人の力ある顔 松丘 1201:荒廃と戦争以外何もなしと言ひしカルザイみな感涙す 松丘 1200:夢覚ますブルー色した躯結滞 懐かしい女 当時のままに 柏崎努 1199:ハリーとの旅に出かけた1週間 粘膜切除 魔法杖 柏崎努 1198:射し込める光の帯に舞ふ塵を 『雨こんこん』と幼な子の言ふ 岡田迪子 1197:どす黒きものの渦巻くひとならば いかでか神は死にたまふらむ ますお 1196:限られし時空を旅する我なれば ただひたすらに今を生きなむ ますお 1195:たそがれし命吐き出す母の息絶え絶えにして断念つのる 四万歩 1194:病み伏せし母の意識は明滅し曾孫生まれしことも知らずや 四万歩 1193:男の子にマフラーを編む八歳の少女の恋に手助けしつつ 弥生 1192:きさらぎの空指し示す柿の枝の先甲虫の触手のごとし tosiko 1191:また一軒マンション建ってこの町の空は削られ満ち欠ける月 ちょくこ 1190:エミちゃんの名前は笑と書くと知り呼びかける声も「笑ちゃん」になる ちょくこ 1189:謹厳に言こといひ継げど「旧兵おーるどは去る」のくだり微苦笑あり謝辞了はんぬ 山辺光雄 1188:ははそはの慈愛うつくし御手みてに導かれ嫁ぐ日の娘この触さやりて涙ぐむ 山辺光雄 1187:手かけてし愛娘まなごをかもか手離せり 謙虚つつしみぞして父は在おはせり 山辺光雄 1186:携へて妻と歩みし三十五年ふりむけば吾あ子は薔薇そうびの花のうてなに 山辺光雄 1185:真夜まや覚めて相呼ばひゐし君がいもせ命なりけり御身おんみに誓ふ 山辺光雄 1184:朱きダイヤに〔拓〕を染め抜きし馬印うまじるし、子の旗掲げ披露はじまる 山辺光雄 1183:肖にることを拒いなみし君かひたすらに己しが道往くも何処か相似にてきし 山辺光雄 1182:残り生よになに願はむかするすると流星痕のあまた降る夜は 山辺光雄 1181:没収を恐れず託されたる遺書を靴に忍ばせ帰還する男(ひと) 佐藤紅茶 1180:「生き延びた誰かがこれを伝えよう」故郷(さと)への遺言互いに諳(そら)んず 佐藤紅茶 1179:いにしへの言葉つかひてゆくすゑの夢語る我れ褒む君いとし PrinceLiszt 1178:風の中ほこり一粒探しあて目に入れ心地よき涙かな PrinceLiszt 1177:大海に注ぐ流れのひと雫我が胸の調べ君に聞こえしか こだま 1176:幾千の星が瞬く君の町都会へ帰る明日をためらう こだま 1175:きみはきみ ドラえもんでも天使でもなく「俺は俺」 うん、そうだった。 朝倉美樹 1174:次 きみが火をつけたら切り出そう ふえる吸い殻 まだ好きなんだ 朝倉美樹 1173:優しさの言葉の裏の悲しみを 見た瞬間に涙が落ちて 風華 1172:さよならのmailを出しても 届くのは貴方の想い 優しさ溢れ 風華 1171:暴虐の神を見つけたコロンブス 海の向こうに隣人はなし ゆびきゅ 1170:疲弊した理性の闇に囚われた 無意識に刺す ナイフの光 ゆびきゅ 1169:真っ白で言葉を知らぬダイアリィ泣き言ばかり教えるよりは 碧 1168:ヘッドホンで肩よせあって聞くMD音が乱れるはずもないのに 碧 1167:三陸の海岸線を沿うて行く二輌電車に人影疎ら こだま 1166:駅の名に賢治の童話付けし村吹雪は強く皆逞しき こだま 1165:初春の夢の通い路どこまでもたずねてみたき朝ぼらけかな 夢の浮橋 ;0112============================== 1164:Sushi−barでワインの隣の関サバよどこにいようとあなたはあなた nanami 1163:靴音が遠ざかりつつ雨音に重なり消えてまぁいいかって nanami 1162:外科処置に嫌と言ふ術持たぬ子の「ママ大好き」の声ぞ愛しき nanami 1161:恋人と過ごしたイブが子の歌とケーキの夜に変わるのも良い nanami 1160:名前さえ知らぬ画面の向こう側 繋がるものは心なりけり 月恋 1159:痛みあり その意味にまた痛みあり 険しき高み 探求の道 みん 1158:麗しき女(ひと)の細身に吹きすさぶ 罪と真冬の寒き風かな みん 1157:君に会うチケット二枚暖める机に向かえば仕事も楽しき Keiko 1156:チクタクと刻まれて時は砕かれて消せない記憶も今は思い出 Keiko 1155:かきわけて髪ぬばたまの白玉の夜かんばせにあかねさす露 PrinceLiszt 1154:白雪が汝が手の中で溶けるまでその束の間の永遠のキス PrinceLiszt 1153:「目が悪い」理由になんてならないわあたしとあの娘とどっちが可愛い? 碧 1152:5歳児が階段飛んで上るような苦労と危なっかしさの恋ね 碧 1151:冬晴れの真蒼の空に屹立すあの頂に赤き矢を射む 中年人 1150:冬の日はこれほどまでに眩しかりしや 昔の自分を訪うてみつらん 中年人 1149:道行きの悪玉(ヒール)捉うる善玉(ヒーロー)よ 世界を救うてまだ足らざるか 中年人 1148:朝露の光れる太き巣を捨てて蜘蛛は静かに大地を歩く 弥生 1147:朝露を光らせながら主なき蜘蛛の巣風に静かに揺れて 弥生 1146:自爆テロと荒寥の地への空爆といずれが正義人智は計れず tosiko 1145:手のひらに載せて冷たき柿紅葉春夏秋の風つたひくる tosiko 1144:冬草におりた夜露が包む春 月の息吹にそよと転がる ゆびきゅ 1143:真夜中に電子むさぼる大人と子 無数の瞳は押し並ぶゼロ ゆびきゅ 1142:紅葉は木々の血汐と今知りぬ。彼方の道も見えぬ夕べに 中年人 1141:鎧戸の開かぬ店のウィンドウにひとり微笑むペコちゃんの瞳 深雪 1140:老松の高き梢が落ちかかる御成街道街宣車行く 深雪 ;0111============================== 1139:人妻のこの身案じし人がいる木枯らし吹けば葉は散るものを 夢月里穂 1138:夕餉時に味噌買い忘れて飛び出せば淡く大きな満月浮かぶ 夢月里穂 1137:水面には金色に写る銀杏の木 貴方と見たい淡い幸せ 福岡秀規 1136:迷いつつ何かを探す恋の道 貴方と歩く幸福の迷路 福岡秀規 1135:重ね合う そのたび泣くほど思い知る LOVEとBEDは違うものだと 木下鞠 1134:跳ねたいの 月夜の晩に そのむねのなか そのうでのなか 木下鞠 1133:「ごめん」より「おまえが好きだ」が欲しかった でもそんなこと言えなかったの 朝倉美樹 1132:朝帰り 土下座するきみ あたしよりつらそうにしないで許せないから 朝倉美樹 1131:長い尾の3時5分の流れ星少しの時差で君も見ている nanami 1130:後味の悪い電話の切り方をする人でさえ懐かしい夜 nanami 1129:独裁者 地球上を闊歩して 民主主義という言葉 今は空しき 古知屋律子 1128:三年も雨なきかの地に井戸を掘る 無報酬の日本人あり 古知屋律子 1127:大銀杏すすき若栗あかね空 あの子が欲しかったはないちもんめ 蝶子 1126:失恋は自明の理なり妙蓮寺 回送電車よ黙れ走るな 蝶子 1125:鴎舞断崖奇岩累々 宇土呂港発河童蝦煎 深雪 1124:狭けれど湯の花入りの草津の湯義歯もお休みポリデントの湯 深雪 1123:バラ園の花に魅せられ終日を造花に短歌に吾は何をせん 花子 1122:誕生日孫より吾れにプレゼント吾子に増して感激深し 花子 1121:吹上土手コスモス摘に心はずみ両手(もろて)の花篭赤白色どり 花子 1120:めぐり来て大輪菊も見事咲き朝に夕べに自慢顔の吾れ 花子 1119:枕木の脇で苔むす敷石にふっと息つく木枯らしの朝 夢の浮橋 1118:初恋へひたすらシンクロさせてゆく街で聞こえた「あの日にかえりたい」 夢の浮橋 1117:住み慣れた町が毎夜の夢舞台 目覚めに騒ぐ破壊衝動 ゆびきゅ 1116:旅人のあとを追いかけちぎれ雲 問わず語りに道のあとさき ゆびきゅ 1115:蟹膳に立ちむかはむとゆあがりに襷がけする越前の宿 tosiko 1114:秋の夜の寅さん映画船賃は三十円也矢切りの渡し tosiko 1113:お母さんの誕生日忘れてごめんなさい 百円玉握りしめ子らが泣く夜 石田笙子 1112:ひとつずつ捨て去りしこと青春は 可能性を不可能性にする 石田笙子 1111:ミサンガをとがめられて 一生の願い断ち切り子は登校す 石田笙子 1110:突然の土砂降り稲妻 グランドの汗を流せよ今日を流せよ 石田笙子 1109:幸せなカップルを見るとあなたたち 永遠なんて信じているの 石田笙子 1108:海に降る雪のごとくに悲しみは もくずとなりぬ誰も知らぬ間に 石田笙子 1107:まだなのか まだ来ないのかと我の名を 呟き続け祖父は逝くなり 石田笙子 1106:たまねぎの皮をむくよう 最後にはみんななくなる私の心 石田笙子 1105:みだれ髪、有夫恋の刻を越え 心静かに不惑を迎える 石田笙子 1104:巷にていかほどの事を済ませしや。空高き峰に雪、帰りこむ 中年人 ;0110============================== 1103:へべれけに酔った酔ったでくだまいて 朝になったらカアちゃんごめん 黙山 1102:立ち飲みで笑い話をしていても 時間がたてば人生談義 黙山 1101:抱かれて涙の急に溢れしは口には出せぬ思ひのありて 翔子 1100:ささやきを交し合うごと忙しき小鳥の群れは木立の中に 弥生 1099:彼女とは別れないよと言う君は当然の顔して私を抱く 瑠璃 1098:SmapとKinkiが好きよと言う友よ 私はあなたの彼氏が好き 瑠璃 1097:黒髪も鱗まみれに働けば冬活き活きと加工場の女子 渋谷安光 1096:寒空に烏賊干す乙女ら汗流しゴム前掛けしとど水に濡れ 渋谷安光 1095:お揃いの珈琲茶碗作らむと君を想ひて土をこねをり 翔子 1094:剪定の後に残りし柿ひとつ鶫啄む朝を迎えり 夢の浮橋 1093:鈴虫の声に聴き入る夜はゆるり ゆるりと秋は深まってをり 夢の浮橋 1092:うっドピュッほらよーく見てまだ動いてるあー弱ってきたああ死んじゃった 滝沢雄 1091:風を追う雲は流れり青空に翼広げむ飛び立ちて ふわり あかり 1090:くじら屋の竜田揚げひとつ飲み込みて絶滅動物の話題しきりに あかり 1089:君に会い 初めて女と思い知る 手の中に君の手を握り締め いずみ 1088:あの夜に手をとらないで欲しかった 君の言葉が嘘のものなら いずみ 1087:この映画 一緒にみたねと言う君に 奥さんとでしょと言えない私 いずみ 1086:我は主 いつも突然くる客を まちわびている 便利ホテルの いずみ 1085:我のこと 一郎と示す有能な あなたの部下はP503 いずみ 1084:僕からは離れられない だから今 二人の間に風吹け強く いずみ 1083:ころがり来しサッカ−ボ−ル投げやれば少年ら皆頭下げたり 撫子 1082:亡き母の墓参の帰途に老いし父 誰(た)が亡くなりと不意につぶやく 撫子 1081:並木道花水木には赤い実のなること知りぬひとりの秋に あっぷる 1080:流れ行く時の速さよ秋風よ今日の辛きもやがて過ぎ行かむ あっぷる 1079:抱かれて高鳴る鼓動 この耳に聞こえし君のと同じ速さで 月恋 1078:「逢いたい」と砂地に書いた我侭を 寄せくる波がそっと呑み込み 月恋 1077:切なさにこぼした涙ぬぐうよう 寄せては返す波のやさしき 月恋 1076:陽だまりの静けさやぶり 校舎に響く放送テスト このは 1075:平凡の鮨詰めされた親は犬 せめての重み ネクタイのピン slowcurve 1074:五分前また眠ろうか目覚まし音 電車のレール 朝の空白 slowcurve 1073:猫も食わぬビルの谷間のゴミ袋月の光に照らされており 夢月里穂 1072:晩秋の冷雨に耐えるコスモスに生命の意味を問い掛けてみる 夢月里穂 1071:疑いと彼の人のいううたがはば何時の日にこそヒヤマキヒ矢マ疋 tosiko 1070:秋の朝東へ向い鳩がとぶ新聞紙上報復の文字 tosiko 1069:月影の映える波面のゆらゆらに 電気浮きの赤 ぐぃと沈む 村奈耕三 1068:その色を深々と濃く変えながら鉄橋越しに陽がしゃがみこむ 愛彩 1067:ほっこりとした悩み得てたゆたゆとアルファベットの音に浮かぶ日 愛彩 1066:抱かれて涙の急にあふれしは口には出せぬ思いなりけり 翔子 1065:並んでね歩くと笑い声がするそんなに似てる?父と私の後ろ姿は taka-rtr 1064:幼き日遊び疲れて寝る我を抱えて父は「重い」と笑う taka-rtr 1063:店先の鱗まみれのゴム前掛け風に吹かれて重たく揺るる ys11raws 1062:ゴム前掛け鱗まみれに働けば冬活き活きと加工場の女子 ys11raws 1061:おのぼりの母立ちつくす改札に雑踏掻きて呼ぶキョーコサァ〜ン! Ikebana 1060:愛語る言葉はいらぬ我はただ君の想いに抱かれたきを 哲也 1059:愛などとたやすく言わぬそれならば我の想いをいかに伝えむ 哲也 1058:落ち葉降る歴史の街にただ独り君想いつつ化石となりぬ 哲也 ;0109============================== 1057:夢ならばいつか覚めくることもあるこの現実に終りのあるらん 植松桜 1056:こころなし寒いその手を暖むる珈琲一杯飲んでみませむ 植松桜 1055:風吹かば君が心の哀しさにいまだ答えのなき迷宮 植松桜 1054:店先の一輪挿しの薔薇の花芳香醸し魚臭消す ys11raws 1053:ゴム前掛け着けて初めて店に立つ気恥ずかしき思い今は昔 ys11raws 1052:ぷるぷると揺れて落ちゆく太陽を透けて彼方へ行こうと誘え かなこ 1051:翳りつつ光れる海に波頭時折立てり秋の別れに 弥生 1050:湯上りの吾子の体を抱きとめて笑顔もともにタオルにくるむ 弥生 1049:スィクの音よ熱い大地に舞い上がれアンデスを越え日本へ響け nanami 1048:此処でない何処かを求めボヘミアという名のビール一息に飲む nanami 1047:たれかれも努め果たしてかえりたり一人味わう法要の菓子 tosiko 1046:青じろきバナナは月夜に船出して北半球で月色となり tosiko 1045:逢いたくても逢いたくなくても結婚は そばにいること一緒にいること 笙子 1044:9回の裏ツーアウト ツースリー 何を投げてもお前の人生 笙子 1043:子らに怒り駅までの道一人行けば 同じ年頃のランドセルを追う 笙子 1042:水天宮に行きしころには手を取って互いを語りぬ夫と我は 笙子 1041:12歳で人生を決める吾子の言葉 レールに乗った我とは違って 笙子 1040:寂しいより楽しいが勝つ 思春期の子は 親を楽々と去る 笙子 1039:形見にと大島紬吾の肩に樟脳の香にとまどう一夜 こだま 1038:病む身とて「生きる」と語る老母の手仏間に活ける桔梗刈り取る こだま 1037:朝顔の咲ききれぬまま枯れてゆくこの一夏の思い出連れて 翔子 1036:目を閉じて体に触れてその指で肌で感じて私の全てを taka-rtr 1035:離れ居し君とのメール時々は誤解もありて会いに行きたし 翔子 1034:前うしろダンプトラックにはさまれて心細々アクセルを踏む 撫子 1033:出棺を見送る人は真夏日に汗をふきふき神妙な顔 撫子 1032:台風の過ぎ去る街を歩きゐし進路の先の人を想ひぬ 翔子 1031:みちのくに君を訪ねて束の間の時の過ぎをり今日は帰らむ 翔子 1030:おっかない民話ばなしのお終いはどして切なや秋蛍 Ikebana 1029:ラジオ体操のむれを外れる少年の足の動きを窓よりみつむ 弥生 1028:いま少し深く細かく見渡せと眼鏡を替える 涼やかな風 夢の浮橋 1027:懐かしきプールの縁に散らばった剥げたペンキを撫でて見てをり 夢の浮橋 ;0108============================== 1026:クーラーも置いてくれない仕事場に ひびいてくれるコオロギの音 黙山 1025:待ちわびる耳に聞こゆる木履の音君がものかと胸のときめく たかまろ 1024:にぎやかに舞姫達の行き過ぎて寂しき心しばしなごまん たかまろ 1023:秋たつと雲ひそやかにうつらふを知るや知らずや電線四本 tosiko 1022:ひとりゐのポスト訪ひ来し秋風ときみへ宛名のダイレクトメール tosiko 1021:眩しげに挨拶交わす少年とすれ違う道 空穂草点々 こだま 1020:向日葵のコロナに向かひ咲き誇る自ずと心動かされつつ ミヤ 1019:向日葵の黄金の花弁輝きて益々日差し強くなりゆく ミヤ 1018:ドンドンと花火の音の響きつつ日の暮れ往けば本番となる ミヤ 1017:浴衣にて列車に乗りし人の居て花火大会きょう行なはる ミヤ 1016:白夜なる地平を知るや幼な子の手に重き種子ロシアヒマワリ 一夫 1015:生まれくる汀の眩しき慄きよ 子はふかくふかく潜ろうとする 一夫 1014:黄昏れる光の中に蜩の声にじみゆくこの夏ながし 弥生 1013:あなたとの幸せな日々ルンルンルン ほら妖精も祝福してるわ 教員志望 1012:玉葱を刻めるちいさき手の動きの危うきまでを暫くみつむ 弥生 1011:葉の上に爪をたてたる空蝉の風に小さき音を立て居り 弥生 1010:両の手に囲みて風を防ぎいる 幸なる灯(あかり)は危うくゆるる 井上節也 1009:盆休み妻の実家もまた君の実家となりけりうつむく夜明け tink 1008:目をつむる君の睫が愛しくてまだお別れは当分先ね tink 1007:気にしないふりにも気付かないくらい「子供が弱み」は本気なの? tink 1006:「おはよう」と言えない距離で過ごす君妻と子供の塀に守られ tink 1005:あなたには分かっていたのね愛じゃなく意地と嫉妬で流した涙 tink 1004:往路のみの燃料で発つ飛行艇に人を乗せたは同じ人間(ひと)なり 小沢ルカ 1003:骨壷に歯ブラシ一本君はどの海に散ったか定かではなく 小沢ルカ 1002:目の奥がうつろに見える今日もまたテレビに向かって一人つぶやく taka-rtr 1001:見てるのが辛くなりますブラウン管に映る貴方の姿は taka-rtr 1000:知っていてアイドルという人形になりすまして笑顔振りまく taka-rtr 0999:その口が吐き出す台詞受け止めて心に傷を血の涙を taka-rtr 0998:君の年より我が年を引いてみよ。「ごめんなさい」はあなたの役目 tink 0997:碧眼の少年空を見上げいるじっと動かず蝉時雨聴く こだま 0996:繁る木の枝払うごと美容師は寡黙になりて鋏動かす こだま 0995:去年の夏花の咲きにしさるすべり曲がれる幹をのこし枯れたり むら 0994:足の裏脂けなくて硬くなり寝返るたびにかさかさとなる むら 0993:美味そうに煙吐き出す唇を指で触れてあなた思い出す taka-rtr 0992:風光るシャンゼリゼにたわむれば違いを越えてみな恋をする 哲也 0991:君の名で埋め尽くしたいケイタイの発信履歴着信履歴 哲也 0990:ダンディはやせ我慢の美など言ひつ炎天恨み上着を着込む 哲也 0989:歴史など君言ひしことのみおぼゆ1192(いいくに)つくろう鎌倉幕府 哲也 0988:年老いて差し出すこの手、又も苦い心に平手、思い知りけれ setsuko 0987:幼子のとら刈り見ては胸痛く 年の重なり今は鼻高々 setsuko 0986:夢で合う亡き父は笑顔でうなずく 亡き母は無なり setsuko 0985:「坊ちゃん」が教科書より消えるとう かく文学の揺るる灯し火 MyWay 0984:働かず学びもしないフリーター 三年寝太郎の行く末如何に MyWay ;0107============================== 0983:西瓜切る、巣立ちの後の西瓜の味も何処かな setsuko 0982:行く先を告げずに去りしその人は今何してる夏のおわりに 翔子 0981:人工の池に二つの河馬の目はなにを見ていんサバンナ落暉 井上節也 0980:産湯に入れたわ 昨年の五月の若葉の臭い未だ忘れられず setsuko 0979:夕暮れて闇夜となれば遥かなる西の方角花火の揚がる ヒロミヤ 0978:白百合の儚き夢よ雨降ればその香り発つ花弁重し ヒロミヤ 0977:夕立の後の景色よ虹色に光りし路地に水の溜まれる ヒロミヤ 0976:白百合のその可憐さに躍りつつパソコンの前心休まる ヒロミヤ 0975:精霊の切子灯篭灯はゆれて普賢岳吹く風にむせぶ いつか 0974:八月の蝉は熱射に曝されて亡がら多し如己堂の庭 いつか 0973:頬撫でる匂い香りし涼風に奏でる音色 奥ゆかしきか りえ 0972:朝露の中に芽吹くは緑色(りょくしょく)の願わくば日々 秋桜咲きけり りえ 0971:夏色の高き空見て目を瞑る 幼き匂い胸に愛しき りえ 0970:ガスの炎(ホ)に一合の飯(イイ)炊きあげて秘伝と言えば娘(コ)が笑うなり tosiko 0969:木にさがるなまけものにはなれぬみの畳に寝ねて型まねてみつ tosiko 0968:その父の腕を枕に眠る子に足らぬものあり八年生きて 弥生 0967:爪を噛む癖の直らぬ小さき手を母に打たれしごとくうちたり 弥生 0966:ボヘミアングラスは買わず血のように赤いガーネットもとむるプラハ あっぷる 0965:初夏の風がスカート揺らす日にまだまだ女でいたいとおもう あっぷる 0964:コンビニの白灯に蛾は挑みゆき鱗粉ふりまく眠らぬ都会 亜紀 0963:サングラスに心の奥を隠しもちモノクロの夜で仲良ししてる 亜紀 0962:「もう切るね」「うん」とひとこと算数の答えのように言うのね 君は いずみ 0961:眠剤のききくるまでをねばたまの闇に匂えり薔薇の白花 亜紀 0960:ほっかりと梨色の薔薇咲きひらき春のさ庭辺匂やかにする 亜紀 0959:アルプスの氷河を歩く老いた母顔喜々としてハイジの如し 林 0958:無農薬と称し青虫つまむ我周りで飛ぶ蝶何をか思わん 林 0957:まっしろな石灰はいままっすぐな線となってグランドに夏 一夫 0956:取りだしてしまえば二度と鳴ることもないと知りつつラムネ瓶を割る 一夫 0955:妹と生まれし家の相続を争いし日をシャワ−に流す 弥生 0954:変わらないように見える星空も今はない星最後の光 taka-rtr 0953:真夜中に体がうずきもするけれどあなたを最初に感じてみたいわ 弧低 0952:梅雨月夜ピアスをひとつ落としたの見つかるはずなのもう少しいて nanami 0951:その空に指を伸ばして青に染め愛してるって書くから見てね nanami 0950:真心よ先逝く人の微笑みよ 生にとらわれ見えないものよ 延彦 0949:久々の休みに髷をほどきたる鏡の中には一人の幼女 たかまろ 0948:つとめての寒き通りを一人行くゆうべ崩せし髷を直しに たかまろ 0947:指先が別れた人のアドレスを忘れられずに押してしまひぬ 翔子 0946:指先が覚えていますあなたへのメールアドレス打てないことも 翔子 0945:昨日からいくつ食べたかおお怖い無病息災氷室の饅頭 かなこ 0944:晴れたれば日差し厳しき半夏生みどり蒸すなか白の涼しさ かなこ 0943:みどり葉のしげり増しゆくもちの木の深きところに憩いあるらし かなこ 0942:目の前を2台のバイクが走り抜け満月めざし消え去りてゆく かなこ 0941:嫌なこと言われて沈む我が心強くなれ強くなれ taka-rtr 0940:昼起きて 明日の事を考えて憂鬱になる日曜の午後 yu-king 0939:向かい合うオレンジジュース 汗をかくglassで泳ぐ氷にキスを yu-king 0938:ほうたるのいくばきもなき命の火吾も燃やして命果たき 翔子 0937:山守る古き社の祠にも星ふる夜は万神いて Ikebana 0936:感情が揺れる 私は忙しい 好きになったり空きになったり yu-king 0935:いつからか忘れてしまった 強がりで泣かない私 泣けない私 yu-king ;0106============================== 0934:夏祭り 君に買ってと甘える りんごあめあごんりんごあめ yu-king 0933:指を伝ひはちみつは糸となりにける光沢が絹のそれと似てゐる 小沢ルカ 0932:人生は楽しまなくちゃ意味がない手術し伏せる我に吾子言う 林 0931:だいすきな弟いたこと嬉しくて空席に向かい姉は謝辞言う 林 0930:東京の空は赤くて紫で偽の星達瞬く所 taka-rtr 0929:紫陽花の蒼き花弁の燃ゆ野辺に白百合の立つ風を受けつつ 宮崎博信 0928:白百合のその寂しさよ公園の奥深く立つ一本(ひともと)の見ゆ 宮崎博信 0927:おこづかいアップと書かれた短冊に子供の夢のなさを思い知る taka-rtr 0926:妹と君が話したその女(ひと)に嫉妬している 女心は いずみ 0925:どうということはなけれど気にかかり 「好き」で終わらす花の占い いずみ 0924:ミニトマト 恥ずかしそうにうつむきぬ 告白された少女のように いずみ 0923:白百合のその花弁に金色の花粉の零る薬の如し 宮崎博信 0922:白百合のその花びらの香りつつ夕闇と化す梅雨寒の中 宮崎博信 0921:東京の空を見つめて懐かしむ漆黒の空に輝く星達 taka-rtr 0920:むせかえる熱帯の夜に抱かれて 湿度のなかに君と踊れば さや夏 0919:嫁ぐ前白いユリ持ち墓参する姉弟と絆確かめ 林 0918:予定なき空白欄に「逢いたい」と書き込んでいる 電話片手に いずみ 0917:上海へ行くなら海からがいいと語ったひとはいずこ旅する 小沢ルカ 0916:君だけはやはらかなまま生きたまへと去り際に云ふひと罪深し 小沢ルカ 0915:たしかなる朝の目覚めに思い切りあくびしてみて風邪癒えている tosiko 0914:おごそかな想いをこめて君呼べば電話の向こうで君さよなら告げる 哲也 0913:身を焦がし心も溶かす人に会いこの恋心いま極大期 哲也 0912:酢のごとき雨しくしくと降る朝のあぢさゐのあを この惑星(ほし)のあを 一夫 0911:長雨にあくこともなしあぢさゐは虹を宿して色をかへにき 一夫 0910:電線につかず離れずとまる鳩にあれは夫婦とつぶやく夫 AYA 0909:ゆっくりとペダルを漕げば街見えて 白き芙蓉のふうわりと咲く 麻子 0908:田舎には強気の母がでんといるそれ嬉しくて車走らす 林 0907:乗鞍の写真束にし見せる母日焼けし笑う樹氷のよこで 林 0906:この旅を最後にせむと決めて来し大きな背中いとしくながめ 鳥羽涼 0905:定年にかける言の葉見出せずただ幸せを祈りつつ去る 鳥羽涼 0904:硝子戸の隙間たなびく秋風に 顔を揺らせし青菜食む君 たかこ 0903:在りし日の祖母の好かれし夏の果を為出したれば 思ひゆかれし たかこ 0902:せつなさを閉じ込めた箱胸に埋め今日も明日も幸せのふり こだま 0901:こつこつと夜道を急ぐ我が前の人が駆け出す我も駆けたい 撫子 0900:角を持つ夫の言葉をわが鬱で叩けば音たつ梅雨の朝に 弥生 0899:羽ばたけと言いて育てた吾子なのにいざ羽ばたけばなぜか戸惑う 林 0898:子育てが生きがいなんてだめだよと電話の向こうの吾子がつぶやく 林 0897:手の平にとうふを乗せて切る母を幼い我は不思議に見てた 撫子 0896:白無垢の妹みつめ涙する兄頭たれ言葉失う 林 0895:嫁ぐ日が迫り勝ち気の子がぽつりありがとう言うやめてよそんなん 林 0894:母ふたり作りて届く梅干のビン並べ置き夏を迎えん いつか 0893:小屋入りの目をこすりつつ幼子は抱かれて帰る諏訪の長坂 いつか 0892:ちびまるこのテレビに耀く眼差しを釘付けにして少女は黙す 弥生 0891:母に打つ電子メ-ルに独り居の気楽さだけをかいておくれり 弥生 0890:ジュンブライドの友は美し葉の上にしずかにゆるるアゲハは一羽 弥生 0889:舞台より降りたる女優の貌をして母の日をすぐカーネーションは 弥生 0888:もしもしと電話かけても捕まらぬ母八十は百姓か旅人 林 0887:卓球台テント寝袋剣道具納屋時止まる思い出カプセル 林 0886:生きることこの世で生きるそれが全てでそれだけで親孝行 taka-rtr 0885:絹引きの雨にしたたる紫陽花に 蒼い想いをにじませる午後 さや夏 0884:思い出をかき消すように六月の雨 紫陽花もにじむ夕暮れ さや夏 0883:「疲れたね」白衣を脱いで穏やかに暮れゆく街を絹の雨降る こだま 0882:水引かぬ田に詫ぶ父よ足元のおぼつかなきは蝶とゆらげり Ikebana 0881:大きなる盃のごと蒼天はわたしのうえにかぶさっている 内覧 0880:君愛でし藤の花ふさゆたかにてふと思わるる過去のゆくたて 内覧 0879:匂い立つ夏草が揺れる若き父の逞しき足 見ゆる気がして hide 0878:帰り来む青の故郷 懐かしき藁葺きの家 父母は亡くとも hide 0877:アクセスし名を書き添えて祈りたる 地雷ZEROにて子の遊べる日 いつか 0876:今は亡き弟からのプレゼント木の健康棒姉抱き嫁ぐ 林 0875:薄墨にしずむ街かど たんたんと ただ淡々と雨はふりつつ さや夏 0874:大人にはなりたくないと思へども 我は無心に時をむさぼる 高野里美 0873:HEREからTHEREへ飛びたい願望は 確かなものが見つからないから 高野里美 0872:どこにでも貴方みたいな人、いるわ。貴方のことはきっとずっと好き。 夕日子 0871:新しき写真機求む父はただ笑顔を家に残したしとて Ikebana 0870:弟を亡くし落ち込む姉の前空似の子来てプロポ-ズする 林 0869:優しい吾子車社会に飲みこまれ平静装う我は道化師 林 0868:膝枕貸して耳垢とらせたね至福の瞬間写真は語る 林 0867:中国にペンフレンド持つ吾子が逝き次々届くメ-ル停められず 林 0866:臍の緒の小さな塊干からびて手にした感動閉じ込めている 林 0865:掘割に稲田へいそぐ水ありて葦の若葉をゆらすさざ波 tosiko ;0105============================== 0864:草の花撮りてメールに付き来れば やさしさは見ゆ花のさなかに いつか 0863:君のその中途半端なやさしさで 知らず知らずに傷ついている さや夏 0862:潮風にさそわれるように引き逢いて なにかが起こりはじめる五月 さや夏 0861:酒を飲む友とグチを言い競うそれでやっと明日に這いだす taka-rtr 0860:カフェテリア座りし人の行き交うの見つめて君はZOOと笑う taka-rtr 0859:あなたの手触れられると知ってたらあきらめずにいられたのに taka-rtr 0858:緩やかな坂をゆっくり歩き出す先に待つのは崖に頂上 taka-rtr 0857:シクラメンに楽しみ貰いて六月(むつき)過ぎ残骸垂れ愛しく撫でぬ 花子 0856:花散りて日々の期待に心わびし育てよりも眺め良しかも 花子 0854:春・春・春桜満開に辺りを染め続け続けに百花絢爛 花子 0855:待ち望みし花の命のはかなさに育て楽しむ心のぞきぬ 花子 0853:庭仕事此で最後と過ぎし日に春花咲きて新苗増やし 花子 0852:うつむきて水辺に写る月影よ 見上げ観ずして 何を掴まん gon 0851:紅の炎の如き力かな 己が身燃やし輝ける君 gon 0850:愛される事が怖くてしかたないそれに溺れて壊れていく taka-rtr 0849:離れ行く君との距離を埋めるように視線絡める 「愛しているよ」と いずみ 0848:温もりを両手いっぱい受けとめて 幸せ色のチューリップの花 いずみ 0847:パソコンを覚えし母が得意げな少女になりてマウスを握る ひろこ 0846:我が道は外から見ればいびつかな 信ずる直は我が心にて gon 0845:ありがとう面と向かって言えぬのは父に似たのよ照れやさん taka-rtr 0844:この指が好きよと君は口寄せるささくれだちし荒れた指先 taka-rtr 0843:若さ故感じるがまま欲望を満たしながらも飢えにおびえる taka-rtr 0842:夜もふけて露路にひびく木履の音君がものかと胸のときめく たかまろ 0841:舞終えて頭下げたる舞姫の襟足ほのかに匂い立つかな たかまろ 0840:故もなく哭かまほしくてさみどりの大野川原に入りて戻らず ひろし 0839:汝と我のつましき身すぎ夜業果て出たる肩に星明かりたり ひろし 0838:無の境地ミジンコよりもいいカンジ質量ゼロだしハラ減らないし Matsueda 0837:鉄塔ノ怪信号ヲ聞ク者ハ社会人ヲ直チニ止メヨ Matsueda 0836:ダイアよりキラキラ光り輝くの朝1番の君の「おはよう」 木内美由紀 0835:ウグイスが鳴いていますとメール打つ25階のビジネスマンヘ 木内美由紀 0834:金曜日疲れて眠るあなたの頬にそっとくちづけ目をあけないで あっぷる 0833:君の手のようにやさしき春風に揺れる心はいかに咲かなむ あっぷる 0832:幾人も通らぬ路の木の枝に 何を願うか錆びた五円玉 hiroyuki 0831:君の弾くピアノの音を聴きながら 背中をふと見る愛おしく思う hiroyuki 0830:ふとどきな烏が我の白き手に排泄をして翔んでいくバカア 撫子 0829:離れ住む吾子のメ−ルは母の日に何がいいかとピカピカ光る 撫子 0828:向かい会う自分はかすみ消えていく我よ我よと急いでいけば taka-rtr 0827:バラバラに砕けた鏡様々な角度で私写るこのごろ taka-rtr 0826:買い入れて並べてみるに使いみちありそうで無い百円雑貨 tosiko 0825:ウィンドーに花柄溢るる母の日にピンストライプ私にはこれ こだま 0824:青芝に取り残されし影のよう銀河宇宙のただなかの地球(しま) 萌 0823:次の町から新しい旅立ちのきっかけ作る発見よあれ 萌 0822:月けむる おのが心の花畑 かかりし雲に何を思わん gon 0821:永久なれと願う心の 五月雨の 流るる雨に何を流さん gon 0820:風わきて雲ひきちぎり光立ち 春雷は来る龍の如く いつか 0819:ネットにて生きる証の歌詠めば 心に映る先人の夢 いつか 0818:膝を折り眠る我が子よ胎内で聞きし鼓動を思いいずるか こだま 0817:逢いたしと想えど逢えぬ人のいて歳月の往く音を聴きおり 宮崎博信 0816:暖かき風吹き来る南国の空の如しも今朝の大空 宮崎博信 0815:サツキ咲くこの山奥に棲む人の心澄みつつ梅雨の訪ふ 宮崎博信 0814:蒸し暑き五月連休京を往く紫陽花寺の季節となりて 宮崎博信 0813:照明を灯してゆけば夕かげのきみ母になりはじまる夕餉 一夫 0812:古井戸の虚空の重みはかるごと階下に父は眼をひらきをり 一夫 0811:うすずみて風をとめおく紫のおたくさの花いま咲きにけり いつか 0810:亡きひとの日々に忘ると言うなれど ひとりひとりに あじさいは咲く いつか 0809:桜咲く時はすでに過ぎゆけり日々緑生す命の不思議 植松桜 0808:誰にとふ愛しき人よ君への思ひこがれこがれてやきつ思ひを 植松桜 0807:東の空はしらじら明けにけり悲しき時も過ぎ行くごとく 植松桜 0806:木漏れ日の中から見上げる大木は 一枚の絵と変わりゆくなり 鈍凡 ;0104============================== 0805:春に舞ううすき花びら濡れ咲きて 降りやまぬらしとき色の雨 いつか 0804:サギ一羽 池の辺にやって来て 魚釣り人の隣りで居座る 黙山 0803:連休で閑散とした公園のカラス肴に 一人酒盛り 黙山 0802:思い出の端々君の笑顔あり支えられ我健やかに今 こだま 0801:迷い道分かれ道あり我が道を導き照らす君の愛情 こだま 0800:顔寄せてくらげに打ち明け話して 慰められた 湘南の午後 小沢ルカ 0799:しんとした水族館のガラス越し 白いイルカに元気?と問われ 小沢ルカ 0798:少しずつ母の味へと近づきし味噌汁を君は美味しいと飲む あきこ 0797:時により縛られているわが身ゆえ 遠く遠くを心は望む 鈍凡 0796:ケラケラと陽気に笑う女(ひと)のある 心ほどける そんな瞬間 いずみ 0795:今宵より上にもさしたる紅のこと会う人ごとに嬉々と知らさむ たかまろ 0794:艶やかに黒髪を舞う舞姫にふと見つけたる悲しまなざし たかまろ 0793:近寄りてまた離れゆく大蟻の2匹の声をふとも聞きたり 弥生 0792:白シャツのあなたの心を缶切りでコトコト開ける春の夜の夢 sayoko 0791:こんなにも一途にしかし静やかに 愛される事はもう亡きと知れ なご 0790:首筋のたるんだ皮膚をすっぽりと心の中の洞に埋めよう 弥生 0789:もう二度と将棋はせぬと父親が息子に負けてぽつりとこぼす 撫子 0788:ウミウシの卵のう浜に運ばれて命幾千陸で途絶える こだま 0787:日曜日パパと呼ばれし男達子らの目線で磯遊びする こだま 0786:夕間暮れひとり残され泣いた子に会いに行きたし花一匁 くろん 0785:早暁に萎びし蜜柑枝に刺しぬ帰りて見れば食みし痕あり 草兎 0784:夕暮れの窓の向かうの闇抜けて白き蛾1羽ガラスに止まりぬ 草兎 0783:風に巻く薄紅色の花びらが アスファルト道に重なり散れり 稲垣有美 0782:飯蛸を賜びてうれしも花見蛸ひと煮盛りつけ桜びよりよ かなこ 0781:二十年の切符と優しさ握り締め我が家を選びてよくぞ生まれり 林 0780:工事場の溝に転げてもぐらの子せめて片辺の土に埋めたり 始祖鳥 0779:花びらの一枚ごとに姫のいて風に狂うて桜散るかな ikebana 0778:君笑いラ-メン分かち食べた日が戻らぬものか波の如くに 林 0777:井の頭ここは桜が綺麗だよ遠くをながむ君忘れまじ 林 0776:ああここを歩いたね二人若葉の日画帳の君と句帳の私 こだま 0775:沈みいく陽の赤々と大きくて心も顔も紅潮したる 撫子 0774:北むきの窓にきのうの雪凍る氷河期くるよ四月一日 始祖鳥 ;0103============================== 0773:キンギョ草、風に吹かれてゆらゆらと、泳ぐがごとく房総の春 ちゃちゃまる 0772:春爛漫、君去り行きて悲しけり、名残惜しむや桜吹雪よ ちゃちゃまる 0771:つたなき歌詠み連ねて日々過ごし誰にか語らむ人恋しかり 花子 0770:年を重ね取り得なき吾を日々想いて何もせざるに安らか知りぬ 花子 0769:平凡に背伸びもせずと安らかに花と自然を明け暮れ楽しむ 花子 0768:またひとつこぶを作りて新しき世界広がる今日の楽しさ 桜 0767:春からの新たな門出を前にして私の心今風になる あきこ 0766:無意識に君の指先確かめる 我のもとからこぼれ落ちぬよう あきこ 0765:とわの眠り安らかならん衾田陵(ふすまだりょう)冬陽やさしき田園の中 満間玲子 0764:山の辺の道のかたえに 人麻呂の妻恋いの歌碑抱く真冬陽 満間玲子 0763:そんな事まだ良い方よまたしても八十の母あっけらかんと 林 0762:少しだけ寄り道するの母八十リュック背負いてラスベガス行く 林 0761:本線を降りて吹雪の支線乗る女子学生は何処も姦し こだま 0760:父親も息子もおりし黄泉の国囲碁か将棋か笑い転げて 林 0759:趣味は何時間は作るものだよと宿題置いて吾子は先行く 林 0758:人生は死に場を求む旅である君は15でなんで書いたの 林 0757:おばさんがおにぎり食べてお茶を飲む 電車の中のマナー何処へ 黙山 0756:芽が育つ マンション裏の桜見れば 頭に浮かぶうるさい宴会 黙山 0755:27.5の奥多摩登りし靴は待つ主の帰り小さなマンション 林 0754:弟に先に逝かれた兄は言う僕は損した仲良すぎたと、、、 林 0753:遺されて空気のような存在の夫婦いつしか戦友になる 林 0752:二十年かけてもらった温もりを反すうしつつ飲みこめずいる 林 0751:なんでなん君の口癖思い出すさっと去られて我がつぶやく 林 0750:コンピュ-タ-学びし君のねぐらには木のオルゴ-ル荒城の月 林 0749:十字路の前に立ちつつハムレットの言葉つぶやき迷いし日々よ 弥生 0748:庭先の枝にさしたるオレンジに小鳥呼び寄す力は見えず 弥生 0747:いかほどの定め持つ児か知らぬまま夢膨らませ身ごもりていた 林 0746:テイタノサウルス(草竜)も眺めたかしら夕波が真珠(たま)ときらめく志摩の海原 始祖鳥 0745:あの娘らももう嫁いりて役済みの黒留袖を虫ぼしにする 始祖鳥 0744:やりすごす最終電車に乗せる嘘 始発電車に乗るための嘘 一夫 0743:ちぎるごと封掻き切れば(聞こえるか)白紙一枚たたまれていて 一夫 0742:ビッグバンふっ飛ぶ地球の公、自転 それでも君は止まっているのか nobuhiko 0741:自由な心自由な時間だからこそ何かができる今こそできる ひろこ 0740:任せます善と悪との境界線われは偽善者神のみぞ知る ひろこ 0739:峰白く空晴れ渡る故郷は変わらぬも寂し病む人ありて こだま 0738:春風の吹き寄せ来る午後なれば明日の事など思い浮かべり 宮崎博信 0737:春風の吹き寄せ来る午後なれば明日のことも思い浮かべり 宮崎博信 0736:朗らかに声高らかに笑う子にまもるは我と強く決意す 四十路太郎 0735:やめなさい親の喧嘩にわが娘両手広げ立ちはだかりぬ 四十路太郎 0734:雪山の赤き炎に温もりぬ 凍てつくこの身真冬の刹那 四十路太郎 0733:詳しくは何も知らねど 詩や歌を されど楽しきことばの世界 四十路太郎 0732:つぶやきを歌の鋳型に流しこむ罪を許すな 子規よ眠るな 雪男 0731:楠緒子(くすおこ)の裸身を抱け 金之助 則天去私のお題目捨てて 雪男 0730:夢を見る時を求めて今日も又夜の街にて金を失う 二宮正博 0729:蜥蜴なら尾を切るように記憶から忘れたいこと削除したい 二宮正博 0728:吹きつける風の強さに押されつつ街往く人の傘を畳めり 宮崎博信 0727:叩かれた頬は痛くはないと言いぽつぽつ語る夢の輪郭 こだま 0726:子の頬を叩く夜もある十七の迷いは我も憶えているも こだま 0725:想い出にかわるまでなら今のまま そばにいるよとなぐさめ上手 裕律 ;0102============================== 0724:「このままで」良いの?無言で君は問う くちびる重ね「このままが」良い 土佐水木 0723:25時 ブルームーンに包まれたあなたの影(シャドー)ミラーで見送る 土佐水木 0722:風化せる石の仏の肩口に まろき形の冬の木洩れ日 満間玲子 0721:群竹を吹き過ぐる風 死者たちの声かと思う 石仏の道 満間玲子 0720:セキレイもエナガも野鳩も驚きて飛び立ちにけり吾坂を下れば 長谷川草兎 0719:ケータイで「ご飯だけたいて」と頼みけり吾より早く帰宅せし息子に 長谷川草兎 0718:真夜中に我の乳房を包み込む君の手のひら月よりも白 あきこ 0717:宙を飛ぶ学ランひとつ影となり重さを捨てし友を妬みぬ 川原秀星 0716:退屈な家具になりゆく我が妻と我を越えゆく庭の桜木 川原秀星 0715:かけら程の狼藉心も消えうせて三嶋大社に投げ豆を拾う 御厨のキャサリン 0714:捜しもの57歳の忘れ物戦い終わって人の恋しき 御厨のキャサリン 0713:寒椿 落ちて水面を漂えば 花受け止めた水のやさしき いずみ 0712:春風に誘われ 天使動き出す 緑の翼薄陽にかざし いずみ 0711:朝陽さす近江の湖(うみ)に輝いて 我追う光 君の想いか・・・ いずみ 0710:春風を確かめるようにゆっくりと 芽をふくらませ 深呼吸する いずみ 0709:降る雪に重ねて想う 女(ひと)のある 積もるは雪か君の想いか いずみ 0708:ひとつから咲く花なれど それぞれに咲く時を知る梅の花かな いずみ 0707:寒い朝救急サイレン近づき感無量でプールに急ぎぬ 花子 0706:シクラメンとあてなき客待ち十鉢に花を謳歌し日々を楽しむ 花子 0705:朝一番太陽の恵み燦々と心をうきうき雨戸を開けり 花子 0704:週五日プールに通いて老いを忘れ干支を訊かれてネコ年と答えぬ 花子 0703:制服を着れば高2の顔になる受験の事実咀嚼する君 こだま 0702:金色の髪なびかせて笑う君 自由の意味を探す少年 こだま 0701:ふき降ろす山よりの風に凍てついた小路の奥に鬼が住むらし 雪っこかなざわ 0700:チョコレート一番先に渡したくてちらつく雪といっしょに運ぶ けいこ 0699:鏡に写る外ハネカールの髪型はあなたの好きなモデルにまねて けいこ 0698:冬の日の陽だまりに置くサボテンの刺さりしとげに我を忘るる モンブラン 0697:朝ぼらけ朦気立ち込む仕事部屋マウス啄ばむカラスのくちばし モンブラン 0696:根津の夜の沈み朽ちたる陋屋のトルココーヒー澱深し モンブラン 0695:日本晴れ洗濯物のガーデニングお布団たたく音は燦々 らき 0694:薄曇り 八重白梅もほころびて 厳しき冬のほっと一息 いずみ 0693:ふじな咲く野道を行けば 青々と萌ゆる若葉の春の訪れ 貴子 0692:さはやかな 笑みのこぼれし若き君は 新緑眩し 高原を行く 貴子 0691:巻く風は我が怒りかも止めどなく川面逆立て向きかえてはふく 雪っこかなざわ 0690:別れとも別れざるとも朧なる春逡巡の弦を爪弾く みなみ 0689:存在の現れしともなく立ち去りて春風にただ香り残せり みなみ 0688:これやこのしるもしらぬも目じろおし回転寿司の時計も正午 始祖鳥 0687:花の蜜吸いし時には吾が心花の中へと吸い込まれ行く 二宮正博 0686:現とも夢ともつかぬ間にて転々として夜を過ごせり 二宮正博 0685:目覚むればすでに未来の人となるこの瞬間に生きて悔い無し 植松桜 0684:何年も贈り続けたチョコレート君の胸には届いてないの 葉月 0683:恐竜がビルのあばらに突っ込むと雪とゆうもの止むのを待ってる 始祖鳥 0682:出荷待つ電照菊〈でんしょうぎく〉は蕾閉じ 月に向かい凛として立つ hazime 0681:ひたすらに呼び戻すものに背きたしそんな風にも草は伸びゆく キャサリン 0680:小児科の待合室に吾子と座すジャンパーさまに席をゆずられ キャサリン 0679:海底(おぞこ)より楽を求むる声ありと五人囃子の笑みつ流さるる 絢女 0678:紅褪せて微かに開く唇ゆ嗚咽漏れ出ず雛(ひいな)の葬列 絢女 0677:足早にふるさとに戻る 軽々と天馬の如く 打ち鳴らす靴 らき 0676:新婚に今語り出す老後満つウエヂングベル旅行の合間 福田亜津子 0675:椿落つ駅の光にすれちがう夕雲染めてはたち旅立つ 福田亜津子 0674:群青の空に透けゆく魂は抱かれてなほ清められゆく 萌 0673:彼と我 二人の間が近くなる 「いつもの」時間に「いつもの」場所で あきこ 0672:水槽のサーモスタットがオンになる間際の温度保って夫婦 こだま 0671:制服のましらの群よひとつふたつ床に座りてグルーミングせり 絢女 0670:ナイロンの質感得たる髪束ね高校生は寄付を募りぬ 絢女 ;0101============================== 0669:しがらみで もつれもつれた仕事終え 駅のホームで唄うスキャット 黙山 0668:もしかして何かいいことあるかもね空の青さがまぶしい日には ぱれんけ 0667:特に何かをしたいわけではないの 彼方にここにいて欲しいだけ ぱれんけ 0666:幾時代語る駅舎にひとりたつ 胸に偲ばす一枚のフォト 土佐水木 0665:トンネルの途切れとぎれに光射す 通り過ぎたる恋など想う 土佐水木 0664:はるかなる宇宙おもへばたまゆらの人の生など夢幻泡影(むげんはうやう) とみ 0663:湯に浸りかたきふぐりの弛びゆく寒のオリオン宙わたるころ とみ 0662:我が手の甲なめているネコ 汝(な)は確かに精神生活もてる存在 満間玲子 0661:アニメーション アニミズムに同じ語源とか 魂(たま)しんしんとアニメ見ている 満間玲子 0660:政治家の顔アップする朝10時ボリューム上げて焼き栗を割る 始祖鳥 0659:柔らかく兎のように眠る子をそっとベッドへ運び込みたり 二宮正博 0658:明日からは何をしようかさり気なく別れを告げて帰途につく夜 二宮正博 0657:たらちねの母の優しさ独り占め 乳首銜えて寝入る安らぎ 風花 0656:小包をうけし手のひら白くして柔らかければ淡雪の乗る みなみ 0655:鍵束にまだぶら下がる過去一つ外し私の新世紀くる みなみ 0654:見えねどもどこかで繋がる母と子よ 生まれる前の遠い記憶か いずみ 0653:つきたてのお餅ほおばる それぞれの笑顔変わらぬ 昔も今も いずみ 0652:eメールにヒョイと自分を添付してシュッとあなたの許に行きたい のりこ 0651:赤い月がキレイだった−というような話をしたい夕暮れである きよみず 0650:今晩の君の帰りを待つためにアンスリウムの切り花を買う きよみず 0649:咳の音の場所をじっくり確かめて 座席を決める通勤電車 黙山 0648:大寒の朝のトイレに ストーブを持ちこんで聞く ラジオのニュース 黙山 0647:単身の夫を訪ねて冬の駅真っ赤な薔薇と共に降り立つ みなみ 0646:新世紀騒ぐ地球をふところに幾億年といふ冬銀河 みなみ 0645:ひび割れた心を埋めるすべ知らず漂いながら愛探すかな 裕律 0644:名もしらぬ街に降り立ち今日のみは心もかろく旅人にならむ えりか 0643:ひとつふたつ重ねる別れは甘やかにいつか語れる思ひ出とならむ えりか 0642:眉をひきアイラインで出来上がる楽しみうばい人乗り込んだ(朝の電車) 始祖鳥 0641:マフラーを黙って掛けた母の手が火照りし頬に冷たく触れぬ こだま 0640:最終のバス停で待つ母の目は哀しく迎ふ我が反抗いを こだま 0639:ひらひらと花のひとひら舞い散れば 戯れるように牡丹雪舞う いずみ 0638:菊の花造花の様に立ち並び残り愛しく液肥まきぬ 花子 0637:大輪菊吾喜びしも月日過ぎ花色濃ゆく造花の如くに 花子 0636:新世紀かく始めたり日記帳十日あたりでかく余白あり 始祖鳥 0635:夢をみた誰か手を組むあの人と 電話かかりて正夢となる はらやん 0634:年賀状恋文かねて筆すすめ 宛名書けども素直になれん はらやん 0633:約束の時間の前にあの場所へ息ととのえて君を待つ午後 こだま 0632:「かあさん」と吾子は昔の呼び方で風邪の治りを布団から告ぐ こだま 0631:蝶凍てて月に泣く砂崩れ出すなだれ込む死者東より来る 福田亜津子 0630:冬霧のトロイアに泣く女たち歩きだす浜砂なお残る 福田亜津子 0629:ひとり寝や凍える床に添う猫の体温頬に移し取りつつ 絢女 0628:君の手に灯る煙草のゆらゆらと星無き夜を曳航されゆく 絢女 ;0012============================== 0627:指先のわずかな君の残り香はやさしい冬の日差しに似ている あきこ 0626:注連縄を綯う掌の動き父祖に似る「若」取られし旦那の兄は こだま 0625:去年今年貫きゆける太きもの目には見えねどわれを乗せゆく とみ 0624:メビウスの輪のごときもの連綿と行く年はゆき来る年はくる とみ 0623:一片チョコを頬ばり読む詩集 20世紀の残像抱く 土佐水木 0622:聖なる日今宵雪の舞踏会 カリオン奏でる祈りの調べ 土佐水木 0621:日本丸の司令塔の顔決めようか二千一年かるた大会・「永田町」 始祖鳥 0620:各駅の電車がいいな座れるし隣り合う腕愛しく温く こだま 0619:吾が庭の王様モミジひらひらと朝日に輝き赤く舞い落つ 花子 0618:庭のモミジ朝日に映えて赤く輝き夫遺歌集の表紙になり 花子 0617:庭の花木枯らし吹きて終わり告げ感謝の心し後片づけせり 花子 0616:「死んでやろうか」嘯きて仰ぐ凍天オリオン傾く 周防絢女 0615:ひとりでも生きてゆけると呟きつ空ろな子宮抱え往く夜半 周防絢女 0614:嫌いだといえば言うほど好きでいる そんな私の気持ちにきづいて 五木田桂子 0613:歩を止める時を逃したトレッドミル音に消されて小さな嘆き こだま 0612:間を置いて答える君を真直ぐに見つめるわれのもう一つの問い こだま 0611:亡き父の笑顔重なる夏の海 輝きみちて金色(こんじき)に見ゆ hazime 0610:紅紅(あかあか)と燃ゆるが如き薔薇ありて どちらが綺麗君訊ね聞く hazime 0609:「先、逝くね。」ただそれさえも言わないで君の笑顔は永遠のまま 裕律 0608:部屋にみつ少女らの声東窓をあくれば小鳥になりて飛び立つ 弥生 0607:目を閉じて歌声に身を委ねれば昔のわれと巡り合う夜 こだま 0606:大輪の薔薇の歌い手白き指伸ばせばそこに想い人いる こだま 0605:あんまんをぱくぱく食べるにくまんをぱくぱく食べる傷ついている 北宮隆行 ;0011============================== 0604:俯瞰しつつ二時間飛べど氷河のみグリーンランドもこの星のうち とみ 0603:ボーダーラインもとよりあらぬ海(わた)なかに菱の実ほどの尖閣島瞰ゆ とみ 0602:ほろ酔いで言葉もなしに抱きあって君の肩越し明日をみつける あきこ 0601:君のこと 案じたたずむ交差点 信号の青は何も語らず あきこ 0600:写さないおとこの眉のなきぼくろ写真にしるすシャープペンシル 始祖鳥 0599:はじめてのあんだセーターれんが色 虫くい穴が好きぢゃないといふ なでしこ 0598:おさな子がいれるくずきりぎんいろになりてくつくつ笑ふ水炊き なでしこ 0597:ふと黙る人と並んで駅までの乾ききったる落ち葉の道を みなみ 0596:縄跳びの一抜けニ抜け暮ゆけば風もう冬の気配をまとふ みなみ 0595:陽の恵み丸ごと詰めた ゆずジャムの瓶を透かして生命愛しむ 風花 0594:ゆずジャムを舐めて味わう陽の光(Sun燦)サンサンパワー漲りうれしぃ〜! 風花 0593:風水と日の恵み受け活き活きと 生命の証 誇れる糧よ! 風花 0592:彼女いる あなたに好きとは言えなくて 私はいつも消化不良 白い雲 0591:くじけそう そんな私を支えてる 目には見えずも 心の中で 白い雲 0590:雨音が 遠い二人を近づける 二人の話題はいつも雨だね 白い雲 0589:あなたの言った「頑張れ」が 私の口元 笑顔に変える 白い雲 0588:古に契りし二人 熱熱の夫婦となりき この佳日来て 風花 0587:抱き愛 共に歩まん人生よ 互いに与えん 命の糧よ! 風花 0586:明らかに冬のにおいよ 雪待てば はるかシベリア 風花居りて 風花 0585:青空を小鳥のように飛びたいと思う中年 今日も泥酔 黙山 0584:花・花に心奪われ気付かぬ吾枝葉しなりてミカンたわわに 花子 0583:窓越しに小春日あびし差し芽菊大輪ならびて我をよろこばす 花子 0582:冬越しに日照り求めてあちこちの特等席に植木鎮座せり 花子 0581:時間追い時間に追われし我が日常 心の安らぎメールに求めて takio 0580:晩秋の暮れゆく空に映りしは 紅く染まりしいにしえの塔 takio 0579:短めの髪が気になるあの女性に 歌で紛らす熱き思いを はらやん 0578:懐かしい匂い漂うこの街で いつ会えるかな憧れの人 はらやん 0577:街の灯が愛しき時間(とき)を包み込む 午前6時のシンデレラとなる いずみ 0576:そんなこと言わすなよって照れながら 我のことを言う君が大好き いずみ 0575:触れたくて それでも君に触れられぬ この切なさを恋と呼ぶのか いずみ 0574:この香り 君が好きだと言ったから デートの数だけ買ったシャンプー いずみ 0573:淋しさが溶かされてゆく 君までのこの距離が好き ただ君想い いずみ 0572:「あの月が綺麗」と言えば 「そうだね」と答える人のいる 幸せよ いずみ 0571:あたたかき君の想いに包まれて 寄り添い眠る 愛しきこの場所 いずみ 0570:「さよなら」と何度も何度も手を振りて 精一杯の笑顔で君に いずみ 0569:黄金のごとき秋の陽に抱かれて 花無き木々ら恥じ入っており 青太郎 0568:まっすぐに降る針のごと冬の雨 野良の仔の背を正確に射る 青太郎 0567:友達のふりをしてまで偽りの笑顔の裏のトライアングル 裕律 ;0010============================== 0566:ハンニバルをナポレオンを拒みたるアルプスを今われ抜けてゆく とみ 0565:着流しに寂しさ包み雪駄履きさりさりさりとシヤンゼリゼ行く とみ 0564:雨音をB.G.Mにシアトル系カフェを片手の「伊勢物語」 土佐水木 0563:苦すぎる別れ話しのアペリティフ X・Y・Zグラスをなぞる 土佐水木 0562:子供らのかけ声響き太鼓打つ 祭りの前の夜の路地裏 早雲 0561:宝鏡の螺鈿の光 時を超ゆ 刹那に揺れる我は人なり 早雲 0560:傷つかぬ恋は無かりし二月堂 萌黄の里に秋風ぞ吹く 早雲 0559:寄り添えば 大和の風に銀杏舞う 君のぬくもり胸に留め置く 早雲 0558:愛と情との戦いに揺れ動く 君のためらい 見え隠れして さや夏 0557:転勤の二文字語る横顔を 一人斜めに見下ろしている さや夏 0556:人知れず心に燃える恋の火が止めた煙草にまた火をつける 洋乃 0555:背に負うた子をあやしつつペタル踏み祖父頼もしく秋風をゆく 始祖鳥 0554:本当にいっしょの時を過ごしてる?朝帰りひとり黄色いタクシー 小春日桃 0553:朝早きキャベツ畑に来し人はあたま抱き去り あをみどりちる なでしこ 0552:末枯れにとまりし蝶はしろじろと花片となりぬ薄明の中 なでしこ 0551:独身でいいやが今は後悔に もう見せられない花嫁姿 白い雲 0550:幼き日 あなたの愛につつまれて 亡き今でさえ ぬくもり感じる 白い雲 0549:助手席が我の形にへこむ夜 言葉も交わさずただ闇を見る あきこ 0548:穏やかな寝息をたてている君の鎖骨のあたりにうずくまる我 あきこ 0547:ストーンズはストーンズとのみ銘すべし 枯れることなきその老いの果て トミヤンマ 0546:初めて誘いを断った うそはつけない着履歴見つめる 白い雲 0545:十三夜 なにげなく手を握られた 二人の仲はまだ新月 白い雲 0544:手のサイズ 比べるための重ねた手 あなたの温度を始めて感じた 白い雲 0543:ふうわりと漂い入らん金木犀わが日常はしばし華やぐ 和枝 0542:白線の向うに子らは駆けぬける 子育ての日々後にのこして tomiyanma 0541:よちよちと独り歩きの花子さんあたり構わず五七五七七ならべ 花子 0540:インパチェンス秋風そよぎて斑に咲き過ぎし花色惜しみ寂しく 花子 0539:コンピュータ台買い求めルンルンと吾何をせしか吾に問いかけ 花子 0538:オリンピックメダルに沸きつつ不運嘆き帰国の選手拍手で迎えん 花子 0537:オリンピック柔道金の君が代に選手のご苦労万感に充る 花子 0536:咲き過ぎし黄色きバラの哀れなる残りし黄見に香り求めん 徳山吉令 0535:今日一日心閉ざしていたりけり 一杯以外なにもせざりき 井上節也 0534:近況をたずねくれたるメールあり 余白にメモする日々をかなしむ 井上節也 0533:人去りて独りとなりし虫の夜 鏡の中の人に「秋ね」と みなみ 0532:花の色移ろい行けば百日紅散り急ぐ日の夕べとなりぬ みなみ 0531:サイキンノ ココロガワリハ ダレノセイ?何でもないのただの微熱よ 裕律 0530:他愛無き君の言葉のはしばしに消えゆく愛の足音をきく みのり 0529:人生の残り半分くい残し醤油もかけず眺む秋宵 みのり 0528:愛をください愛をくださいとささやくカー・ラジオよ わたしに芥川賞をください 銚子成彦 0527:「マナティって背中にうぶげがはえてるね」 きみのせなかにもうぶげがあるよ 銚子成彦 ;0009============================== 0526:癒えてなお痛むこの身の奥深く捨てきれぬもの一つ二つあり 由実 0525:モニターに映るわが身の病巣に胃癌で逝きし父の声聞く 由実 0524:ぼんやりと目覚めた時に感じとる隣で眠る君の微笑み あきこ 0523:真夜中に何度も交わすくちづけを満月だけがそっと見ていた あきこ 0522:きぬぎぬの朝のけだるく物憂きに胡桃いり麺麭さくさくと噛む とみ 0521:面さへも見えぬ真闇に抱かれゐる汝の胸乳切なく尖る とみ 0520:通り雨古きシネマの台詞まね 「傘はきらいさ空を隠す」と 土佐水木 0519:翳りゆく陽に包まれたシルエット 夏の背中に手を振る岸辺 土佐水木 0518:空 風も住みいる町も鬱々と照り返りそむ恋となりし日 森魔 0517:ダリヤ咲くいまの刹那は友だった燃え落ちるごと恋になりゆく 森魔 0516:寒いのに冷風満点 この電車 このサービスはありがた迷惑 黙山 0515:香水の匂いむんむん 頭痛ぎみ 鼻水我慢の通勤電車 黙山 0514:冴え冴えと静もる明かり中秋に思いのままに恋ひぞ輝く かずえ 0513:三度また繰り返されるあやまちの予感 現状維持に耐えるか さや夏 0512:たくましき君の右腕に抱かれて 生い立ちなんてどうだっていい さや夏 0511:今日のみは碧き邪眼で街ゆかむ運わるき子の悪夢たるらむ 森魔 0510:双肩に黒きショールの波うてばあらまほしかな凍れる碧眼 森魔 0509:この命終えてならむや 彼の星を見上げてなおも落ちる涙は aiko 0508:輝きしすすきの穂先 君も吾もただ一瞬の光放たん 風翔 0507:月うさぎ 雨月の空でお餅つき 雨に流るる月見の宴 風翔 0506:娘らが作りしビーズの指輪ひとつはめればプラチナよりも輝く 穂野佳 0505:5歳児は変身できる一瞬で「ヤダヤダマン」と「いいなオバケ」に 穂野佳 0504:暑い暑いすり鉢のもと冷静な顔と動きで白球を追う 穂野佳 0503:ストライクゾーンの下で二本指ポーカーフェイスでフォークのサイン 穂野佳 0502:街の燈を水面に映す内海の波濤の夜を君に知らしめ 由実 0501:細波が繰り返し砂洗うごと言葉持つわれ昔も今も 由実 0500:取りおきし苺の蔕(へた)に舌あてて蝶のきもちでジャム煮えるまで 森魔 0499:ぎっしりと鍋の苺は溶け始め血膿有罪認むごと吹く 森魔 0498:言葉では 伝えきれないもどかしさ 想う気持ちは無限大にて いずみ 0497:何もせず ただ君のこと想いつつ 1日を過ごす そうしていたくて いずみ 0496:雨の中 ただ差し出された透明な ビニール傘と君の想いと いずみ 0495:青々と蚊遣りの煙たち上がり うつつは深し 咳込みやまず 井上節也 0494:留守居する吾にまつわる蚊がひとつ 孤りにさせてくれぬ現し世 井上節也 0493:知らぬまに秋になりにし虫の音のやさしき響き猛暑忘れて 早雲 0492:無理やりの雇用創出いかにせむシルバー人材今日も床掃く 早雲 0491:あると聞き険しき山道進みゆく視界開けば天からの滝 早雲 0490:水中でイルカとたわむる心地して青きシーツに君を抱けば 早雲 0489:薄明の窓へ降れる蜘蛛一匹われが生にも過去世ありしか 始祖鳥 0488:インターネット独り立ちできぬ花子さん息子頼りにルンルン投歌 花子 0487:インパチェンス小さき庭を占領し我が物顔に秋風そよぎ 花子 0486:コスモスの花造りて近く遠くながめ時間(トキ)すぎ幸せかみしむ 花子 0485:あちこちのコスモス便りに心いそぎ吾も咲かせん白布染めて 花子 0484:戸惑いもためらいもせず 繋がれたこの手の温もり感じる幸せ いずみ 0483:広島の悲劇を播きて飛び去りぬ兵士は老いて今消えゆきぬ 憂愁人 0482:ひばり唄梅雨の巷に聴いている人の命は短かすぎるか 憂愁人 0481:歌つづり 読み人知らずみなし子の瞳の中に何、映るかな 裕律 0480:一日の髪をほどきて湯上りの身に設えしごとく夜半の月 みなみ 0479:はからずも一人になりし秋の夜は受話器とワインとジャズに酔う みなみ 0478:お早うと庭一面にこぼれ咲くご機嫌如何と日々話しかける 花子 0477:35度赤白黄色に根・土見せ倒れし花に元気祈りて 花子 0476:花も木も酷暑に耐えてあえぎいる水やり足りぬ吾を我(わ)が責めん 花子 0475:ひらひらとサルスベリの花周り(あたり)そめ散る哀れに涙にじむ 花子 0474:紫陽花の言葉教えし人のあり移り気は常我もまた流民 由実 0473:人ごみを線描くごと君が行く軌跡たどれど届かぬ想い 由実 ;0008============================== 0472:夕焼けがフロントガラスにあふれだす。「あ、きれいやなぁ」「あ、先言われた」  あきこ 0471:こおろぎに 夜ゼミの声の混じりたり 涼しき秋のメロデイーいずこ 和平 0470:石段を悩みつ登る夏の午後 小さき数珠を吾は買ひたり 早雲 0469:「久しぶり...」ケイタイの向こう君が居て 話すほどにぞ遠くなりゆく  早雲 0468:おもいでは 地平のなかに目を瞑る みどりの風を子守唄(ララバイ)として 土佐水木 0467:蒼き影 くもり硝子をたどる指 時計の音をなぐさめとして 土佐水木 0466:水銀柱おり返せよと陽はのぼりからす呟くあつうあつうと 始祖鳥 0465:湯のみ手に「あら蜩」と云ったきり 話の続き耳が遮る みなみ 0464:旧姓を呼べば振り向く秋日傘 笑顔たちまちあの日の君に みなみ 0463:トラウマ系サイトの慰撫のあさましさ闇に墜ちなば闇に生くべき 森魔 0462:深き夜に握らる乳房暗き海の貝はひとでに食まれつつ酔う 森魔 0461:かき抱きつま弾くハープの如きもの汝の躰に楽鳴りいずる とみ 0460:ハングルも日本語もなく求めあひ交はす愛語に英語はありて とみ 0459:あなたしかあなたじゃないとダメみたい 他の人じゃあ好きになれない 野菊 0458:苦しくて辛さに負けて逃げちゃった 逃げても逃げてもあなたが好き 野菊 0457:砂浜に滲んだ哀しみ 打ち寄せる波の一部となって 消えゆく いずみ 0456:どれほどに深く想い合ったなら ひとつに溶け合う 愛しき君と いずみ 0455:汗だくで高校野球を見てるとき届く通販の秋冬カタログ 穂野佳 0454:アラベスク!右足上げて紅しょうがを皿ごと落とし絨毯染める 穂野佳 0453:真上にぞひらく花火に浮かびくる君が歌いし「真夏の果実」 穂野佳 0452:砂の城子らが作ったすぐ後に大波がきて思い出になる 穂野佳 0451:露天風呂 夜風に吹かれ岩陰の黒き蟷螂ゆっくり動く 早雲 0450:砂浜に並べし二枚の貝殻は 波にさらわれ合わさりはせず 早雲 0449:ひまわりによく似た笑顔みつければ 知らず知らずに幸せ運ぶ なぎさ 0448:汗を拭きゴールを見つめ息をのむ 夢をたくした 中学の夏 なぎさ 0447:夏休み孫来たりてのひとあらし秋風立ちて独り居なじむ はな子 0446:窓辺にて秋の日ざしのホーセンカはじく音に日々花おしむ はな子 0445:盆休み 家族で賑わう回転寿司 会話はずんで楽しい時間 吉澤史枝 0444:久々にお供えお持ちし長居して 話題はつきず帰宅遅れて 吉澤史枝 0443:「彼女がね」あなたの口が開くたび 暗く淋しい心さまよう 白い雲 0442:メル友が 文字の時だけ 恋人に思えてためらい 先に進めず 白い雲 0441:蚊の羽音 顔をたたいて目覚めたり 灰に残りし幼き日の夢 和平 0440:君逝きしこの三次元花びらは身をくねらせて地に吸われゆく えみはは 0439:静かなる道化の決心かためきて又も素顔は熱をおびたり ずずら 0438:君知るや君の求めし小さき花はあまりの白きに我には見えずと ずずら 0437:「さよなら」と使わずにいる もう二度と君に逢えなくなりそうだから いずみ 0436:君のこともう考えまいと誓う 街角でふとサザン流れても 早雲 0435:パンジーのするどき色に乳房生えて前へ立ちたるキュロット青し ずずら 0434:この柚子に「失われし楽園」といふ名をばつけたし夜の中庭 ずずら 0433:小石積み 母の御霊よ安かれと 賽の河原で別れを惜しむ ちゃちゃまる 0432:母何処 賽の河原にたたずみて 川の向こうは地獄 極楽 ちゃちゃまる 0431:夕焼ける空 染まり行く舞子浜 「ワタシアナタニ 恋 シテルカモ」 さや夏 0430:過ぎ去ってゆく季節だけがまぶしくて あなたと過ごした三年半 さや夏 0429:その子には汐の香ぞする名付けたり 海で出逢いて結ばれし二人 さや夏 0428:まっしろな線 まっすぐに突き進む 高速艇のゆくえ見ており さや夏 0427:吾を恨み突き放せ君 叶うならあの夏の日の記憶も消して さや夏 0426:夏色のポストカードにしみついた あなたの匂い ゆがんだ記憶 さや夏 0425:君が手の中の小鳥は飛び立てり 風追いはるか彼方の空へ さや夏 0424:許されぬ恋の迷い子 涙する君の母にはなりきれなくて さや夏 0423:家族という鎖からめて今さらに 我の名前を呼びし男よ さや夏 0422:うっすらと産毛に汗を光らせて 虫あみ覗く瞳輝き 早雲 0421:目がさめてミネラルウォーター飲み干せば 深夜に蝉の一筋の声 早雲 0420:夕暮れの石榴のそばにひとり立ちてとある唱歌を口ずさみつつ ずずら 0419:縁側にりんご食みつつ雛鳥のかなしき歌を聞いて居りけり ずずら 0418:糸車幾千回の輪廻かな 夫の衣に織るは我が色 由実 0417:日常のねじをまくよに蝉しぐれ 遠い日の影 木陰にみたり。 YukiYamada 0416:君を背に 潮風吹かれて自転車をこいだ夏空 永遠残れり。 YukiYamada 0415:ジイージイーと早く目覚めよと蝉さわぐ 我はこのまま眠りつずけむ 和平 0414:旅立ちの別れの杯も今は夢 炎熱の果て陽関に立つ motsukozara 0413:ビル抜けて打ち上げ花火、我に似て、川面漂う蛍光なり。 和平 0412:龍の吐く息に追われる稲の虫津軽の野辺に夏迫り来る 憂愁人 0411:燃やしたる煙より出づ毒流る水底の鯉海まで逃げよ 憂愁人 0410:君の髪揺らした風よ いますこし我の周りに留まっておれ まこと 0409:一粒の青きマスカット噛みしめる君に似ていて硬き実あり 由実 0408:ぎこちない会話途切れて少年はカンナ見あげる少女見つめる 由実 0407:砂嵐 深夜の森の秘め事に 誰も知らない恋の言い訳 裕律 0406:あかね濃き夾竹桃の花かざし野ぼとけ三基夏の陽にたつ 始祖鳥 ;0007============================== 0405:「ごめんね」とその一言がこわくって 繰り返してる「愛していない」と いずみ 0404:通り雨ポツリポツリと吾の肩に 問わず語りの想い出数え 土佐水木 0403:ダ・イ・ス・キとカタカナ言葉で投げ掛ける 行き方知れず風船に乗せ 土佐水木 0402:はまなすや香り切なく我が名をば昔の名前で呼ぶ人のあり 由実 0401:糸蜻蛉汝ほど弱くはあるまじと言い含むるは定まらぬ我 由実 0400:君と見た景色に似てるポストカード いつか送ろう僕の笑顔と 早雲 0399:時はまた苛酷なりけり 忘却の彼方へ君を押し込めんとは 早雲 0398:寂しさに溢れる涙 こらえきれず 抱(いだ)かれており 7月の雨 いずみ 0397:眠れずに薬のみつつ君想う さやかに光る真夜中の月 早雲 0396:この命かけてもよいと 君ならば 何故に哀しき言葉 君から・・・ いずみ 0395:君に会う時の心のたかぶりが見える気がする夏の夕暮れ あきこ 0394:夜になる少し手前の紫の空切り取った君のネクタイ あきこ 0393:海峡を翔ぶごとくゆくビートルの長い航跡虹を曳きゆく とみ 0392:暑しああまたも8月15日桃滴るを喰ふのみきみら とみ 0391:大空に風をつかんで遠くまではばたけはるか 我の元から 早雲 0390:泣き叫び 母呼ぶ迷子のごとくなり 君の姿を探し求めて 早雲 0389:かなしみも絶望さえもゆるされて蛇口ひねればカルキの涙 ずずら 0388:じゅん菜を敷き詰めていし池の淵オタマジャクシとトンボが光る 穂野佳 0387:木洩れ陽を縫って少女ら森の中後姿が見え隠れする 穂野佳 0386:どこまでも主婦から包丁遠ざける野菜とチーズ「切れてるタイプ」 穂野佳 0385:泣きやまぬ2才児に効く万能な魔法の言葉「アイス」と「ビデオ」 穂野佳 0384:苦しみや哀しみ募るこんな日も 誰かのために歌う讃美歌 いずみ 0383:子去りて 夫と語らむ夕暮れは ほうずきの花やさしく揺れて 君子 0382:吾子(あこ)去りて寂しさ増して 母の想い届けと祈りてメール打つ 君子 0381:愛しき人はポニーテールに髪束ね梅雨一休みする土曜日の午後 takio 0380:君が好きだと言いしその花いつしか我も選びし花となりぬ takio 0379:東京のネオンに消えた星と我 ふいに携帯ピピピッと光る 小夜 0378:ペディキュアを乾かす風にカキーンと金属バッドの響きくる夏 小夜 0377:我の目にうつりし無数の星たちが ひとつになりて頬を流れた いずみ 0376:泣きながら電話をかければ あたたかき貴方の言葉に抱きしめられて いずみ 0375:あと5分 あと3分 あと1分を 慈しむように 君と刻みて いずみ 0374:夕暮れて家路を急ぐ人の波 押し流されて どこ行く わたし いずみ 0373:この道もこの海この空この時間(とき)も君へと続く 今を生きれば いずみ 0372:「また来いよ」背中で聞いた君の声 振り向けなくて 涙あふれて いずみ 0371:「逢いたい」と言えずに そっと呑み込んだ言葉の数だけ ため息になり いずみ 0370:突然に不安になりて 君からのメールの中に愛を探して いずみ 0369:まっすぐに ただまっすぐにまっすぐに 何も飾らず 君を想ひて いずみ 0368:我々のなか行く大河ふくらみて町々さらう日はいつなるや ずずら 0367:紙切れがはばきかすこのビルのした千円のあじ噛みつつ歩く ずずら 0366:朝もやの白いキャンバス ビリビリと引き裂いて行く 赤き車は いずみ 0365:五十路坂花下闇を抜けくれば峠の霧もいまは白雲 えみはは ;0006============================== 0364:こらえてもまたこらえても寄添いて 落ちて流れる窓の雨かな aman 0363:たまタマの我の力かバイアグラ 無事終えたるは効いてか否や musk 0362:「またかける」そう云う唇思い出し 受話器に掛けた手をふと戻す 恵美 0361:手が触れて離れる時のもどかしさ もう二度とふれぬと誓う 恵美 0360:愛しさを 刹那の瓶に封じ込め 捨て去る夜明け はばたく鴎 土佐水木 0359:もう何度読み返してる 一冊の詩集の向こう 消えたほほえみ 土佐水木 0358:母という気持ちになりて 君のこと「愛しているよ」と抱きしめてみる いずみ 0357:もう何も見ないで言えるナンバーの最後の一つ押せないでいる あきこ 0356:真夜中の少し気弱な君の背を言葉もなしに抱きしめている あきこ 0355:へぼなれど 卓球2時間打ち合えば 流れる汗をぬぐうも楽し ひまわり 0354:もぐらさん 地下にいるのが好きなのと思えば チャットで言われただけと ひまわり 0353:みどり児を抱きし腕あり やさしさと強さと弾むしなやかさと さや夏 0352:君と逢い別れし須磨の海岸に ましろき貝殻二つならべて さや夏 0351:マスカットグリーンの風をはらませて 絵本の中の少女のように さや夏 0350:忙しい君と逢う夜 心まで期間限定の恋かもしれず さや夏 0349:新品の自転車22インチのタイヤ大きく眩しく映る 穂野佳 0348:父の日の毎年同じプレゼント52粒のサクランボたち 穂野佳 0347:振り向いてほしくて わかってほしくって 素直になれない 君へのメール いずみ 0346:幾千の想いを込めて 君の名をただ君の名を ひとり呟く いずみ 0345:心肺の機能賦活と読みてわれ 気功に励み疲れ 昼寝す ひまわり 0344:古典には、無縁の私 迷い込み 31字 並べるだけよ ひまわり 0343:五月雨の中に想い出 ひっそりと 写真のような紫陽花 空色 いずみ 0342:夏の夜の雨音 みみにここちよく吸い込まれてゆく 夢の世界に いずみ 0341:太陽のような微笑持つ君の ぬくもり今も 胸に残りて いずみ 0340:東(ヒムガシ)の空は暗きいまだ黒きそを見つめゐるただ見つめをり mokku 0339:ここにいるしんしんとしてここにいる白いビルの灯が遠くにみえる mokku 0338:夏過ぎて姿変わらぬ あじさいの花は貴方をただ信じ咲く いずみ 0337:咲く花の季節過ぎれば 君になら手折られてもいい それもやさしさ いずみ 0336:秋冬の季節を知らず そのままの姿残して あじさいの花 いずみ 0335:遠い日の浜辺の約束 胡桃割り 殻は融けても分かれぬものを aman 0334:何気なく机上に積み置く君宛の感情を見せぬ白紙のラブレター Maki 0333:仕組まれておらぬ君との交信はたとえばPC打つ指の触れ Maki 0332:静寂と歓喜一瞬とじこめて仰ぐ最後のダブルフォールト  穂野佳 0331:通り雨傘もささずに走り行く少女の背中モノクロに見え  穂野佳 0330:帰るなりランドセル投げ大声で「宿題はない、行ってきまーす!」 穂野佳 0329:出る前に献立表をチェックして一喜一憂日課のごとく 穂野佳 0328:しゅうぽぽお夭折の家の通夜長けて朧ろな灯し行く蝶の汽車 森魔 0327:餌忘れ久し鳥籠主なけど骨ぎし鳴らす翼ある飢え 森魔 0326:朝もやの中に消えゆく人ありて未明出会いし君を想えり さや夏 0325:50人乗りの高速バスでゆく 花咲く島へ渡る毎日 さや夏 0324:君想う我とおんなじ朱にともる パールブリッジ眺めて帰る さや夏 0323:きらきらと輝く水面 この島に神の微笑み 満ちみちており さや夏 0322:オリオンをふたつに分けたマルボロは 三つ星並べるふたりの誓い aman 0321:すでに風となりたる春を追いかけてさやさや並木の早緑ゆれる サイキア 0320:許すにはあらねど時の行くうちに笑みて相見る二人となりぬ サイキア 0319:菖蒲湯のやさしき香りに誘われて 想うは懐かし 祖父母の姿 いずみ 0318:思いっきり君が好きだと言いたくて 「Fall in love」を歌う土曜日 いずみ ;0005============================== 0317:川風にゆずの歌声のせてみる 砂ぼこりあげバスが行き過ぐ 土佐水木 0316:葉桜を見上げつ春の風に酔う 三歳の月日 散りゆく日記 土佐水木 0315:はやり立つ時の後先たゆませて息差しほのか今しまどろむ 西岡高志 0314:君のその心の焦りが見えるから右手にそっと唇あてる あきこ 0313:唇を重ねた時に感じとる 我のトキメキ 君の戸惑い あきこ 0312:行けなくて せめて明石に大橋の天に架けゆく永久のおもひを aman 0311:五月雨にみだれ乱れて散る花は 心半ばの恋に破れり aman 0310:真夜中のドライブ 君と二人きり 星空ずっと追い続けたい いずみ 0309:吾と君をやさしく包むアカシアの甘き花の香 闇にとけゆく いずみ 0308:寄せる波 寄せる陽射しの逆光も かすみそうかな はじける君よ aman 0307:シャルドネの瓶に挿したる紅のカーネーションに憩う母の日 穂野佳 0306:「母の日は妻の日じゃない」テレながら買い物に行く洗い物する 穂野佳 0305:幾万の人に踏まれし二年坂ますますかたい石畳かな れんげ 0304:南禅寺山の上なる三門は峰と交わり語らいぞする れんげ 0303:我が耳に何度も響く 限界の声 越えてみればおいしいお茶に 向山文吾 0302:泣かせずに終われるように と 鈴虫の幸福守り返す淋しさ aman 0301:ふうわりと大人の香りを漂わせ 16の少女 通りすぎる いずみ 0300:「愛してる」その一言が嬉しくて 何度も何度も繰り返してみる いずみ 0299:「今日の夜、何が食べたい?」「何にする?」そう語り合う二人になりたい いずみ 0298:君からの呼び出し音が嬉しくて 携帯電話にキスをしてみる いずみ 0297:黄色とは これぞとばかりに菜の花の見栄えはせぬとも 色は君なり aman 0296:梅雨空の隙間射しこむ陽(ひ)の中でマドラスチェックが揺れるベランダ 穂野佳 0295:昨日より少女に見える娘(こ)の口に揺れ動きゆくリップクリーム 穂野佳 0294:街明かり 静かに灯る夏の夜の 我はおり姫 君はひこ星 いずみ 0293:三日月を同じ思いで見る 君のその存在に 幸せ感じ いずみ 0292:吾と君の間に流れる沈黙のこの時間(とき)さえも 愛を感じて いずみ 0291:何事も無かったような 一瞬のエレベーターの中 君のくちづけ いずみ 0290:我を抱く君の両手のぬくもりと力強さに 愛を感じて いずみ 0289:君の手を両手で強く握りしめ はなさないでと心で叫ぶ いずみ 0288:特別な事じゃなくて ただ君と同じ時間(とき)・風 感じていたい いずみ 0287:貴方との想い出集め生きている 逢えない時間 忘れるように いずみ 0286:なにもないなもなき場所へ約束を果たしにゆこう きみがいるから 武藤隆志 0285:ただ星を見ているだけの夜もいい 五官を放ち大空を呼ぶ MakiF 0284:少年になりたい青のひろがる日 白い帽子に髪を押し込む MakiF ;0004============================== 0283:くれないに舞いて積もりし恋の花 重ねてうすき紅は帰らじ aman 0282:紙筆も体臭もなき電子化にヒト科動物であるさびしさ 竹中 0281:受話器から聞こえる 君の静かなる声の響きに なぐさめられて いずみ 0280:君の名を呼びて そっと息をのむ 苦しむ君にただ涙して いずみ 0279:菜の花にさそわれるようにツバメ舞う まるでダンスを楽しむように いずみ 0278:春風にさそわれるように 田んぼ道 落ち葉のかけっこ よーいどん いずみ 0277:春風を楽しむようにゆらゆらと ゆれて菜の花 なにを話すの いずみ 0276:君の愛 両手にうけて その重き ありがとうと君 言ってるように いずみ 0275:その腕に抱かれて 少女は愛に返る(なる) 君と歩いた想い出胸に いずみ 0274:大いなる貴方の愛に包まれて 散りゆく桜 16の春 いずみ 0273:愛だけで生きていけぬと知りつつも 愛がなければ 生きていけない いずみ 0272:夢を追いここまで来たんだ医師の道 夢をとるのか 君をとるのか 泉水 0271:君となら死んでも良いよ 苦しさのひもじさ耐えて成したい恋を 泉水 0270:逢いたいとそっとつぶやく泣き電話 僕もそうだと苦しい返事 泉水 0269:柔肌を触れて 貴方の狂しさを感じ取りたい 散りつつさくら 泉水 0268:一瞬にみえるあなたのさみしさに 気付かぬように我は祈りて いずみ 0267:君といるわずかな時間 いとおしく 一分一秒 胸に刻みて いずみ 0266:幼き日懐かしむように ブランコにゆらりゆられて 子供にかえり いずみ 0265:無駄ですか 君と過ごした二年半 見えないようにと 隠した愛も 美由紀 0264:人と会い傷つき沈む昨日の絵 今日描いたのは遠くのアナタ 美由紀 0263:花散りて 湧きたつごとく木々は萌え 比叡の峰に 若葉しげりゆく 桜子 0262:春と冬 行きつもどりつこの幾日 時はめぐりて花のほころぶ。 桜子 0261:何もかも忘れて 君の腕の中 いつまでもこうしていたい夜 いずみ 0260:何気ない言葉を交わし笑いあう それだけでいい ただそれだけで いずみ 0259:雨の中 相合傘で君と行く ずっとこの道 続けばいいのに いずみ 0258:君からのメールよいっそ届くなと思う夜あり 三日月の蒼 土佐水木 0257:冬と春 行きつ戻りつ迷い橋  草笛鳴らそ 弥生の御空 土佐水木 0256:最終回二死でランナーすべりこむ汗まで映せよハイビジョンなら 穂野佳 0255:小包で送られしきた「雛箪笥」雛が踊ると思った少女 穂野佳 0254:君の名をさらりと呼べる幸せを ある一瞬にふっと感じて いずみ 0253:昨日買ったショートケーキ楽しみに一日過ごせり 君と離れて Nabechin 0252:出来ちゃった結婚の友 堂々と バージンロード渡って誓えり Nabechin 0251:はてしなく広がるみどりの草原を 子供のように駆けてみたくて いずみ 0250:特別なことじゃなくて ただ君と手と手をつなぎ歩いてみたい いずみ ;0003============================== 0249:この雪も今年最後と君が言う そっと抱かれる白き世界に いずみ 0248:ひらひらと君にまとわる雪になり そのぬくもりに解けてしまいたい いずみ 0247:夢を追い旅立つ君の 手をとりて ただ強く握る 祈りを込めて いずみ 0246:カアカアとさわぐなカラス うるさいわ 欲しいなら言え わしの弁当 黙山 0245:自分には嘘はつかない こんなにもせつなく夜のとばりおりても 土佐水木 0244:冬銀河 夢のかけらを散りばめて 君住む国へはしごをかけよ 土佐水木 0243:積もりゆく逢えぬ淋しさ 一瞬に君の笑顔で解かされてゆく いずみ 0242:忘れ物ないかと君が我に聞く 言ってみたし はじめての嘘 いずみ 0241:愛しさと淋しい想い中和させ 一段のぼる 駅への階段 いずみ 0240:「逢う」「逢えた」 「まだ」が「もう」になる瞬間 私の心は引き算になる いずみ 0239:意味もなくポカンと口開け梅を見る癒しの如く心遊ばせ チカラモチ 0238:なかなかに逢えぬ淋しさ解かすように 我は抱かれる 君の腕の中 いずみ 0237:やわらかな君の匂いにつつまれて 我は眠りし 子供のように いずみ 0236:代々の少し傾ぎし古雛瞳に刻む我が家の歴史 チカラモチ 0235:我のためキミが持ちたる小宇宙 さこつ・くちびる・ゆび・みみ・ひとみ コトリ 0234:次逢える日までわたしを夢みるよう抱き合うよりもくちづけひとつ コトリ 0233:きらめける湖に舟漕ぐ人のいて歌声風に遠ざかりゆく takayuki 0232:うつくしき人ひとりいて幾千の夢みな盗む三春のさくら takayuki 0231:朝霞ほのかにかぐわし沈丁花 かりそめびとよしののめ渡る ふうが 0230:匂うほど懐かしき時思い出で たれをぞおもふ夕暮れの梅 ふうが 0229:ぼくはいま ころころころころころがって きみのうちまでとんでいくんだ イサムスキー 0228:街並みが すこしゆがんで見えたのは、夏のいたずら?ぼくは泣いたの? イサムスキー 0227:やわらかな夜明けのひかりの目覚めをね 誰かとともに分かちあいたい 928 0226:ラッセル車雪吹き上げて雪の降るわがふるさとの白夜を走る takayuki 0225:うつつとも夢とも思う紅の花買いし日のわれの汚れは takayuki 0224:安物の三文芝居 恋語る 「まさか」ではじめ「やはり」で終わる 土佐水木 0223:ガス灯の照らす仄かな煉瓦色 舗道ひとひら 溶けゆけ泪 土佐水木 0222:片手間の恋かもしれぬ暇な時電話するよとあなたの言葉 弥生 0221:愛してる 想いを込めてワンリング 着信音で愛を感じたい いずみ 0220:紅梅の紅き満潮(みしお)の色さえも 君恋しさの頬におよばん miko 0219:朝焼けの昇る光帯 抱き寄せて 君の寝顔に未知の輝き miko 0218:待ちうける確かな意志の声さびて京都なまりの南無阿弥陀仏 takayuki 0217:闇深く咲く花ありて散りぎわの罪とも思う金の光よ takayuki 0216:自分取り戻すドライブだから今日は携帯電話置いて出かける まゆ 0215:愛してる 目の前に並ぶ あいしてる ちがうの心は もっと深くて いずみ 0214:「何も見るところはないよ」 あなたの生まれた町が見たいの 美鈴 0213:髪を撫で肩を抱き寄せる その腕があれば多分 それでよかった 美鈴 0212:わが地方,この冬とても,熱い日々,驚き怒りに,最後は呆れ 西片一晃 0211:帰り道,肩を落として,泣く友に,声かけられぬ,腹立たしさよ 西片一晃 0210:夕方の盆地に広がる空の色 山の向こうに無い海を見る 向山文吾 ;0002============================== 0209:梅の木は 寒い寒いと言いながら 空に向かって紅い芽をだす 黙山 0208:冬枯れはドライな涙 目に痛い メトロの駅をひとつ歩いた 土佐水木 0207:あこがれは入り日に浮かぶシルエット 樹立ちの枝がほらキスしてる 土佐水木 0206:仕事は仕事だから会えないなんて言い訳にきまってる さや夏 0205:着信の画面に光る君の名は どんな言い訳考えてるの さや夏 0204:忙しい君の身代わり ケータイを右手に抱いて今日はおやすみ さや夏 0203:甘い甘いなにかに包まれており 微熱のような二人の時間 さや夏 0202:さよならと心に決めた 見上げれば2月の空に風花が舞う あきこ 0201:愛してる愛してる君を愛してる 母なるように海なるように いずみ 0200:幾年(いくとせ)の月日を重ね 今もなおこの手に残る君のぬくもり いずみ 0199:また電話すると別れし時のあの言葉いつまで待つの一月すぎて 弥生 0198:穏やかな愛情よりも激しさを選ぶ心に北風が吹く あきこ 0197:君が去る車の音を耳にして ふと感じとる指の残り香 あきこ 0196:あの人へ告げたい言葉とうらはらに発する口は別の生きもの ミュー 0195:逢えば逢うほど逢いたくて愛してるのに逢いたくない愛してない さや夏 0194:あなたへの想いをパタンと閉じてみる あの口づけもなかったように さや夏 0193:永遠の愛などないと説く君の一瞬(ひととき)にさえなれないでいる さや夏 0192:吾と君の距離図りつつ進み行く須磨浦山上ロープウェイ  さや夏 0191:名も知らぬ君とのつながり 唯一の電子メールの送信ボタン いずみ 0190:冬空にキラリ輝くあの星をたたけば きれいな音がしそうで いずみ 0189:牡丹雪 君が好きだと言ったから 消えないようにしまっておきたい いずみ 0188:胸にさす影暗雲と思いつつふふと吐く息うす白くあり 戸張 0187:昼さがり車両の揺れに身を委ね行くあてあれど降り損じたし 戸張 0186:枝もがれトーテムポールのごとく立つ冬の間の銀杏の並木 むかご 0185:壁に光る円は私の腕時計と気づきぬ春の光強まりて むかご 0184:父と母 ほしいとポツリつぶやいた 君の口癖 星に願いを いずみ ;0001============================== 0183:人気(ヒトケ)なき神さぶる社(シャ)へ詣でたし一人祈(ネ)ぐ間を許さるる所 咲耶 0182:近代は神をまつらず人まつる東都に乃木、東郷、明治の社(ヤシロ) 咲耶 0181:平地には,まるで雪なく,温かく,もしや季節は,春の入り口か? 西片一晃 0180:やぶりたる手紙のごとく舞い落ちる 牡丹雪はいつか消えゆく いずみ 0179:降り積もる雪をながめて君が言う 僕も父と母がほしいと いずみ 0178:遠けれど 目の前にあるパソコンの画面に 君の想いあふれて いずみ 0177:しんしんと降りしきる雪 ながめつつ まだ見ぬ君を思い渡る いずみ 0176:バ-バリ-の腕時計ほど僕といて時間気にする奴はいないぜ Takayuki 0175:ゴ-ルまでひたすら走れ僕達にあるのは未来石の立棺 Takayuki 0174:「好きです」と伝えられずに言の葉が押し花になる卒業アルバム まゆ 0173:人間が 人間以上の存在になれると思う 心淋しき 黙山 0172:わが夢にいでたるピエロ「に」の札を もちて笑えり助詞に迷えば 弥生 0171:炊飯器の保温のスイッチをオフにして 人への思い内に見つめる 弥生 0170:あえて恋と呼ばぬ感情育てきて二人見る春の潮流はやき なずな 0169:「あいしてる」瞳やさしく嘘をつく君を憎めば ひたすらに抱く なずな 0168:この人と 思ったとしても 都合よく 男も女も 一人じゃない 美鈴 0167:「忘れないよ」 最後の言葉の証明のように メッセージのない クリスマスカード 美鈴 0166:寒だよりそれ冷たくてしびれこむなお冷たくて更に冷え込む ツルギ 0165:夕陽さすススキの波に滑り落ち獲物とらえし舞い上がるとび ツルギ 0164:我が龍は人に尋ねた 「生きる意味」。 意味などなくて、事が大切。 津田勝弘 0163:我が龍は、生きるはかなさ知りにけり 「無」こそが人の 行き着く極地。 津田勝弘 0162:秋風に白き花揺るる学園を去りて娘は今日転学す えみはは 0161:不登校の娘よ母も今日限り見ぬ校庭に白き花咲く えみはは ;9912============================== 0160:欲望は空気のように見えなくて僕の力で打ち返せない rindaman 0159:彼方より届く光のあたたかさに僕は何時の間にか馴らされていた rindaman 0158:シベリヤの湖(こ)の故郷(くに)でさへ癒されぬ、癒されぬ白鳥(とり)はわれときみなり 深見信 0157:白鳥は人間(じんかん)よりも繊細で汚れし水を触(さや)りて飛ぶも 深見信 0156:微笑みは葉末の玉の露と聞く しゅゆなるものは常にかなしい 井上節也 0155:哄笑は河馬の欠伸を思わせて光る犬歯に震えていたり 井上節也 0154:明日には届くであろう絵葉書で終わる二人が夢を語った 小春日桃 0153:背中から抱きしめられて気がつけば5年目の冬を迎える準備 あきこ 0152:好きという言葉の先にあるはずの心の動きに目を閉じたまま あきこ 0151:女慣れしてプレゼント選びいるうれしいような悲しいような chie 0150:お互いのカギ交換してちりと鳴るやさしきひびき夜の扉に chie 0149:暮れ果てて師走を急ぐ人波に プルシャンブルーの空と満月 咲耶 0148:黄金の銀杏は夜を徘徊す 我を見下ろし笑みて立ち去る 咲耶 0147:涙し夜 電話よこした友嫁ぐ ゴツゴツとした骨だった手に ぽぽん 0146:リビングに影落としたる竹の春ゆたにたゆたに物思う午後 咲耶 0145:雨しげく稲光る空のむらさきは罪あるごとし冬のはじまり 咲耶 0144:薄き縁にて通夜に来し東村山は 稜線淡く暮れゆくところ 咲耶 0143:「ゴミ箱」へ削除のクリック悔いというファイルばかりを持て余しいる 井上節也 0142:冷静にもどりて気づく つまりその 己に腹を立てていたりき 井上節也 0141:境内に一本の大銀杏 友の死を見あぐるごとくに見る12月 咲耶 0140:遠く離れしクラスメートの死を知るは 銀杏時雨(いちょうしぐれ)の散り敷く師走 咲耶 0139:散りやまぬ銀杏の我に降り積もる 友逝きて二年も知らぬ心 咲耶 ;9911============================== 0138:無人駅、別れはいつも電車ごし 窓に映りし君に手を振る 咲耶 0137:無人駅、出会いはいつも電車から 降り来るあなたへまっすぐ駆ける 咲耶 0136:橋三つ渡りゆくことの難しさ 電車をひとり待つ間の憂い 咲耶 0135:暮れ果てし遮断機の後に立ちおりて 電車という名の舞台見ていつ 咲耶 0134:紫式部の実を手のひらに転(まろ)ばせて はしゃぐ少女ら長き道草 咲耶 0133:仏像の並びまします国宝殿人気無き場内視線に討たる 鈴木孝子 0132:暗闇の根本中堂中に座す仏拝みて霊気に触れる 鈴木孝子 0131:嫁はんが 背中を見せてしみじみと 出来れば明日は飲まないように 黙山 0130:イライラで どうにもならんとあきらめて 酒を飲んでは あれこれ考え 黙山 0129:持たざれば 悲しからずや 携帯の不在メッセージ 夜のいや増す chie 0128:釣り人と車の逆さに映されし 水面は揺れぬ薄の穂の間に H.Masumura 0127:鶏頭の庭に残れる廃屋は 破れし窓より日影を入れぬ H.Masumura 0126:ガングロの 金髪茶髪を避け行けば われに語れりダウン症の娘 H.Masumura 0125:昏き空 昏き山とが流れゆく 汽車の赤子の赤毛糸帽 H.Masumura 0124:半年に一度の会いにあと十日 男爵六個をサラダにつくる 咲耶 0123:ひさかたの光のなかにふり向けば きぬぎぬの別れのごとく山茶花ひらく 咲耶 0122:この恋は何度も別れをくりかえし熟成されるワインのように あきこ 0121:儚げな虹の袂にあるものは我の知らない彼の日常 あきこ 0120:宵寒や「最後の一葉」の落つる雨 募るを聞きてパソコンに向かう H.Masumura 0119:三線(さんしん)を奏づる二人の影長き 多摩の川原に排煙は臭う H.Masumura 0118:我は技師 微積の書物を紐解けば ほんの束の間 恨みを忘る H.Masumura 0117:飛び去りし鳥はいずこや 枇杷の木の 冬日の中の梢揺れ已む H.Masumura 0116:崖っぷちを歩みいること多からん 気ずかぬままに死より免れ 井上節也 0115:憶えなきままかけてきし迷惑をふいに思いて嵩をおそるる 井上節也 0114:見上ぐれば雲ひとつなき秋の空彼の人はいま何を思うか 白鳥空海 0113:言うべきか言わぬべきか言うべきか言おう言うまい言わねばなるまい 白鳥空海 0112:魂の形か色か昇り来る光は空に満ち満ちてゆく takacin 0111:白き雲ひとつ日を受けて流るる空の深きところで僕は生まれた takacin 0110:Eメール 始めて友達ふえました しなくてもいい嫉妬もふえた よしか 0109:熱き君の胸に触れんと跳び込めり 君の描きし聖女にあらず 美憂 0108:月出でし 心ならずも抱かれし夜 彼の君 胸に瞼閉じらん 美憂 ;9910============================== 0107:ネット出てマンネリ怠惰吹き払う 日夜行き交うパソコンメール ShinSan 0106:この電話世界を結び メール友書かぬ日はなし あの掲示板 ShinSan 0105:日本出て あれよあれよと齢かさね いつ帰らんと思うこと無し ShinSan 0104:秋の雨 過ごし年月あぶり出し 人生ハーフ 悔いることなし ShinSan 0103:つながらない、PHS(デンワ)。あなたいまどこにいるのねえどこにいるの 白鳥空海 0102:「"夢中"って、"夢の中"なのね。」ぽつりつぶやく わたしうなずく 白鳥空海 0101:安比高原 乳房重たき牛達の 冷気の朝の静かな動き Takako Suzuki 0100:安比高原 冷気の朝に馬駈けて ひずめの響きあたりを散らす Takako Suzuki 0099:死たまふ人をまるで慕ふよ紅きダリアのつつと咲きいる 植松桜 0098:降る雨に打たれ打たれて帰る子の姿小さくなりて消え行く 植松桜 0097:誕生した時からカウントダウンは始まる 日は昇り日は沈む今日も Yamamoto ;9909============================== 0096:愛しくて、切なくてもう動けない。あなたの隣でうずくまる午後。 あきこ 0095:4年前、出会った頃のトキメキは今も心の片隅にある。 あきこ 0094:無念なり 流れにのまるるキャンプ日の幼き子らの夢や悲しき 竜神りゅうじ 0093:災害に学べど脅威の自然有り 今だ我らの力及ばず 竜神りゅうじ 0092:かの夏の写真の我は眩しげにひた見つめおり君と海とを えみはは 0091:今日君は51才になったはず日付け確かめ乗車券捨つ えみはは 0090:夜もすがらやさしく伝わる虫の音に重なる愛しき君の面影 門石太郎 0089:恃み来し孤独なれどもかく仰ぐ淡き朝雲生きて出会ひぬ じゅんのすけ 0088:かろがろと生きてはをらぬ瞳ゆゑ翳りゆきたりやはく抱かれて じゅんのすけ 0087:息迅き口づけを避けはらはらと処女のままなる哀を言ふかな じゅんのすけ 0086:一瞬の響きのみなりさやうならさやうなら何故愛に突かるる じゅんのすけ 0085:会ひ戻り背より捕らへぬとらはれぬ偽りがたく声はしる真夜 じゅんのすけ 0084:淋しとは決して言はざる人なりき月無き夜の四辻の別れ じゅんのすけ 0083:街角の貴女の夜に降る雨は烈しき雨ときこゆ受話器より じゅんのすけ 0082:わが知らぬ四肢もつ時もあるらしき女なりけり昼の緋の薔薇 じゅんのすけ 0081:「暑いですね」それしか言わぬ君なりきそれしか言われぬことに傷つく えみはは 0080:「アレルギー」という言葉もてメニュー変えさせる楽しみ覚えそめたり えみはは 0079:一人とて平和であるし、暇じゃない 私の日常 いとあはれなり。 呂筆香脱 0078:大勢で友と肩組騒ぐさま 儚いときが たいそうをかし。 呂筆香脱 0077:この道は辛く苦しい道だけど希望を捨てずにがんばりましょう 植松桜 0076:いつの日かあなたのたどったこの道を私も進んでいくのでしょうね 植松桜 ;9908============================== 0075:「初恋」の苺 手渡せり 慎ましき 4人家族となりし同輩 菜生 0074:Eメール行き来する季節の空間 心優しく深まりけり 菜生 0073:しゅう長の首のごとくに 青空へさらした作業帽子の白さ 田所勉 0072:コンビ二の月に見とれて おにぎりを買わずに帰る 夜の楽しさ 田所勉 0071:マルセルの言葉に託す ためらいは繰り返されし予感のカード 菜生 0070:灰色の澱が夜空に溶けるまでくるくる踊る月光のなか かずら 0069:「カルアミルク続けてたのむ男とはもう絶対にあそんであげない」 かずら 0068:ぼうぼうと歩くこの街太陽の位置さえ知らず夕焼けも見ず ゆかり 0067:耐えられぬ花の重さにひまわりが傾いた日やるせなき蟻 ゆかり 0066:屈託を隠してぐっと踏み越えるテトラポッドの数限りなさ TAKAHASHI_JUN 0065:それぞれにそっぽ向いてもひとまわりまわってまた出会う星の上 TAKAHASHI_JUN 0064:川風にみだるる髪をそのままに初夏の少女よすがしき逢ひよ TAKAHASHIJun 0063:うらうらと春を眠れる子兎を狩りの森にて待ちわぶるかな TAKAHASHIJun 0062:狂おしく悲痛なまでに愛したから だから貴方を喰らったんだよ 涙滅 0061:孤独故 貴方は性的マゾヒスト 壊してあげる貴方の全てを 涙滅 0060:重金属の燃えかすを空にまき散らす 花火大会 今日も盛会 橋埜黙山 0059:色だらけ 花火満開この夜空 妻にかくれて飲む缶ビール 橋埜黙山 ;9907============================== 0058:汗ばんだ手にひと粒の冴ゆる雨 ゆるせなかったすべてをゆるす かずら 0057:ふたりきり真っ暗闇を這いませう地球最後のカレーを食べに かずら 0056:藍色の忘れな草 離さずに 君の人生の道しるべにして 菜生 0055:君の待つ郵便受けに咲きだした カサブランカの芳香届き 菜生 0054:湖の岸へ漕ぎ来て夏風に揺れる小枝のアーチをくぐる じゅんのすけ 0053:やはらかき素肌のうちに秘められし海鳴りならむ青き鼓動は TAKAHASHIJun 0052:はじらひの月夜ゆゑかくさらさらと肩より胸へ髪は流れぬ TAKAHASHIJun 0051:カナカナカナカナ叶はぬ思い中空に残して山を降りにけり 本多良子 0050:合歓の花咲けば泳ぐとふ山の川君は語りぬ少年となりて 本多良子 0049:偏差値といふものさしに子をはかる学校の庭の燃ゆる向日葵 総の采女 0048:濃き赤の他人の血の一滴を内臓だけが心を許す ゆかり 0047:絵に描いた雨の色は水色のただただきれいな線でした ゆかり 0046:夢のよに信じたことも水の橋渡れば束の間の夏が来る 江國凛 0045:星よりも夜に近いな 幹の如く照りて浮かびしはつなつのひと 江國凛 0044:逢えぬ日の心のすきに忍び入(い)る経(ふ)る時になおうすれぬ記憶(いたみ) 白鳥空海 0043:恋う人に拒まれ空を見上げれば 哀しい程に青く果てなく 白鳥空海 0042:沢の音小鳥の歌を想ひつつ山あじさいの水切りをする 本多良子 0041:君からのたわわなる花あじさいは静かなる無垢白色なりき 本多良子 0040:意志のごと掃き清めらる階段を登りゆく朝身まで浄しむ マリア 0039:閉ざされし少女の胸の貝ボタン数えてみれば七つありけり マリア 0038:しっとりと鎖骨は眠る 鳴らされて響く日を待つ楽器のように TAKAHASHIJUN 0037:空港すでに花々匂ひきハワイ島アンスリウムのひと鉢に顕つ 本多良子 0036:休暇には歌と踊りと潮騒と笑顔のハワイ惰性を脱いで 本多良子 0035:書き置きの君のやさしい字に触れて差し入れプリンはシアワセの味 さち 0034:こんなにも潮の匂いに包まれて我が故郷(ふるさと)は夏をむかえり さち ;9906============================== 0033:行く先を決めず降り立つ風の駅行けるとこまで歩いてみよう 総の采女 0032:たっぷりと潮を吸ひて日は入りぬ渚の色をすみれにかへて 総の采女 0031:逃れたい・・。嘘をつくことだますこと、裏切られたり、はめることから・・。 津田勝弘 0030:痛い雨・・。心の中まで染みわたる。君に振られて一人になって・・。 津田勝弘 0029:闇の奥ふるえ裂けゆく虚無あらばすべて草花にゆだねてもみよ マリア 0028:異界より異界に歩む一生かな夢の桜を見て過ぎゆけり マリア 0027:潮騒であなたの声が聞こえない こんなに近くにいるというのに RumiTanaka 0026:砂浜に並べて書きし思ひ出を 波がさらって海が記憶す RumiTanaka 0025:ふたりして切り傷つくる夏の夜 パイナップルの果汁したたる かずら 0024:夕まぐれ朱に交わればしゅらしゅしゅしゅ最初っから僕のかんちがい かずら 0023:舳先にて風の行方を追いかけて舟走らせる夏の夕暮れ 西尾知子 0022:宵闇のかなたに光る恒星を見つめる吾も熱もて立ちぬ 西尾知子 0021:ものがみな丸や四角にありしころ仲直りとふ言葉もありき 久礼亜 0020:メル友に会っちゃえばもうなんとなく目的達成した気になって 小春日桃 0019:おまえには執着なんかしてないと伝えることに執着してる 小春日桃 0018:半島を歩みし足を岩礁の磯巾着と波間に揺らす 野市 0017:街路樹の土に過ごせる一年の生みなぎらせ紫陽花青し 野市 0016:かりそめの友と行く先カラオケでビルの4階夕方8時 たまさとst13 0015:菓子作る 吾が子の姿美しく 嫁す日も近しと覚悟迫りぬ 曾州 0014:知り人を 目の片隅に意識して 素知らぬ振りで人込みに入る 曾州 0013:吾が庭の 初成りものの西瓜なり 食うは未だかと日に二度は見ゆ 曾州 0012:久方に 梅雨一服の夏祭り 旅の一座を吾が子等と見ゆ 曾州 0011:春風に 君が化粧のほの白く 匂い豊かに 今宵更け行く 曾州 0010:ふはふはのさびしきくちびるわた菓子をやはき手にもつをさなごを抱く 桐絵玲楚 0009:あさがおのたねまきました絡むのはひとなつのことゆるしてください 桐絵玲楚 0008:夏涼む 暮れる川床 鴨川を思ひて今日は浴衣を着よう さとみ 0007:長々と梅雨のあけない空みあげ濃き影つくる暑さ恋しき さとみ 0006:赤く燃ゆる夕暮れの空に抱かれれば秘めごとさえも話したくなる さとみ 0005:陽(ひ)の赤みが空に淡く広がりて我も共に溶けていきたし さとみ 0004:あしか達日を浴びてゐる岩を過ぎフェリーはボーと汽笛を鳴らす のりこ 0003:灰色の大きな身体のつたりと岩に数頭あしか屯す のりこ 0002:さらさらと雨は天より降り注ぐ 我ただ一人 猫と戯れ しまねこ 0001:木々の中 勢い荒く流る河 雪解け春はすぐそこにあり しまねこ